脱衣所から出てきた亜矢子は、自分の身体に起きた変化に（きっと疲れて
いるからね．．）と思いながら廊下を歩いている。その足が不意に止まる。
晋吾の読み通り、美沙の部屋の前だった。そしてその体が強張るのが離れた
ところから様子を窺う晋吾の目にも分かった。
　（！！！）ドアの隙間から漏れ聞こえてくるその声は亜矢子に衝撃を与え
るには十分なものだった。「隆ちゃん、入れてぇ」実父が亡くなった直後の
娘の声とは思えない、甘く媚びる様な声。「何を入れて欲しいんだ？言え
よ、美沙。言わなきゃ入れてやらないぞ」それに応える隆太郎の声もいつも
亜矢子が耳にする声とは明らかに違う、強くサディスティックさを含んだ声
だ。そしてその声が再び亜矢子の快感を呼び起こしたのだった。
　「お、オチンチンよぉ、隆ちゃんの硬いオチンチン」「チンポだろ美沙、
いつもみたいにいやらしくおねだりするんだ、ほらこいつが欲しいんだろ」
二人の淫らなやり取りに遂に隙間から中の様子を窺う亜矢子。
　（凄い．．．）思わず息を呑む亜矢子。ベッドの上で横たわる娘の前に膝
立ちになり、娘に向かって突き出すその屹立は亡き夫のものとは比べ物にな
らないほど逞しく下腹にくっ付かんばかりに反り返っていた。
　（あんなに逞しいものが美沙の中に．．．）そう思うと何故か娘が羨まし
く思える。そして脳裏には隆太郎の屹立を自分の中に突き入れられることを
想像するのだった。そんな亜矢子の心の動きはそのまま無意識のうちに下半
身に現れていたのだ。まるで晋吾に見せるけるように前かがみになり、尻を
突き出し誘うようにくねらせる。
　既に亜矢子の秘唇からは再び淫液が溢れ出し、履き替えたばかりのショー
ツに淫らな染みを作り始めていた。その目の前でとうとう娘の中に恋人の逞
しい屹立が埋め込まれていく。手を口にあて、声を殺そうとする娘の中に容
赦なく突き立てていく隆太郎。その様子を目の当たりにする亜矢子もいつし
か黒のスカートの上から自らの牝の部分をまさぐり始める。
　（そろそろ行くか）晋吾は頃合だと判断し、目の前の獲物の肉唇を串刺し
にするべくその背後に忍び寄る。亜矢子は中で繰り広げられる娘達の痴態に
気をとられ気付く素振りも見せない。そして亜矢子がスカートの中に手を差
し入れ、ショーツを引き下ろして濡れそぼる牝の花びらの中に指を潜り込ま
せようとした瞬間、その華奢な肩にそっと手を置くのだった。
　心臓が止まらんばかりの衝撃を覚え、血の気の引いた顔で振り返る亜矢
子。そこにはこれまで見たことも無い、淫欲に満ちた笑みを浮かべて亜矢子
を見詰める晋吾の顔があったのだ。
　「声を出すなよ、亜矢子。二人の邪魔をしちゃ無粋ってもんだ」そう言っ
て喪服の裾から手を差し入れ柔らかな熟乳をやんわりと揉み始める。「あ
っ、い、いやぁ」声を漏らす亜矢子の耳元で、「そう言う割には硬くしてる
じゃないか、ここは」と今度はブラをずらして硬くなった乳首を指で強めに
摘み上げる晋吾。
　甘美な刺激が再び亜矢子の中を駆け巡る。そして手を離すと、亜矢子の目
の前でハンディカムを取り出し、先ほどまで浴室で繰り広げられていた亜矢
子の痴態を再生する。凍りつく亜矢子の表情。そして｢イヤァ」と小さい悲鳴
をあげ顔を背ける。だが「目を逸らすな亜矢子。中にいる二人に見せてもい
いのか」と凄む様な晋吾の声に身体は何故か従ってしまうのだ。
　（こいつはかなりのマゾだな。いつもの亜矢子からは想像もつかん
が．．．）亜矢子の反応を見て、その中に眠る牝の本質を見抜く晋吾。「来
るんだ」と耳元で囁き、靖の亡骸が眠る居間を指差す。（待ってろ靖、冥土
への手向けにお前の女房をヨガリ狂わせてやるぞ）そう毒づき亜矢子を居間
へと連れて行く。亜矢子はそれが自らが性奴へと堕ちていく第一歩であるこ
とをまだ知らない．．．．．。

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