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第3楽章 サラバンド
みほが取った意外な行動に驚きを隠せないまま冷静さを装いロードスターを運転し続けた。車の前方とみほの右手の指先、そしてみほの表情に視線を通わせていた。 空港の整備場を超え倉庫軍や運河を掠めながらも車速は下がり続け並走するモノレールにいとも簡単に追い越される。追い越し車線の流れより走行車線の流れがスムーズなためか、あるいは運転手の男がなんとか追いつこうと努力したためか、さっき置き去りにしたトレーラーが視線に入って来た。 「みほ、さっきのトレーラーが追い付いて来た。こっちを見てるよ」 一瞬左に視線を移したみほとトレーラーの運転手の視線が交わったのか、運転手は咄嗟に視線前方にと移した。明らかに走行車線の流れが早いにもかかわらず運転手はペースを落とし並走することを決め込んでいた。前走車との車間距離がみるみる広がるが、積載された巨大なコンテナが目隠しとなり後続車はそれに気付かないであろう。 「みほ、完全にロックオンされたぞ、どんどん車間距離が広がったのが証拠だ 「わかりやすい証拠ですね、探偵さん」 「悪戯っ子の次は探偵かよ」 みほの意外なユーモアのセンスに驚きながらも、左右の指先が相変わらず自由奔放に動き回ることがおかしかった。 「ほら、チラチラと見てるぞ。ワンピースのボタンを少し外して見せてやるか?」 躊躇なのか一瞬の間を置いて、みほが頷いた。右手の指先は固くなり始めた分身の形を確かめるようになぞり、更に指先でリズムを刻むように強弱を与えていた。端から見ても右の乳房に指先が食い込むのがわかるほど強い刺激を与えていた左手は、前開きのインディゴブルーのワンピースのボタンに移動した。 上から三つのボタンを外すと胸の谷間ばかりか、乳房の形に変化を与えないように緊縛した麻縄すら姿を表した。幸い走行車線を並走するトレーラーの前走車は遙か先を走り、追い越し車線を走る前走車は引っ越し業者のパネルトラックであった。今この場所、このタイミングがみほに野外露出を経験させる絶好のポイントだと判断した。 「みほ、少し胸元をはだけて見せてごらん」 躊躇することなくワンピースを左右に広げたみほにも前走車の位置関係が理解出来たのだろう。多少俯き加減に頭を下げると肩にもたれかかってきた。さすがに顔を見られることには抵抗があるのだと感じ、コンソールからローターのリモコンスイッチを取り上げた左手をみほの頭に回し引き寄せた。右手だけでステアリングを握り走行を続けられるのはロードスターには珍しいオートマティックトランスミッションのお陰だった。 走行車線を並走するトレーラーの運転手に向けてリモコンスイッチを見せるとハイのモードでオンにした。トレーラーの運転手は向けられた物が何であるかは理解していないだろうが、自身のすぐ下に見える助手席の女がワンピースの胸元を開いたことは理解したようだった。槌それは運転手の視線の動きから容易に判断出来ることだった。大きく確保した車間距離により前方よりも右下に送る視線の時間が長くなっていた。 腕の中で胸元を開いたみほの頭が小刻みに左右に振られるのはローターの振動がみほの身体を突き抜けているからに他ならなかった。 みほの右手の指先でリズミカルに強弱をつけられていた分身は、まるで形状記憶合金のように形に変化が見られていた。みほの口の中で果てる寸前の形状を記憶しているようだった。分身の変化に満足したかのように、みほは右手でワンピースの下のボタンを外し始めた。 何の指示もなく自らボタンを外しワンピースの裾を左右に広げると、みほは自らの右の膝から太腿に優雅にかつ繊細に指先を踊らせた。自らが仕舞い込んだローターが刻むリズムに合わせるように、また無伴奏ヴァイオリンが二短調でメロディラインとハーモニーを奏でる第3楽章サラバンドのボウリングのようだ感じたのはおかしいだろうか? 「みほ、恥ずかしい?」 「。。。」 みほは腕の中で小刻みに震えながら大きく頷いた。このままローターをハイのモードで入れっぱなしにするとワンピースに大きな染みをつけてしまうかも知れない。ローターのスイッチをオフに戻すと、そのままリモコンをコンソールに戻した。 肩に寄り掛かって身体を預けて来ているみほを助手席のシートに押し戻すと、左手をみほの右手に重ね合わせた。 槌「我慢しなくていい、声を出しても聞こえない」 「ああん、視線を感じます」 「釘付けになってる、この状況も理解したと思うよ」 「いやん恥ずかしい。。。でも、感じる。。。見られてる。。。」 みほの右手に重ねた左手を太腿から更に奥に誘導すると、その場所でみほの右手を置き去りにした。左手をそのまま伸ばすと槌、みほの左の乳房の先端で固く突起した乳首を人差し指と中指で挟み込みながら乳房を包み込むように圧力を加えた。 左手に誘導されたみほの右手は、言葉にしない暗黙の命令の意味を悟り股縄を引き上げた。 「んんん。。。あああん。。。いい。。。ああん感じるぅ」 「みほ、車の中で。。。しかも走りながら。。。感じてるな?」 「ああん、これが。。。恥辱。。。調教。。。なんですね」 自ら発した恥辱調教という単語に反応してしまったのか、股縄を引く力が槌更に強くなり、喘ぐ声もシンクロするかのように大きくなった。無伴奏ヴァイオリンが二つのヴァイオリンのための協奏曲に変わってしまったほどだった。 みほが奏でる協奏曲の甘い旋律のような声は隣の走行車線を並走するトレーラーの運転手に届くことはない。それでも不規則にヘッドレストに向かって仰け反っている助手席の女の心の声は聞こえていたかも知れない。 運転手は助手席の女がワンピースをはだけていること、白い肌を部分的に隠すのはブラではなく麻縄であること、ショーツに覆われていない場所はヘアが無く股縄を食い込ませていることから隣の追い越し車線を走行するロードスターの車内でなにが起きているかを理解しただろう。 「みほ、トレーラーの運転手に『調教ですか?』と聞かれたら?」 「ああん、『はい、調教していただいてます』と」 完全に停止することはないが、水曜日の朝の首都高上りは渋滞の塊が一定の速度で移動しているようだった。
2018/12/15 11:34:00(9d1ow1yh)
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