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小学生女子に求婚されたのだが 13
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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1:小学生女子に求婚されたのだが 13
投稿者: たかし ◆vUNIdToRTo
唐突で申し訳ないのだけど、俺は今、救急車の中にいる。
けたたましいサイレンの音と、慌ただしい救急隊員の対応。どれも非日常の緊張感たっぷりで、こっちの心拍数も上がって当然なのだけど、残念ながらそうはなっていない。
俺の心臓は至って冷静。
沈着過ぎて停まっている。
そう、俺は心肺停止で運ばれている。

 不思議なもので、心臓が止まると血流が止まるわけで、そうなると物凄い静寂に包まれるのである。
これは素晴らしく新鮮で、思いもよらない発見だった。
死んだも同然になったことで、生まれてからずっと血流の騒音を聞き続けていたのだということを知るというのは何とも皮肉が利いている。
もう一つ不思議なのが、呼吸が止まっているにも関わらずそれほど苦しくないのである。
心臓が止まっていることと関係しているのかもしれないけど、酸素の供給が無いかわりに二酸化炭素も巡らない。細胞が活動を停止しているから酸素を必要としないし二酸化炭素も出してこない。
無数にある細胞が懸命に活動し代謝してくれることで生きていられたのだけど、いざそれが停止してみると、それに起因する苦しみが相当量あったのだと思い知る。
生きようとしなければこれほどまでに静かで安楽になれるのか、そんなことをしみじみ考えながら、サイレンを聞いていた。そう、間違いなく聞こえていた。
心肺停止状態でも音は聞こえるのである。人間の体というのは、本当に不思議で満ちている。
そんなだから何も見えはしないのだけど、聞こえる音から、そこには救急隊員の他に、裕未と、亜季と、ホーコがいるのが把握できていた。
裕未は可哀相なぐらい泣いてばかり。ホーコは懸命に話しかけてくれている。亜季は時々相槌をいれているのか間抜けな声が時々交る程度であった。
他にはいないようだけど、狭い救急車によくそんなに乗れたものである。まぁそれだけ俺の状態が重篤だということなのだろう。

なんでこんなことになってしまったのか?

