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1:翼の折れた天使
投稿者:
通快ウキウキ通り
5月中旬の週末、土曜日の夕方、
帰宅する途中の電車の中で、 知美は激しい痴漢行為を受けた。 高層ビルの立ち並ぶ副都心のターミナル駅から、 都県境の川を渡る手前の乗換駅まで、 痴漢行為の発生率が高いので有名なその路線で、 知美はかつてないほどに、陵辱的な行為を受け、 そして自らの願望を解放して、それを受け入れてしまった。 乗換駅のトイレで、男の残滓に自分を慰め、 身繕いをしてコンコースへ出た。 一人の男が知美を待っていた。 先ほどまでの痴漢行為を、すぐ近くで覗いていた男だった。 行為中ほとんど目を閉じていた知美には、 その男に気付く術はなかった。 車内で知美をまさぐっていた、荒々しい男とはまた違った、 陰気で粘着質そうな、爬虫類を思わせる男・・・。 知美の後を追って、中距離電車のホームへと上がっていった。 緑と黄柑色に塗り分けられた列車が入ってくる。 ボックスシートの車内は、先ほどまでの路線とは異なり、 着席こそできないが、十分に空いていた。 男は知美から二つほど離れたドアの脇に立ち、 じっと様子を伺っているようだった。 県内最大の主要駅を過ぎると、 辺りには畑も広がりだした。 知美の下車駅が近づく・・・。 長かった陽もようやく沈んだのか、 窓の外には夜の帳が降りてきた。 ガラスに映る知美は、先ほどの残り火に、 まだ半分恍惚の表情を浮かべながらも、 気だるい疲れを隠し切れない様子が伺える。 下車駅に着き、改札を出る。 男が用心深く、気付かれぬように知美の後を追っていた。 15分ほど歩いて、畑に隣接した新興住宅地へと知美は入っていった。 洒落たつくりの、近しどれも同じような建物の中の一軒に、 知美は入っていく。 鍵を差し込みドアを開ける。 真っ暗だった窓に明かりが灯るのを見て、 知美を追っていた男は駅へと戻っていった・・・。 週があけて月曜の朝、 雨は降りそうもなかったが、なんとなくすっきりしない曇り空の朝だった。 知美の家の玄関が望める道路の角に、 あの男の姿があった。 目立ちにくい作業員風の服装。 例の陰気で濁った目を、知美の家の玄関に固定していた。 朝の上りなら、中距離電車も充分に混んでいる。 週末の男のように、今度は自分が、成人用の玩具も用いて、 乗車駅から知美をたっぷり陵辱してやろうと、 男はそう考えていた。 しかし、知美は学生でもなく、働いているわけでもなかった。 共稼ぎの両親のうち、まず都内に勤める父親が、 そして市内のファミリーレストランでパートをしている母親が、 知美の家から出てきても、知美本人が出てくることはなかった。 そして・・・。 目論見が外れた男が苛つき始めた頃、 玄関の扉が開き、知美が姿を現した。 犬小屋から愛犬を連れ出すと、散歩に出かける様子だった。 Tシャツにショートパンツの飾らない姿・・・。 週末の車内で見たときより、溌剌として可憐な姿態。 男の澱んだ欲望が、再びむくむくと膨れ上がるのがわかる。 男はそのまま、散歩から戻る知美を待つことにした。 そっと知美の家に近づき、ポストの名前を見る。 名前は3人・・・姉妹はいない。 知美は一人だ・・・ 男が唇を舐めた。 30分程が過ぎたろうか、 愛犬のリードを引いて帰ってくる知美。 少し汗ばんで、紅潮した肌が艶めかしかった。 犬を小屋に戻し、玄関を入る知美・・・、 男はゆっくりと動き出した。 鞄から箱を取り出し小脇に抱えると、 知美の家のインターホンを押した。 ♪~♪~ 「はい?」 