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ありゃま!<5>
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:ありゃま!<5>
投稿者: 庄司
 日本特有の蒸し暑い夏の陽気から、心地のよい秋の風がふくころ、九月も
終わりに近づく。
 祐美子の会社は、九月が決算で、みんなには、少しだけだが、お小遣いが
あたえられた。
 
 そんな十月のある金曜日に、受付の横で立っていると
 「野田くん」と肩をたたかれた。
 振りむくと、総務課の主任松原さんだった。
 「今日は残業?」
 「いえ・・・加藤さんが残りますけど」
 「なら、わたしたちと飲みに行かない?」
 松原さんがいうと、同じ総務課の、池上さん、相原さんもいた。
 「ありがたいんですけど・・・・ちょっと」
 「お金?心配しなくていいわよ。あなたうちに来て、二ヶ月はたつでしょ
う。誰も誘わないみたいだから、わたしたちで、ちょっと遅れたけど歓迎会
でもと・・・」
 「あ、すいません。じゃよろこんで!」
 「そうこなくちゃ!」
 退社時間になり、私服に着替えて外に出ると、三人が待ってくれていて、
駅前の繁華街に、おいしい焼き鳥屋があるというので、三人と一緒に行っ
た。

 店に入ると、仕事を終えたサラリーマンやОLでごったがえしている。
 四人用のテーブルに案内され席に座ると、皆、中生を頼んだ。
 皆にビールがくばられると
 「それじゃあお疲れー、かんぱーい」
 と松原さんの音頭で、いっせいにビールを飲んだ。
 口々に
 「おいしいー」
 「もっ最高!」
 といってうれしそうに微笑んでいる。
 おつまみもきて、おいしそうに口に運び、またビールを追加している。
 「野田くんも遠慮しないでジャンジャン飲んでね!」
 おれの横で相原さんが言い
 「歓迎会なんだから、男らしくグッといけー」
 と池上さんもはしゃいでいた。
 少し酔いが回ってくると
 「野田くんて、社長の知り合いなんだよね?」
 相原さんがおれにいった。
 「はい・・・・・そうですけど何か?」と答えると
 「社長じゃなくて、社長の弟さんの後輩なの。そうでしょ?」
 松原さんが口を挟んでおれにいった。
 「ああそうです。社長の弟さんは、おれの大学当時、柔道部の主将でし
て」となんとかごまかした。
 「そうだよねーあの男嫌いのうちの社長が男連れてくる・・・なんてね
え・・・おかしいわよ」 
 池上さんがふてくさるようにいった。
 「男嫌い?」と池上さんに聞くと
 「うちの社長・・・あれでも前はスチュワーデスだったんだから」
 と池上さんが答えた。
 「へーそうなんですか」
 「そのときね、彼がいたらしいんだけど、彼が裏切って局長の娘さんと結
婚しちゃったらしいのね。相談した上司にも無理やり迫られて・・・・でや
めたらしわ」池上さんが、おれに説明した。
 「いやあよく知ってますね。そんなに詳しく」
 「だって松原さんは社長の後輩だもの」
 これには、おれもびっくりした。
 松原さんが、池上さんに代わって話し出した。
 「完璧に傷ついて、しばらくは家にこもってたらしいの。そうしたらお父
さんが、全額資金だしてくれて、今の会社興したのよ」
 「お金持ちなんですね社長の家」
 「そうよーなんてったって、お父さん某株式会社の専務ですもの」
 <そうか、そういう裏があったんだな>
 おれはビールを飲みながらそうつぶやいた。

 歓迎会もお開きになり、解散しようと外に出ると
 「池上さんと相原さんは家庭があるから帰るけど、このあとわたしともう
一軒行かない?」松原さんがおれを誘った。
 「こんなにしてもらって、これ以上は・・・」
 「それならわたしのとこにいらっしゃいよ。ひとりものだし、気兼ねする
ことないのよ」
 松原さんの言われるままに、おれはついて行ってしまった。
 部屋に案内されると
 「適当に座って」といわれ、腰を降ろした。
 女性らしく、部屋はきれいに整頓され、かすかに香水の匂いがした。
 松原さんがワイングラス片手にワインを持ってきていった。
 「ワインは嫌い?」
 「飲んだことないです」
 「じゃビールか水割りにする?」
 「せっかくですから、ワインでいいですよ」
 松原さんはワインを注ぐと
 「ねえ・・・野田くんはうちの社長とどういう関係なの?」
 といいだした。
 「いえ・・・さっき話したじゃないですか」
 「さっきはあの二人いたから聞かなかったけど、今まで男性の社員は採用
しなかったのよ、おかしいじゃない?」
 「えっ?でも加藤さんがいるじゃないですか?」
 松原さんが笑みを浮かべて
 「加藤さんは、社長の親戚なのよ・・・」というと
 「ええ~ほんとですか?」
 おれは驚きながら答えると、松原さんが少し呆れていった。
 「ウソいってどうするのよ~、あなた知らなかったの?」
 「はい、知らなかったです」
 どうなってるんだとおれは思った。

