趣味の写真撮影を目的に、海外ひとり旅をしてきました。
若いころは、ひとり旅なんて大嫌いだったけど・・・
今の私は、もう慣れっこです。
行ってきたのは、南半球。
日本からは遥か・・・本当に、遥かに彼方の地です。
ちなみに英語圏ではありません。
昔から行きたいと憧れていた場所をいくつも訪れて、たくさん写真を撮りました。
私は、少しだけ海外生活をしていたことがあります。
そのときに身につけた私の言葉でもなんとか通じたので、コミュニケーションの面ではそれほど苦労はありませんでした。
旅の日程も終わりにさしかかっています。
もう当初の予定はすべて消化していましたが、帰国の日まであと数日残っていました。
お小遣いにもまだ多少の余裕はあります。
どうすごそうかと迷いましたが・・・
思いたって、リゾート地でのんびりすることに決めました。
滞在していたホテルを引き払って、バスで数時間かけての移動です。
決して乗り心地がいいとは言えませんでした。
車内には、日本人にはない現地の人の独特の体臭がたちこめているからです。
ただ、そんなことも含めてこれが海外旅行というものでした。
慣れているので、別にどうってことはありません。
(着いた)
欧風の白い建物と、透き通るようにどこまでも青い海・・・
でも、ここはヨーロッパではありません。
おそらくこれを読んでいる方でもほとんどの人が知らないだろうリゾート地です。
観光で来ているのは、ほとんどが白人でした。
現地の人は、私とも白人ともまったく肌の色が違います。
たまにはと思って、ちょっとだけ贅沢をしていました。
予約しておいたのは、ビーチ沿いのホテルです。
規模としては中程度ですが、清潔感があってかなり好印象でした。
チェックインを済ませて、2階の自分の部屋へとあがります。
(早くシャワーを浴びたい)
ドアを開けて中に入ったとたん、明るくて素敵な部屋だと思いました。
白が基調で、小物のひとつひとつにまでセンスが行き届いています。
そして・・・
(あっ)
ちがう意味で、私は衝撃を受けていました。
このホテルは、建物の一部が『コ』の字状になっています。
私は、たまたまその該当の部屋でした。
メインのバルコニーはオーシャンビューの側にありますが・・・
サイドのベランダ窓の向こうには、対称形な感じでこっちと同じような部屋が見えます。
空間を挟んで、お互いのベランダ窓どうしが向き合っているかたちでした。
距離は10メートルぐらいといったところでしょうか。
そして、今まさに・・・
向こうの部屋では、ホテルの従業員とおぼしき現地の男性がルームクリーンを行っているところでした。
(ああ。。。)
一気に心臓がどきどきしてきます。
旅行中、そんなこといちどもなかったのに・・・
心の奥底にしまっていた黒い欲求が、突然に呼び起こされてしまった感じでした。
向こうから私は見えていません。
こちらの窓には、レースのカーテンが閉じているからです。
(まさか、こんなとこで)
(思ってもいなかった・・・)
もう、自分を止められません。
バゲージの中から、化粧用の小さな鏡を出します。
角度を考えて、ちょうどいい場所のところに置きました。
(どきどきどき)
メインのバルコニーは、あくまでもオーシャンビュー側です。
横のベランダは、いわゆる採光用の感じでした。
奥行きのサイズからしても、人が出てそこに立つことを想定しているものではありません。
外側を囲う壁・・・と言うか手すり(?)なんて、ほとんどないに等しいつくりです。
つまり、カーテンを開ければ部屋の中までまる見えでした。
いまチェックインしたばかりというのが伝わるように、キャリーバッグが向こうの目にも入るあたりに置きなおします。
(どきどきどき)
カーテンを開けます。
換気しようとするかのように、
「ガッチャッ・・・ガッチャッ」
2連になった観音開き(?)のベランダ窓を、全開にしました。
(よしっ)
向こうにいるその男の人が私に気づいたのがわかります。
私は・・・相手に気づいていないふりをしていました。
(あああ、どきどきする。。。)
くるっと横を向いて、シャツのボタンに手をかけます。
一部始終が見えているはずでした。
・・・シャツを脱いで、ジーンズも下ろす私の姿が。
(どきどきどき)
横目で鏡を見ました。
いつのまにか、向こうのレースカーテンが閉じています。
そのレースが風に揺れて・・・
(ひいん)
やっぱり覗かれていました。
私は・・・何食わぬ顔で、ブラも外します・・・
(ああ、だめえ。。。)
過去には、いろいろと危険な目にも遭ってきた私です。
でも、実感していました。
やっぱり私は、こういうのが好きなのです。
(なんにも知らないふりをして・・・)
(男にはだかを見られてしまうかわいそうな私・・・)
パンツもするする下ろして全裸になっていました。
(ヤあん、見ないで)
キャリーバッグを開いて『汗拭きシート』を取り出します。
パッケージから1枚出して、手のひらに広げました。
私は知っています。
この国では、人々の貧富の差がとてつもなく大きいことを。
そして、ああいった仕事をしている人のほとんどが貧困層に属していることも。
(お金はあげられないけど)
(よかったら見て・・・)
部屋の中をうろうろしながら、からだを拭いていました。
彼にとっての『外国人女』・・・
宿泊客である私のオールヌードを、誰にも邪魔されることなく覗き見させてあげます。
(これでも私、日本では)
(けっこう、美人って言われるんだよ)
さりげなく窓際に立ちどまりました。
(見たことないでしょ?)
(日本人の・・・)
あの人に背を向けます。
前かがみになって、おもむろに足幅を開きました。
(こんなにキレイな女だよ)
(ああん、見ちゃイヤあ・・・)
10メートルぐらいありますから、実際にどこまで見えているかはわかりません。
でも、そんなの関係ありませんでした。
後ろにお尻を突き出したまま、馬鹿丁寧に足の甲を拭いてみせます。
向かいのあの人に、
(そんなとこ見ないでえ)
日本美人の『あそこ』を見せてあげてる、この私・・・
(いつか・・・)
(私でオナニーしてね)
どきどきをひた隠しながら、なにげなく窓からの死角に歩いていきます。
そして、
(どきどきどき)
うずくまっていました。
(ひいいん、恥ずかしい。。。)
でも、震えるほど快感です。
そのままもういちどベランダ窓の前を横切って、シャワールームに消える私でした。
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