知美の声、初めて聞いた。 容姿に違わぬ可憐な声だ。 「宅配便です。」 努めて冷静に男は答える。 ガチャリ・・・と鍵が開く音。 Tシャツにショートパンツだけの知美が、 薄暗い玄関の奥から現れる。 そこだけ眩しい光が射したような、 若く美しい、素顔の天使がそこにいた。 「お届けものなんですが・・・。」 「はい、あ、印鑑ですね!」 知美は何の疑問もなく踵を返して、 リビングに印鑑を取りに戻ろうと・・・。 三歩ほど戻ったところで、言い知れぬ疑問と不安に包まれた。 何かがおかしい・・・。 作業服のようだが、見慣れた宅配業者の、どの制服とも違っていた。 手に持っていた荷物の箱・・・梱包されていない、 剥き出しの商品のような気がした。 足を止めた知美が振り返るのと、 男が後ろ手に、知美の家の玄関の鍵を、 ガチャリ・・・と閉めるのは同時だった。 驚く知美・・・箱を凝視した。 品のない色のパッケージ、 一部は透明になっていて、中の物が見える。 知美が息を飲む。 いやらしく、毒々しい透明な色の樹脂で、 男性自身を模った器具が覗いていた。 玄関の扉の外で、犬が吠えた・・・。 「ひ・・・」 知美が声にならない悲鳴を上げた瞬間、 男の動きが突然敏捷に変化する。 逃げ出そうとする知美を、一瞬で後ろから捕らえる。 男の鼻腔に、甘い若い女の匂いと、汗の匂い、 洗いざらしのTシャツの匂いが入り混じって入り込んでくる。 たちまち獣と化す男。 知美の首を羽交い絞めにすると、 耳元で簡潔に説明した。 「一昨日のアレ、、、全部見てたぞ。」 「大人しくしてれば、乱暴にはしない・・・。」 恐怖から必死に頷く知美。 「お前の寝室に案内しろ。」 従う他はない、男の力だった。 階段を、一段一段、男に拘束されたまま上がっていく。 突き当たりのドアをあけると、 年頃の女性らしく、優しい感じの小奇麗な部屋が現れた。 レースをあしらった、可愛らしいベッドカバーのかかるベッドに、 男は知美を突き放した。 部屋の中を一瞥する。 ベッドサイドに放置されたままの知美のスカーフを見つけると、 それを取って知美の華奢な手首を縛る。 そして、余った部分をパイプベッドの上部に括りつけた。 手を上げた状態で拘束された知美。 男は近付き、これからの儀式を愉しむように、 知美の腋下に鼻を付け、息を吸い込んだ。 知美の机の上、無造作に筆記具が突っ込まれた筆立ての中、 鋏がささっているのに男が気付く。 それを取り出すと、男は知美のTシャツを切り裂き始めた。 裾の方から、ゆっくりと、楽しむように切り上げていく。 硬く目を閉じて、震えるだけの知美。 鋏が布地を切り開いていく音だけが、部屋に響いていく。 犬の散歩に出ただけの知美は、ブラを付けていなかった。 だから、やがて男の目の前には、程よい張りの知美の乳房と、 まだ淡い色の、可憐な乳輪が見えてきた。 たまらず襟刳りまで切り裂き、Tシャツを左右に開く男。 唾液をたっぷりと塗した舌で、しゃぶりついた。 電撃を受けたように跳ねる知美。 知美は真っ白だった自分の脳裏に、 少しだけ淫靡な炎が灯るのがわかった。 あの日の電車の中と同じ、 倫理や常識では説明できない炎・・・。 子宮の奥のほうに、微熱とともにやってくるむず痒い感触・・・。 ひとしきり乳房を堪能した男。 やがて思い出したように、バイブレーターの箱に目を戻す。 乳房から顔を離すと、男は知美のショートパンツに手をかける。 パンティーと一緒に、一気に降ろした。 足先から着衣が抜き取られる感触・・・、 下半身が外気に曝される感覚に知美が硬直する。 夏の草むらの中にいるような、健康的な知美の匂いが広がる。 