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小説は>>2からになります。
※読者の皆様へ 執筆スタイルを模索中です。 今回、前作で使用していたEND表記を廃止しますので、ご意見などがあれば読者様の好きなタイミングで書きこんでください。 また、小説部分にはタイトル頭に「●」をつけます。 小説のみをサクサク読みたい方は、●を追っていただきますようよろしくお願いします。 その他、IDとメールアドレスは親記事(レスNo.1)のみに記載し、新たにトリップをつけることに致しました。 変更点は以上です。 今後とも、よろしくお願い致します。
2010/10/25 20:05:03(M9Zgiduw)
投稿者:
悠
◆yOCvCYbH8o
●プロローグ
手首に微かな痛みを感じた。 さっきまで暴れていたせいに違いない。 漸く大人しくなった私を、目を細める一人の男が見下ろしていた。 「うっ……あぁぁ……」 全て出しきったのか、低く呻いたその男は、漸く私を貫いていた凶器を引き抜いた。 中で暴れていた精子が、出口を見つけて外へ流れ出ていくのを感じる……。 「なんだ、初めてなんだ」 薄ら笑いを浮かべる男に、私は唇を噛み締めることしかできなかった。 「よかったなぁ? 『まともな』初体験でさ。ほら、ダーリンって呼んでみな?」 「だっ、誰がっ!」 声を上げるとアソコがズキンっと痛む。 まるで火傷を負ったように。 「何勘違いしてんだ?」 冷たい笑い。 口角の一端を吊り上げるも、笑っていない眼光が私を不安にさせる。 「いっ、痛いっっ!」 叫ぶ私に構わずに、髪を引っ張って股間を頬にぐりぐりと押し付けてくる。 蒸せ返るようなカルキ臭と、それに混じる血の臭いが鼻をついた。 だけど、私の手は頭上で縛られ、ベッドに結びつけられている。 顔を背けたところで、それ上回る力が加えられた。 「これがお前を女にした、愛しのダーリンだよ」 「ぃゃっ……」 力が抜けていく。 取り消せない事実が、悪夢が、痛みを伴って蘇ってくる。 「ほら、言えよ。それとも、夕月(ゆづき)にやらせようか?」 「あ……あの子は関係ないでしょっ」 「ふ~ん……なんで自分がこんな目に遭うのか……自覚はあるようだな」 「………………」 何も言い返せなかった。 この男、従兄弟の理久(りく)がこんなことをする理由……。 私には心当たりがある。 「ほら言えよ、聖月(みづき)っ。『ダーリン』って甘えた声でさ」 頬に擦り付けられるオトコが、勝ち誇ったように跳ねている。 「だ……、ダー……リン」 その後暫く、嘲笑が耳に木霊していた。
10/10/25 20:06
(M9Zgiduw)
投稿者:
悠
◆yOCvCYbH8o
●ダーリン1‐1
運命というのは、歯車が噛み合った途端急に動き出す。 こっちの都合なんてお構い無しに、ただ、決められた未来へ私を導いてく。 でも、最初の道標を用意したのは、他ならない私自身……。 気だるさの残る身体を起こして、今更ながら自身の過ちを悔いていた。 昨夜の出来事は夢じゃない。 何かが中に入っているような違和感が、あの悪夢は現実だと知らしめている。 開いたカーテンの向こうには新たな息吹が満ち溢れていた。 この季節の代名詞である桜の淡いピンクが、少し遠くに見える公園にも咲き乱れている。 そんな躍動の季節を迎え、私は4回生になった。 父は地方へ単身赴任、母は私の就職が早々に決まったのをいいことに、万を辞して父の後を追った。 そして、入れ替わるように理久がここへやってきた。 理久は母の妹の息子で、つまり従兄弟。 3つ離れた年下で、今年私と同じ大学に入学したために居候しに来たのだった。 今この家には、私と理久、そして5つ下の妹、夕月だけ。 度の過ぎる運命の悪戯に、私はまた涙を流していた。 そろそろ行かなきゃいけない。 ドアを開けようとノブを握ったとき、手首にうっすらと残る縄の後が目に入った。 今は自由なのに、私は命令に従って彼の部屋へ向かってる。 それが私の運命だから……。 追憶の彼方に置いてきたはずの青い期待と、それを上回る諦めが私をつき動かす。 理久は、夫を起こすのは妻の務めだと言う。 私は今から、ダーリンを起こさなければいけない。 静かに開いたドアの向こうに、暢気に寝息を立てている理久がいた。 こうやって見ると可愛いあの頃のままなのに……。 毛先を遊ばせた茶色の髪が寝癖で間抜けに跳ね乱れ、そっと閉じた目蓋の奥には昔の温もりが眠ってる。 でも目を覚ましたその瞬間には、切れ長の瞳に宿したもので私を責め立て来るのだろう。 昨日のように……。 「………………」 注意を払って除けた布団の下に、下着が現れる。 私は思わず視線を背けてしまった。 私の乙女を奪った凶器が、何故か下着を押し上げていたから。 ダーリン……。 「っ……」 悔しさに歯を食い縛っていた。 いっそのこと、このまま刺し殺してしまおう……。 そんな考えさえ沸き起こってくる。 でも、たぶん彼に罪はない。 彼を変えてしまったのは、きっと私なんだろう。 そう思うと、自分の軽率な行動に涙が溢れそうになっていた。
10/10/25 21:05
(M9Zgiduw)
投稿者:
カカ
どうも!
