夫が 密かに秘めていた 心の奥底に 隠し持っていた 性癖を知った私は、 少し愕然としたが、 長年連れ添った 夫の 密かな 楽しみでもあり、 別な、あの人の 裏の一面かと 半ば諦めて、 残りの人生 それに 付き合っていこうかと 心に決めていました。持って生まれた 性癖が 直るわけではありませんし、 こうなったら にはそれに合わせようと 私がそう思えば それでうまくいくのだからと…
　　　ペルソナ その2　　経堂あつこ
　街に春風が吹きはじめ、 まもなく桜のシーズンになろうというある日、夫が
　｢ 残雪の残っている ひなびた温泉宿で のんびりしようか？」 台所で後片付けをしていた私は その手を一瞬止めた
( もしかしたら… 例の話かしら) とっさに そう思った。 すぐに 再び手を動かし始めた
　｢ コロナでどこも行けなかったからね、 あなたも ずっと会社 勤めばかりで 、 息が詰まり 退屈だったんでしょ、 いいわよ私…」 夫の方に振り返ると なんとなくにこにこしているようだった、 私が いい返事をしないかと 思っていたのかもしれない。 それぐらいわかる もう何年も一緒にいるんだから 夫の顔色などもすぐわかるの、 昨夜だって、 私がお風呂から上がるの 首を長くして待っていたようで、 口には出さないけど 私を求めているのぐらい、 直感したの、 だから 私は特に派手な パンティーとブラを 用意して いたのでした
　｢ あつこ、この動画をちょっと見てくれよ、 面白いぜ、 友達が送ってきたやつなんだょ」 主人はパンツ一枚 私はブラとショーツだけで ベッドの上に 座り その動画を 見始めた、 全裸に近かったけど 暖房が よく効いていて 寒さは感じてなかったし 久しぶりの 夜を迎えると言う 興奮 で 体は 火照っていた、 さらにその 内容たるや 熱くなるのに十分なほどの 淫らさに 満ちていたんですもの…
　携帯の画面ですので はっきりとは見えませんが 40前後の 男女の 夜の営みの 悩ましく 淫らな 映像でした、 携帯の 怪しい 動画を それも 主人と一緒に、 ベッドの上で 見るなんてことは 初めての体験でした
　｢ 彼ら二人の 共通の 性癖と言うか、 趣味は一緒でさ～ それは 自分達の行為を 第三者に 見てもらうことで 更なる 快感を得たいって 事らしいなぁ、 素晴らしいじゃない」
　｢ 素晴らしいの? あなたもそう思うの? 私たちの 秘め事を、 誰かに見て欲しい、 そういう こと? あなたも！
　｢ あーそうだよ、 まあそれに近いかな、 前にも言ったと思うけど そういう欲望が 俺の心の中に ずっと前から ふつふつと 湧き出していたんだよ、 見られると言うか、見ると言うか、何て言おうかな」
　｢ ふーん でも 、なんとなく分かっていたわ 私も」
　｢ 本当かい それだったら話が早い 嬉しいな俺は」 夫が ゆっくりと キスをし 同時に 器用に ブラを外した、 器用な指先の 淫らな動きは 乳首を 責め続けた
　｢ ぅ～ァ～でも正直私恥ずかしいし、 第三者の人に 、 そこもっと～私の顔が 、知れるわたるなんて絶対嫌ょ、ァ～ 感じるぅ…
絶対に…」
　｢ 大丈夫だよ、 そんなバカなことはしない、 それは 彼ら二人の話で 俺たちは何も 第三者に 、ひめごとを晒するつもりなんてないよ、 でも彼は ネットに 投稿しているらしいね、 当然 顔は消すし、 性器も、 絶対に写さないようにしてね！」
　｢ 勇気があるのね、 それとも変人、 変態かな、 いろんな趣味の人もいるのね」
　｢ でも誤解のないように言っておくけど、 俺は君の裸体や 君との営みを 晒すつもりなど ないからね 絶対に、 ただ 我々の 営みを セックスを 彼ら二人の前で したいということなんだよ 彼らの 秘め事を見ながら 我々も 興奮したいということなのだょ」
　携帯の動画は フェラ やクンニの 連続でした、 しかしいつまでも私は この動画を見ていることはできませんでした、 夫の 執拗な愛撫に 自分を忘れてしまっていました、 身も心も ぐしょぐしょに濡れていました、 私は夫の いきり立つ 怒張を、 口いっぱいに感じるために 夫の 下半身に 全ての神経を 全ての愛情を 注いでいたので
　　　　続く