男が足の間に体を入れてくる。 ひざを折られ、開かされる知美。 その姿を想像し、知美は激しい羞恥に悶絶する。 「光ってるじゃない・・・」 「正直じゃない・・・」 呟くように知美に語りかける男。 ガサガサと何かを取り出す音。 不意に・・・、 ブーン・・・という人工的な振動音が辺りに響き始めた。 目を閉じたままの知美は覚悟する。 しかし、半分は覚悟で、半分は期待だったかもしれない。 入り口にあてがわれた。 うねうねと円運動を繰り返す先端部が、 知美の入り口から粘液を掬い取り、突起へ・・・。 知美の腰が浮く。 それが合図のように、ズブズブとめり込んでくるバイブレーター。 ・・・太い。 知美はガクガクと激しく揺れた。 差し込まれたまましばらく放置される。 男が自分のベルトをはずす音、衣擦れの音。 男がベッドに上がりこんでくる気配。 陰干しの生乾きの洗濯物のような、 嫌な匂いがした。 やがて知美の顔の辺り、男の一際体温の高い部分が、 近付いてくる感覚。 男性器独特の臭気が鼻先に・・・。 知美は鼻をつままれた。 息詰まる興奮と驚きから、思わず口を大きく開いて空気を求める知美。 その開いた口に・・・ズルリと挿入された。 むせ返る知美。 一気に喉の奥まで、体重を掛けてねじ込まれた。 それから緩やかな、抽送が始まる・・・。 知美の中で放置されていたバイブレーターが、男の手で動き始める。 微妙な振動、前後運動、円運動・・・。 思わず知美の腰が蠢く。 恐怖を追いやるように、知美の中を快楽が支配していく。 男性器を含んだ口の中、 知美は自ら舌を使い始めた・・・。 男は耐え切れぬようにバイブレーターを抜き出すと、 体勢を入れ替えてきた。 知美の両足を抱え、知美の唾液に濡れた先端を入り口にあてがう。 「入れるぞ・・・」 何かを確認するように男は呟く。 無言で頭を振り求めていく知美・・・。 陵辱に溺れたい・・・。 見知らぬ、軽蔑すべき、不潔な男に身体を汚されたい・・・。 知美を支配していく「あの」願望。 知美は腰を突き出した。 男は腰を振り下ろした。 初めて知美の口から激しい咆哮・・・。 玄関の外でまた、犬が吠えた。 乱暴で慌ただしい抽送。 知美の口腔を嘗め回すようなキス。 「出るぞ、、、出る、、どうする?」 男のうめき。 危険日だった。 「口、、、口、、、」 うわ言のように知美はそう言っていた。 減圧された知美の膣内から、 湿った音を伴ってそれが抜き出される。 男が知美の顔を跨ぐ。 滑稽でぶざまなその姿勢のまま、 男は知美の口にそれをねじ込むと、 たちまち痙攣し、下半身を脈打たせた。 知美は口いっぱいに、 生暖かく粘ついた液体が広がるのを感じた。 舌を細かく刺すような刺激と苦味、 そして生臭さ。 あの、痴漢行為を受けた日のトイレで、 自分の手の中に出された精液を、 夢中で舐めて自慰した時間がフラッシュバックする。 不意にクリトリスが、自らの意思で勝手に膨れ上がり、 絶頂を求める感覚が襲ってきた。 男の性器がまだ、知美の口の中で脈打ってるうちに、 勢いを失った精液の放出がまだ終わらないうちに、 男に悟られぬように、 知美はクリトリスを、自らの指で強く揉み上げた。 一瞬にして絶頂が訪れる。 真っ白な光に包まれる脳裏。 溜まりに溜まった快楽が、搾り出され一気に開放されるあの感覚。 全身を激しく震わせると、 知美は口に溜まったおびただしい量の精液を、 一気に飲み下した・・・。
2004/05/27 00:00:10(9aXxHfvG)
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