 ワインを飲み始めると、頭がぼおっとするような感覚に襲われた。
 <まずい目が回ってきた>
 と思ったとき意識が飛んだ。

 朝、目が覚めると、激しい頭痛と下からこみ上げてくるような吐き気で、
最悪の二日酔いだった。
 「あれ・・・どこだここ?」おれは部屋の中を見渡すと
 「はい、お水」
 松原さんがおれの目の前にいて、水を差し出した。
 「え・・・・・泊まっちゃったんですかおれっ!」
 「ふふ・・・すごかったわよ~あなた」
 松原さんが顔をちらっと赤くしながらいった。
 「???」
 「覚えてないみたいねゆうべのこと・・・」
 おれは丸裸の状態にやっと気づいた。
 「激しくってパワフルで・・・・・・ムードも何もなかったけど、ステキ
だったわとても」
 おれはかあっと顔が熱くなった。
 「すいません、酔ってたたとはいえ・・・いきなりそんなこと」
 最悪の気分で、松原さんに詫びた。
 松原さんは気にもせず、首を振って、こういった。
 「それに野田くんの秘密がわかっちゃった・・・ふふふ」
 <え、ま、まさか・・・>
 おれは松原さんに
 「おれの秘密って・・・・・・」と聞いたら
 「だまっててあげる。まさかそんな理由だったなんて」
 松原さんは全てわかったような答え方だった。
 <酔ってそんなことをいうなんて>
 おれは呆然としたが
 「野田くん、大丈夫よ。わたし誰にも言わないから安心して。それに学生
の頃と違って、社長とはあまり仲もよくないの、だからわたしを信用し
て!」松原さんはおれに訴えるようにいった。
 ばれたからには仕方なく
 「松原さんを信じますから、誰にも言わないでください」
 おれは、松原さんにお願いすると
 「わかったわ。約束する」といってくれた。
 おれは、安心すると強烈な吐き気がして、トイレに飛び込み戻してしまっ
た。頭痛もひどくなり、全身に悪寒がした。
 「今日はお休みなんだから、ゆっくりしていくといいわ」
 松原さんが二日酔いの薬を持ってきて、おれに飲ませてくれた。
 「すいません。迷惑かけちゃって、彼とか来たらまずいんじゃないです
か?おれ帰りますよ」と起きようとしたら
 「そんな人いないから・・・・・・・」
 松原さんが悲しそうにいった。
 「それよりも、ほら、寝ないと具合よくならないでしょ」
 と寝かせてくれて、おれは目を閉じて眠った。

 どれくらい寝てたんだろうか・・・・・・・
 気がついて、部屋の時計を見ると、夕方の四時すぎだった。
 「よく寝てたわねえ。気分はどう?治まったかな?」
 松原さんが、心配そうにいった。
 「ええ、だいぶ・・・」
 「少しは食べないとね」と卵入りのおかゆを作って食べさせてくれた。
 家を飛び出してから、手作りの食べ物は久しく食べていない。
 松原さんの優しさにふれて、感動したのか、目が潤んでいた。
 それを見た松原さんは、そっと、おれを抱きしめていた。

 自然と唇が重なり合い、おれは、松原さんを求めた。
 「あ・好きなの・・・野田くん・・・」
 おれは、珠美さんから教わったように、首や胸を柔らかく滑らせるように
触れていき、全身を舌で愛撫した。
 松原さんも感じているようで、おれは間に入り、ゆっくりと押し入れると
 「くっぅぅ、は~あ~あーっ」と声を上げた。
 二人は絡みつくように愛し合い、唇を求めて互いに吸いあっている。
 そして、絶頂をむかえ、静かに崩れ落ちた。

 松原さんは、じっと、おれを見ていた。
 おれは、それに気づかずに天井を見上げていた。
 こういう人の優しさからしばらく遠ざかっていたおれは、この何気ない余
韻を楽しんでいた。
 
 「今夜も泊まっていけば?」
 松原さんがいった。
 「はい」
 翌日、松原さんに起こしてもらい、一旦、自分の部屋に戻り、シャワーを
浴びなおしてから会社にむかった。
 また忙しい一週間が始まった。

 「おはよう」と、松原さん、池上さん、相原さんが出社してきた。
 「あっ週末はご馳走様でした」と、ぺこっとおじぎすると
 「野田くん、またいこうねー」
 池上さんと、相原さんがいうと、松原さんがパチッとおれにウインクをし
てくれた。
 この会社に来て、初めてできた「同僚」だと思った。

しかし・・・・・・あの女、祐美子のおれに対する視線は冷たかった。

いつかは・・・・・・そう思いながら、警備室に入って行った。

 
 
 

 
2006/04/20 00:52:28(EMOI1mc3)
2
投稿者: 通りすがりのすけべおやじ
ありゃま!<1>~<5>拝読させて戴きました。
実に素晴しい出来ですね、続きを楽しみにしております。
06/04/21 15:04 (OVb0c/Kh)
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