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「ソラ」と「まりえ」の間に
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:「ソラ」と「まりえ」の間に
投稿者: 摩天楼
新型コロナ渦の現在。私は病床六十と大規模な大学病院の二ヵ所の厨房を掛け持ちし、病状ごとに患者さんの食事を作る厨房での仕事に携わり、朝から夜遅くまで働いている。電車通勤の私。大学病院での仕事が終わると、場合によっては最終電車になってしまう。時間を潰すため私は牛丼屋へ入る事が多かったが、九月始めの仕事終わり、いつものように自動ドアが開き「いらっしゃいませ」、食券を買おうとすると、「店内での食事は休止しており。テイクアウトのみになります」店員に告げられた。仕方なく牛丼屋を出た私は、「ネットカフェで時間を潰すしかないな」駅前の繁華街を歩いていると、スーツを着た男性から「キャバクラいかがですか」「えっ。三十分くらいしか時間ないけど」腕時計を見た男性。「三十分ですかぁ。お安くしますので」その言葉に背中を押され、店へ行く事となった。店は目の前のビルの三階。エレベーターを降り店内へ。手の消毒と検温を済ませ、ソファーへと案内された。「お飲み物は何になさいますか」「生ビールって。別料金ですよね」「いえ。生ビールも飲み放題です」「えっ」私は少し驚いた。原価の高い生ビールを飲み放題で出すキャバクラは少ない。暫くして、そんなに寒い訳でもないのに、赤いジャンパーを着た男性が生ビールを持って来ると、目の前のテーブルに置いた。「生ビールを飲み放題で出すって。珍しいですよね」「それがウチの店のウリなんですよ」そう言うと、男性はテーブルから離れた。後に今の男性が社長だと知る事となる。すぐに私へ声を掛けた男性と一緒に、ドレスを着た女性が現れた。「ソラさんです」その女性は私の右隣に座ると、「いらっしゃいませ」少し人気女性歌手に似た細身。三十歳を過ぎ子供もいるが、離婚している。と話してくれた。私も離婚していて、久々の女性との会話。職場に女性は多いが殆ど話をしない。楽しすぎて終電の時間は過ぎていた。開き直った私。「ソラさん」に「何か飲んだら」その言葉に、嬉しそうにボーイを呼び、「ハイボールお願いします」私の顔を見ると、「私ね。ハイボールが大好きなの。ありがとう」届いたハイボールと生ビールで乾杯。二人の会話は弾むが、閉店時間が近づくに連れ、どんどんと客が減っていく。待機している女性も呼び、店にカラオケは無いが、四人で盛り上がった。閉店時間になり、かなり酔った私だったのだが、何とかネットカフェまで辿り着き、個室のリクライニングソファーで朝を迎え、シャワーを浴びスッキリ出来た。個室に戻り何気なく財布の中を見ると、「ソラさん」とは別の女性の名刺が。次にスマホへ。そこには「ソラ」という名前と電話番号が登録されていた。朝から仕事の私。その日の午後に「ソラさん」から初めてのメッセージが届いた。「凄く楽しかった。また飲もう」それから毎日。やり取りは続き何度か店に行くうちに、本名が「まりえ」だと教えてくれた。そして誕生日の話になり私が二十五日で、「まりえさん」が二十六日という事が判明。再び盛り上がると、「二十四日と。二十五日に。バースデーイベントがあるから来てね」私が二十四日に店に行くと、着物姿の「まりえさん」が忙しそうに動き回っていた。店内を客から届いたバルーンが埋め尽くす。「まりえさん」が私のテーブルに着くと、ハイボールを美味しそうに飲みながら、「少し前に。お父さんが来てたんだ。タクシーの運転してるから。飲まずに帰った」「仲が良いんだね」「割とね。このバルーン。後でタクシーで運んで貰うんだ」「えっ。これ全部っ」「そうだよ」さすがに驚いた。大学病院の仕事終わりに寄った私は、「何もプレゼントなくて。ゴメンね」「ううん。顔が見れただけで嬉しい」
次の日。私は「まりえさん」に内緒で店を訪れると、店内は満席。入り口の外まで客が溢れ、初めて見る光景に唖然。私は待っている客に順番を譲り、二時間ほどが経過。ソファーには座れたが、店内は忙しくシャンパンの栓が「ポンッ。ポンッ」鳴り止まない。社長に「私に女の子は着けなくて良いですから」と伝えると、「すみませんっ」と一言。慌ただしく動き回っていた。一人で煙草を吸いながら生ビールを飲む私に、閉店の時間が近づき、「まりえさん」が初めて私の隣に座った。「来てくれたんだね」「昨日と全然っ。違うじゃないですかっ」「私も他の店に顔を出すし。義理で来てくれてる人も多いから」私が持ってきていた仕事の時に持ち歩いている薄汚れたバック。その中から小さな箱を取り出し「まりえさん」へと手渡した。小さなバルーンに白い花。その上にネックレスを。箱の底にはハイボールを四本入れて置いた。閉店の時間になり、社長に会計を申し出た。すると「ウチは女の子が着いて代金を頂いております。女の子が着いていない方から。代金は頂けません」その言葉に、「凄い人だっ」と感動した。後に聞いた話だが、「まりえさん」から社長へ助言したのだとか。私が贈ったネックレスは、今も大切に宝箱へ入れてくれているという。「まりえさん」とは一度だけだが、居酒屋に二人で行ってから同伴出勤した事があるが、今でも「おの時は楽しかったっ」と、嬉しそうに話してくれる。だが、今でもバースデーイベントの衝撃は頭から離れない。「住む世界が違う」と思った私は、「貴女とは。もう会えない」このメッセージを最後に離れるつもりでいた。それでも「まりえさん」からは、毎日一言メッセージが届き続けた。根負けした私は、やり取りを再開。私は仕事のストレスもあり、何度か同じような事を繰り返すなか。そんな私達には、約束を交わしている事がある。それは私が住んでいる近くに、夜景が綺麗な高速道路のサービスエリアがあり、「いつか一緒に行く」それと、冬が終わる前に「ベージュのコートを手渡す」この二つ。果たして実現するのだろうか。そして未だに何も起きていない私達二人。これから先に新たな展開が訪れるのだろうか。
今日の数字選択式宝くじ。私は43個から1.2.5.8.10.14.15.21.24.25.28.30.32.34.42を選びました。飲食業の皆様。大変だと思いますが。頑張って下さい。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
 


 
2022/01/27 17:45:37(lbkusc0I)
2
投稿者: 超高層建築物
とても面白いと思いました。
22/03/09 20:53 (QWfLvx30)
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