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1:果てなき罠に堕ちて
投稿者:
富美代
一人きりになった静まりかえった空間に
悪夢を思い出さないように、テレビをつけて音量をあげ、私は気を紛らすようにしました。こんなことなら会社へ出勤している方が、よほど楽だとも思いましたが、お尻の穴がおかしくなった今の私には、外へ出ようにも出れず、早く身体が元に戻ることをただ待つだけでした。 ピンポーン 玄関のインターホンが鳴り、司が帰ってきたのかと、私ははっ、と立ち上がり、 玄関へ向かいました。玄関の扉の近くまできた時、扉に備えつけられている郵便受けに何かが入れられ、ガタンと音がしました。司ではなく、郵便物が届いただけかと落胆して、郵便受けのふたを開けました。中には、『重要』と朱書きされ、私の名前だけ書かれたB5サイズの茶色い封筒が入っていました。住所や差出人もなく、切手も張られていない封筒に、誰から届いた物か不思議に思いながら取り出し、扉を開けて顔を出して、玄関先の様子を確かめました。誰もいませんでした。私は扉を閉めて、封筒を持ってリビングに戻り、封筒を開封しました。中には、ケースに入れられた、ラベルも何もついていないDVDが数枚入っていました。何のDVDか確かめようと、一枚を取り出し、プレーヤーに入れて再生しました。映像が映し出された瞬間、心臓が止まりそうになりました。早く忘れ去りたい、あのおぞましい地獄の中で、 醜い姿で歓喜の声をあげる私が映っていました。私は動転しながらも、近所に音が聞こえてしまうと、慌ててリモコンで音量を下げました。もうこんなものまで作られていることに、私は大きな不安に襲われ、背筋が凍りつきました。きっと封筒にまだあるDVDには、あの地獄の一部始終の映像が入っているに違いないと確信しました。もしこんなものが人の手に渡ってしまえば、もう取り返しがつかなくなってしまうという恐怖でいっぱいになりました。かと言って、これを警察へ持って行くこともできない私は、人手に渡ってないことだけを祈るしかできませんでした。言いようのない恐怖と絶望で言葉を失い立ち尽くすリビングには、 今の私とは全く逆の、我を失い歓喜する私の姿が、大きな画面に映し出されまました。 プルルルルル… 突然、電話の呼び出し音が鳴りました。 とても出る気にはなれませんでしたが、 もしかしたら司からかもしれないと、淡い期待をして、私は受話器を取りました。 「…もしもし?」 「山本さんのお宅でしょうか?●●中学校の、司くんの担任の佐藤です。お母さん、昨日、今日と連絡がないまま司くん、登校してないのですが、どうされました?」 私は言葉につまりました。あんなことが あって、家に帰ってないとは言えません。私は動揺しながらも、 「す、すいません。ご心配をおかけしました。少し体調を崩して寝込んでしまっていて。まだ2、3日はかかるかも知れません。」 と、何とかごまかして、電話を切りました。ほっとした次の瞬間、再び電話が鳴りました。私は、学校が言い忘れたことがあってかけ直してきたと思い、また電話に出ました。 「もしもし?」 「もう見た、アレ?スゴいだろ?」 あの男たちからでした。
2012/10/29 08:13:52(N0fbWinp)
投稿者:
(無名)
待っていました
第二章の始まりですね これからも楽しみにしています
12/10/29 10:10
(SuRhacFo)
投稿者:
富美代
この電話で、さっき郵便受けにDVDを投げ入れたのが、あの男たちだということがわかりました。
「も、もういい加減にしてっ!私があなたたちに何かしたのっ?」 「何かしたって…あんなヒドい姿を一晩中間近で見せられて、おまけに、部屋中に汚いクソ撒き散らしといて、よく言うな?息子のデカチン欲しさに、自分のクソまで喜んで喰ったくせに?俺たち、一生勃たなくなるか、焦ったよ。」 「と、とにかくもう、これ以上私たちに構わないでっ!」 「いいのか?そんなに強がって、偉そうな口を利いてて?この前も、始めのうちはまともな人間のフリしてたくせに、その後、クソまみれの息子の代わりに、俺たちに、『誰でもいいからセックスしてください』って、涙流して土下座しただろ?また後で同じ目にあっても知らねぇよ?」 「なっ、何馬鹿なこと!まさかあなたたち、このビデオで私を脅してるつもりの?もし誰かにこんなものを広めたら、私もあなたたちも全員、人生めちゃくちゃよ!」 