私達は何事も無かったかのように、駅前を歩いていたが先程までの行為で、すっかり身体が冷えきってしまっていた。｢親父ぃっ。さみいよぉっ｣｢お前がなぁっ。あんなところで、おっぱじめるからだろうがぁっ｣｢気持ち良かっただろっ。サプライズッ｣｢そう言う問題じゃねぇっつうの｣
私達は目指す店へ行く前に、昼食を食べる事にした。和食の店に入り私は焼酎のお湯割りを注文し、熱燗を注文した彼女が、店員から｢ご年齢は｣と聞かれると、｢二十二｣と言うと、彼女は財布から身分証を抜き取り店員へ突き出した。｢失礼しました｣と言って店員は奥へと消えて行く。私は、その姿を見ながら彼女に｢慣れたもんなぁ｣彼女は｢何処に行っても、成人してるなんて見てもらえねえよ｣｢そう言えば、お前って２１じゃなかったっけ｣
と聞く、｢今日は、あたしの誕生日なんだ｣と私に身分証を見せた。彼女の誕生日を初めて知った私は、それを見ながら｢ホントだっ。誕生日おめでとうっ｣と手を叩くと、｢こんな誕生日は初めてだよ｣｢普通では絶対に有り得ない誕生日だろ。そうは言っても、俺の娘もブッ飛んでだけどな