俺には理穂という年下の彼女がいる。
もともとは近くに住む親戚の幼馴染の女の子だったが、彼女が小六の時、男女の仲になってしまった。
それ以来、かわいいが、口が悪く生意気な彼女に振り回されている。
今日も・・・。
「お兄ちゃん遅いよ、9時出発っていったでしょ!」
「ごめんごめん昨日仕事で遅かったんだよ」
「もおーアウトレットのバーゲンは売り切れたらおしまいなんだから、
買えなかったらお兄ちゃんのせいだからね!プンプン!」
こんな感じだ。
理穂にせかされながら高速を飛ばす。どうにか開店に間に合った。
「じゃあ俺あっちのベンチで待ってるから」「ウンがんばるね」
しばらくすると、紙袋をいくつも持ってニコニコしながらやってくる、
「やったよぉ、良いのいっぱいゲットしちゃった。イエーイ」(Vサインする理穂)
やれやれ・・・。すっかり機嫌は直ったらしい。
高1になった今でもデニムのショートパンツにTシャツ、パーカー、ニーハイソックスと
小学生のようなスタイルをしているが、やっとお洒落にも興味が出てきたのかもしれない。
うれしい反面、ちょっと残念でもある。そんなことを思いながら理穂を見ていると・・・。
「お兄ちゃんどうしたの?ボーっとして」
「いや、そういえば理穂の高校の制服姿まだ見て無かったよな」
「そうだね見てみたい?」理穂はいたずらっぽい笑みを見せる。
「明日、俺休みなんだ」「なんで?」
「昨日の土曜日休日出勤した代休でさ、通販で頼んだ家具も来るし、
明日学校終わったらそのまま家来いよ」
「うんいいよ、明日半日だからお昼に行くー」
「そうか、じゃあ昼飯おごるよ、近くにイタリアンの店ができたんだ」
「ホント!ヤッター!明日の理穂ちゃんの制服デビューがんばるぞ!オー」
大げさな理穂のリアクションに苦笑いしながらも理穂の制服姿に期待を膨らませる俺だった。
朝、宅配便のチャイムで目を覚ました俺は通販の家具を受け取り、遅い朝食を取ると、
組み立てを始めた。
まもなく完成という昼前には理穂がやってきた。
「お兄ちゃんただいまー、家具出来たァ?」
「ああ理穂きたか、もうちょっとで完成・・・!」
振り返った俺は思わず理穂の制服姿に目を奪われてしまった。
キャメルのブレザー、首元はリボン、チェックのスカートに同じくキャメルのハイソックス
と俺の好みにドストライクであった。
「どお?可愛い?」理穂はバレーのダンサーのように一回転して見せた。
スカートがひらめいてのぞく太ももがまぶしい。
「いやー本当に女子高生になったんだなあ。こないだまで小学生だったのにな」
「やだーお兄ちゃんはいつまでもあたしを子ども扱いするゥー」
「ほめたのに起こること無いだろ。さあメシに行こう」
心の乱れを悟られないように食事に誘った。それほど理穂の制服姿は衝撃的だった。
向かい合って食事をする最中も女子高生オーラを漂わせる理穂が気になって落ち着かない、
早々に済ませて店を出た。
「あれーこんなとこに公園あったんだー、ちょっと寄っていこ」
ランチを終えて帰る道すがら、理穂は俺の手を取って公園に入っていった。
ベンチに座ると、理穂は俺の腕に抱きついて、
「ねえこうしていると高校生カップルみたいだよね。お兄ちゃん高校時代彼女いた?」
「ああもちろん居たさ」
「チューした?」
大きな目をパチパチさせながら食い入るように顔を寄せてくる。
「おいおい、どうしたんだ?」
「あたし悔しい。お兄ちゃんと一緒に高校に行って彼女になりたかった、
時間は戻せないけど今からでも。だから・・・」
理穂は目を閉じ顔を上げ、チューしてのポーズを取った。
唐突で一方的な告白だったが、自分に対する一途な思いは嬉しかったし、
自分も高校生に戻ったようで胸が高鳴った。
「かわいいよ」おれは理穂の肩を抱き、顎に手を添えて唇を重ねた。
お互いに気持ちが高ぶり、むさぼりあうように舌を絡め口と口が
糸を引くような激しいキスとなっていた。
「お兄ちゃん嬉しい!」理穂は目を潤ませながら俺の胸に飛び込んでくる。
高校生となった理穂を抱きたい!その欲望は抑え難かった。