「んな馬鹿な真似するわけねぇだろ? 俺たちも、お前みたいな発情期のデブな変態ババァのセックスの現場にいたこと人に知られたら、俺たちが恥かくよ?何勘違いしてんの?」 男たちの身勝手で、人を侮辱する口ぶりに、激しい怒りがこみ上げてきましたが、それ以上に、まだこのビデオが他の誰の手にも渡っていないこと、男たちも人手に渡す気がないことが確認でき、少しだけほっと安心しました。 「お願い。このビデオ、誰にも渡さないで。私も絶対、警察にはあなたたちのこと、届け出ないから。」 「当たり前だろ?全てなくしたお前がヤケを起こして、世の中に全部バレてもいいかも知れないけど、俺たち、お前みたいなの相手に全部棒にふるようなアブナい橋渡りたくねぇからな。」 「私に用はそれだけ?もう電話かけてこないで!」 「おっと、言い忘れてた。アンタを嵌めた張本人には、ビデオを渡すぜ?あとはソイツと話をつけてくれ。俺たち、ソイツに頼まれた通りにしただけだから。」 「嵌めたヤツって…誰なの?」 「携帯がエロサイトで、お前になりすまして、お前のセックスを見たい?って募集ヤツだよ。俺たち全員、怖くてソイツに弱味握られててよ、協力したら許してやるって言われて、指示された通りにしただけだから。アンタも可哀想にな、アイツからはもう一生逃げられないぜ?まぁ、これで俺たちはアイツから解放されるし、あとは俺たちの分まで、アイツの餌食になってくれよ。まぁ、せいぜい、人に恨まれるようなことはしないことだな?今さら遅いかも知れないけどな。じゃあな。」 「ま、待って!誰なのっ?」 慌てて男たちに、私や司を陥れた張本人を聞きだそうとしましたが、気になることを吐き捨てたまま、男たちからの電話は切れてしまいました。かけ直そうとしましたが、公衆電話かららしい様子で、 かけ直すことができません。もちろん、 携帯やメールにも、狡猾な男たちは、足跡を残すようなドジは踏まず、連絡する術がありません。男たちの最後の会話を思い返し、はっとしました。私を恨む人間…そう、あのビデオはきっと香の手に渡るんだわ…私はそう思いました。私は香の携帯に電話をしました。 「お客様のご都合により、通話ができません…」 やはり、繋がりません。私は、早く香を見つけ出さないと、と思いましたが、今の私の身体では、長い時間外に出てうろうろ歩き回ることはできません。かと言って、警察に捜索願を出して、騒ぎ立てることもできない私は、とりあえず、 ドラッグストアへ行き、少しでも外に出れるように、紙オムツを買いに行くことにしました。
12/10/29 20:27
(N0fbWinp)
おはようございます
続き待ってたのでとても嬉しいです!! これからの展開が気になります。
12/10/30 07:19
(X9TgTNY.)
投稿者:
富美代
あれだけ何度も何度も身体を洗いましたが、それでもまだ微かに、自分の身体からうんちの臭いがしているように感じる私は、香りのキツい香水を多めにふり、
全身に塗り広げました。そして、お尻につめたタンポンを、新しいものに替えました。外出するための服を取りに、二階の寝室へ行きました。いつもスカートが多いですが、臭いがもれやすいと思い、 デニムパンツを履きましたが、ぴっちりと密着しお尻が圧迫されて辛いので、何を着て出ればよいか困りました。結局、 私は、かなり着古してよれよれになった上下のスエットを着ました。下へ降りて 姿見の鏡の前に立つと、見た目を気にしない、完全に自分が女であることを忘れさった、太ったオバサンそのものでした。そんな姿なのに、妙に香りのキツい香水をプンプンさせている自分がいました。今思えば、繁華街で客引きで声をかけて身体を売る、安い売春婦そのものですが、その時は、香水でうんちの臭いをごまかせたことにほっと安心し、人目にどう見えるのかなんて、気にする余裕はありませんでした。身支度を整えた私は、玄関を出て車に乗りました。 普段なら、家から10分もしない所にあるドラッグストアへ行くのですが、万一何かあってはいけないと、できるだけ家から離れた、近所の知り合いに会いにくそうな店へ行こうと車を走らせていると、ちょうどドラッグストアがありました。そこへ入り、私は介護用の紙オムツとタンポン、それと、お尻の穴の腫れを和らげるために、慎重に言葉を選びながら薬剤師に相談し、刺激の少ない抗炎症クリームを買って、足早に店を出て車に乗りました。 