執筆スタイルは作者である悠さんの好きなようにしたらいいと思いますよ。 とりあえず今は挨拶しに来ただけなので、感想はある程度話しが進んだら書き込みますね~
10/10/25 21:53
(P39YY2Xm)
投稿者:
悠
◆yOCvCYbH8o
>>4 カカさん
いつもありがとうございますm(_ _)m 今作も最後までお付き合いいただけるように、頑張りたいと思います!
10/10/26 18:43
(Z80ZKU/S)
投稿者:
悠
◆yOCvCYbH8o
●ダーリン1‐2
気が付くと肩で息をしていた。 沸々と起こってくるこの感情を何とか押さえ、アレに目を遣る。 起こせ、と言われて来たけど、もう随分大きい……。 理久の言っていたことがよくわからず、私はアレを通して彼を起こしたらいいのか、と解釈することにした。 「っ…………」 不自然に膨らんだ部分を人差し指でつついてみると、ソレは小さく跳ねた。 ……ちょっと面白い。 今度はツンツンっと二回つついてみた。 「……何やってんだよ」 「えっ?!」 既に起きていたとは……迂闊だった。 こんなモノをつついて面白がっていた自分が恥ずかしくなる。 「あ、いや……えーっと……起きたなら、私はこれで……」 振り返る私の手を彼が掴んだ。 「ダーリンを起こせって言ったろ?」 「……は?」 ダーリンを起こすことは理久を起こすこととは違うらしい。 じゃあどういうこと? よく意味のわかってない私を面白がりながら、彼はベッドから降りる。 「愛しのダーリンにお目覚めのキスは?」 愛しのダーリンに……お目覚めの、キス……? ……キス?! 「やっ! やだっ! いやぁあ!!」 気付いたときには手遅れで、私は後ろ手に縛り上げられた挙げ句、床に転がされていた。 「大きな声出すなって。夕月に気付かれるだろ?」 そう言いながら、冷淡な笑みを口の端に浮かべる理久。 夕月に気付かれたら、きっとコイツは口封じとかなんとか言って牙を向ける……。 「卑怯者っ」 小さく吠えることしかできない私を見下して、ハハッと意地悪く笑う。 そして彼は、人差し指と親指で器用に私の顎を掴み、無理矢理上へ向けさせた。 「誰のせいだよ」 …………近い。 深い黒の瞳に私の顔が写ってる……。 胸がキュウッと締め付けられて、鼓動が止まる気がした。 何も言い返せない威圧感と、圧迫感。 それと……。 「ほら」 彼の顔が離れて、アソコが迫ってくる。 「キス」 「………………」 「はやくっ」 後頭部を掴まれ、寄せられる。 顔を背ける私の頬にグリグリ押し付けてくる。 屈辱を感じながらも、彼の手からは逃れられない。 もたもたして夕月に気付かれたら、それこそ……。 「くっ……」 私には選択肢など用意されていなかった。
10/10/26 19:29
(Z80ZKU/S)
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