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カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:空想・幻想小説
ルール: あなたの中で描いた空想、幻想小説を投稿してください
  
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1:(無題)
投稿者: kiara
外に出ると、夜の冷たい空気が私の顔を包み込んだ。夜露を含んだ風が、まとわりついた淀んだ臭いを清めていく。ぽつんぽつんとたたずむ街灯に、植木の陰が黒く浮かぶ。繁華街の喧噪が、遠くこだましている。もの寂しい深夜の児童公園の風景が、漠然と広がっていた。

 私は軽く頭を振って、意識をはっきりさせる。続いて、外していた極小のイヤホンを耳にはめ、首元に仕込んである小型通信機のスイッチをオンにした。

「……お兄ちゃん。聞こえる? ごめん。お待たせ」

 私は喉元でささやくように、しゃべった。少しの間をおいて、返事が来る。

「……聞こえているよ、キアラ……」

 砂嵐のようなノイズに重ねて、兄の声が耳に響く。

「……ずいぶんと長いトイレだったな……」
「デリカシーのないこと言わないで!」

 私は顔を赤くして、大声を上げていた。通信機の向こうから、兄の笑い声が聞こえてくる。私は怒ったふりをしながら、内心、先ほどの痴態が兄にばれていないことに安堵した。

「……今日の作戦は重要だぞ。もちろん、わかっているよな……」

 一転して、兄の声が真剣なものとなる。私は、兄に返事をする代わりに小さくうなずいた。

 
2013/11/10 09:17:08(LEB18GVD)
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