20歳という若さの女、オシラスにて裁きを受ける。
三味線屋のお竜、そなたは敵討ちを願う者から金銭を受け、その敵討ちの相手を三味線のバチで首をかっ切って殺害したという疑い、左様相違ないか?
い、いえ。知りません。
そこにいる、河原町に住むお菊という娘が見たと言っておるが。
知らないものは知りません。
嘘つき!アナタみたいな綺麗な女性、滅多にいません!見間違うはずはありません!はっ、そうだ!金さん!金さんを呼んでください!あの方が一部始終を見てらっしゃいました!
おぉ?何?金さん、とな?
へっ!デタラメ言うんじゃねえよ!金さんなんていねえんだよ!
お願いいたします、お願いいたします、金さんを呼んでください!
いない者はいないの!
おおう、いい加減にしねえか!
!?
嘘ばっかり並び立てやがってよ!この遠山桜、見忘れたとは言わせねえぞ。目玉おっぴろげて、よくみやがれい!
金さん!