目の前に誰かが立っていた。
何者かわからないその存在をゆっくりと足下から見た。
小さな両足…人間であることは間違いはなかった。
更に、ゆっくりと顔を上げた。
こ、子供…?
背の低い少年が笑顔で私を見ていた。
さっきまで人気が全くなかったはずなのに
いきなりの現れ方に驚いて喉がつまってしまった。
少年は、笑顔のまま言った。
「どうして裸なの?」
子供らしい甘えた感じの声に少し安堵しながらも
聞かれたことに驚いた。
良子は一糸まとわぬ姿であった。
太陽の熱で全身が汗まみれになりオイルを塗ったような状態になり
テカテカと全身を光らせていた。
な、なんで私は裸なの…?