車に乗った私は、香を探そうと、香が学校からの帰りに、友達と立ち寄りそうな ファーストフード店やコンビニ、女子高生が行きそうな場所をあちこち回ってみましたが、香は見つかりませんでした。 学校からは連絡がないので、学校へは登校しているはずなので、今日、うちへ帰ってこなければ、明日の朝、学校の前で待っておこうと思いました。日も暮れ始めていました。私は、家の方へ向かいました。 しばらく車で走ると、渋滞に巻き込まれました。ブレーキを踏み停まってぼんやりしていると、ずっと先の交差点の近くの建物から、何人かの、あまり感じのよくない男たちと出てくる司がいました。 司は男たちと一緒に、車に乗りこんで行きました。私は車を降りて、走っていこうと思いましたが、信号が変わりました。司を乗せた車は、信号を左折しました。すぐにでも追いかけたいと思いましたが、前の車が思うように進まず、結局私は、司の乗る車を見失ってしまいました。とりあえず、私も信号を左折しましたが、もう司の乗る車はありませんでした。私は、その辺りをぐるぐる車で走り、しばらく司を探しました。すっかり夜になり、気がつけば、8時を過ぎていました。私は諦めて、家に戻りました。
12/10/30 18:48
(a2A0A2G1)
投稿者:
富美代
街中で、数人の男たちといっしょに車に
乗り込んだ司を見失い、その後もしばらくその周辺を探し回りましたが、司を見つけることはできず、私は家に戻りました。家に帰りつき、中に入っても、しぃんと暗く静まり返り、やはり司も香も、 まだ戻った様子はありませんでした。私は、司が無事なのか、香は一体何を考えているのか、不安でいっぱいになりました。また、私一人の、長く静かな夜が始まることへの恐怖…あの悪夢が容赦なく襲いかかり、私はうなされるのか…とも感じていました。私は何気にテレビをつけようとした時、ふと朝送りつけられたDVDのことを思い出しました。もし、 男たちに私を襲うように頼み、ビデオを 撮らせたのが香だとして、人手に渡すとしたら、あの子自身は本当に困らないのか…異常な行為に歓喜している、醜い姿の女が、自分の実の母親だと他の人にバレることは気にならないのか…私は、DV Dに残された映像に、自分が香の母親で あると特定できる証拠が残されていないか、うなされる悪夢そのものを見ることへの嫌悪感や恥ずかしさもありましたが、私はDVDの中身を全部確かめようと 思いました。あの子がいくら私を恨んでいるとしても、まさか自分の人生さえも投げ捨てるリスクを犯してまで、馬鹿げたことはするはずがない…自分に言い聞かせるようにそう心の中で呟きました。 隣近所に音が洩れないように、ヘッドホンをつけて、恐る恐るDVDを再生しました。 わかってはいたことですが、目の前の大きなテレビの画面に映し出されていることは、単なる悪夢ではなく、実際の私自身である事実を改めて突きつけられ、直視できず目を逸らせてしまいました。そんな私を、さらに追い込むように、ヘッドホンからは、異常な行為に歓喜の声をあげて求める、私の声が聞こえてきました。私は耐えれず、途中何度も停止ボタンを押して映像を消しては、後悔や絶望感に打ちひしがれながらも、過去は戻らない、今は、香がこれ以上馬鹿げたことをしないか確かめることが大切なの、と自分に必死に言い聞かせて、DVDを再生しました。どんなに強がってみても、大画面に映し出される私の恥態醜態と、ヘッドホンから聞こえてくる私の歓喜の声に、涙が溢れて止まりませんでした。気分が悪くなり、吐き気もしました。それでも私は、これからのためと、 私自身と向き合い続けました。 何枚か見ているうちに、慣れてきたのも あるのでしょうか、私はかなり落ち着きを取り戻しました。男たちの異常な責めを受け、直視できない場面とは違い、解放されて、お尻の穴を司に貫かれながら、二人で何度も絶頂している様子が映し出されていました。長く責められ続ける中で何度も絶頂し、ようやく解放されて、男たちに手を出されることもなく、 司と二人きりで交わる姿を見ているうちに、不思議なほどに、吐き気をもよおす ような嫌悪感はなくなり、むしろ、画面に食い入るように、映し出される姿に見入っている自分がいました。そして、私の恥部は、じっとりと湿り始め、熱くなっているのを感じていました。
12/10/31 07:49
(wsSsaW03)
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