その事を思い出しながら語ろうと思う。俺の命が尽きてしまえばそれまでだけど、語れるところまで語ってみようと思う。

 ノーパンの娘たちを叱りつけ、ホーコにおまじないをかけてもらってるところへ裕未が血相変えてやってきたところまで戻ればいいのかな?
その様子を見るや、ホーコは物凄い瞬発力でその場から駆けて行ってしまった。
俺は裕未を落ち着かせて事情を聞き出そうとしたのだけど、動転して上手く喋れないので、すぐに現場へ案内してもらうことにした。
女湯の入り口付近で人だかりができていて、それを掻き分けて中に入ると、壁を背に10歳ぐらいの女の子が3人、身を寄せ合うように立ち、そのすぐ前に立ちはだかるようにして亜季がいた。
つまりは、亜季がキレた相手というのがこの女の子達というわけだ。
キレたというぐらいだから、泣きわめいて暴れているのかと思いきや、とても静かな構図だった。
腰に手を当て威厳たっぷりに対峙した亜季の様子を窺うと、息つく暇のないくらいの言葉攻めの真っ最中だった。その言葉の量と内容は、およそ小学生女子にできる芸当ではなかった。
『この雰囲気、俺は知っている』
その様子は中学時代にホーコにキレた由希子を彷彿とさせるもので『ああ、やっぱり』という気分にさせられてしまった。
こんなことを言っても、中学時代の由希子をご存じなければ想像もできないでしょうから、今回の亜季の様子を記録したビデオがありますのでご覧ください。VTRスタート。
――「私が昔、家庭環境のせいで不潔だったのは認めましょう。ですが、あなたたちは今の私を見て、最初は気付かなかったくせに誰なのか分かった途端に当時と同じように突き飛ばし蹴って臭い臭いと侮蔑し汚い言葉を浴びせ、シネとまで言いました。繰り返しますけど、それで私が死んだら、あなた達は殺人罪ですよ少年法も守ってくれませんよ無期懲役ですよその覚悟、できてるんでしょうね?ほら、どう?臭う?臭い?どうよ?臭いわけないですよ、もう昔とは違う上に今はお風呂上がりです。今の私の姿を見る目もなければ臭いも分からず自分が何を喋っているのかも分からないなんて、それは異常だと思いませんか?思わないんでしょうね、じゃなきゃ生きてられる訳がないですよね。別にいいですよ、私を蔑み罵り、ゴミだのクズだのダニだのバイ菌だの言い続ければいいですよ。さ、早く言ってくださいよ、気が済むまで言い続けてくださいよ、さっき私に寄ってたかってやったように小突きながら言ってくださいよ。どれだけ自分が上等で優秀であらゆる人間の上位に君臨するのか誇示してくださいよ。そして他人を見下して思い上がって生きていられる理由も説明してくださいよ。ここにいる皆さんに納得してもらえるだけの理由を並べてくださいよ。どうしたんですか?早く言いなさいよ、私が何をしたというのです?会った途端に『何でまだ生きてんの?』ってその口から出たんですよ。どのような家庭に育てばそのような他人の死をいつでも願えるような暗闇の心になれるのか教えてくださいよ。たかだか10年そこそこしか生きていないのに、いつでもどこでも他人にシネよと言える心になるにはどのような陰惨な毎日を過ごせばいいのか教えてくださいよ。私にばかり喋らせてないで少しは何か言ったらどうなんですか?それとも日本語ができないのですか?相手を罵る言葉しか習ってこなかったんですか?本当に日本人なんですか?あなたたちが受けている教育はね、義務教育といって、日本人なら最低限知ってなきゃいけない程度の僅かばかりの低レベルなことしか教えてないんですよ。つまり全科目満点で履修して当たり前なんですよ。それができて初めて髪を巻いたり染めたり爪を伸ばしたりチクニ―に没頭したりすればいいのですけど、どうやら順番を間違えているようですね。そんなことも教えてもらえないなんて、先生からも親からも見捨てられてるんですね、可哀相に。あなたたちの家庭ではいつでも他人を罵り他人の不幸を喜び他人の死を願う言葉が飛び交っているのでしょうね。そうでなければそのような心に育つ筈がありませんものね。何を黙っているのです。そうしていれば誰かが助けてくれるんですか?私が喋り疲れて去るとでも思ってるのですか?先ほど私を突き飛ばした威勢はどこへいったのですか?ほら、あざになってますよ。ほら、ほら、ほら。これ訴えていいですか?証人は沢山いますし防犯カメラの映像も証拠になりますから100%私が勝ちますけど、訴えていいですよね。家に電話しますから番号を教えてくだいさいよ。新聞にも載せましょうか、学級だよりにも載せましょうか、あなた達の言動をつぶさに公開しSNSで晒し者にしてあげますよ。早く電話番号教えなさいよ。やれやれ返答も反論も謝罪もできないのですか・・・高学年のくせに、なんにもできないのですね。知ってますよ、あなたたち『超絶キュート三ツ星ガールズ』とか言ってアイドル目指してるんですってね。何なんですか?そのDQNなネーミング。超絶キュート?鏡見たんですか?三ツ星?ミシュラ○に訴えられますよ?オナニ―ばかりして乳首真っ黒のあなたたちの呼び名に相応しいのは『黒い三連星』しかないでしょう。ここで歌や踊りよりも遥かに得意なナグルケルノボーコーを披露したらどうですか?下手くそなジェットストリームアタックを行使して私を殺したらどうですか?私を突き飛ばして代わる代わる蹴ってきたように殺しにかかってきてくださいよ。そうしてくれれば私は歯茎から血を吹き出してマッチルダさああんと絶叫し全身をかきむしって血肉と内蔵をまき散らしながら一生夢に見るようなグロい死に様を見せてあげますよ!ランバ・ラル大尉のように!」
明らかに南極条約違反なのだけど、この辺まではまだ良かったんだ。
この後、亜季の様子がどんどんおかしくなって、自分の両親の死までも因果応報の実例に出してしまうという異常レベルに達し、一人称も『私』から『亜季ちゃん』になったりして支離滅裂、言葉も切れ間がなくなり息を吸えないのか、どんどん顔色が悪くなり、それでも喋り続けようとするので、とうとう失神してしまった。
その時の様子もご覧にいれよう。VTRスタート。
「人類史上唯一宇宙の法則を解き明かし私たちの肉体と精神が存在できる作用そのものを説明しようとしたお釈迦様は全ての事象は因と果の連続であるとおっしゃいました。つまり蒔かぬ種は生えぬということであり言い換えれば蒔いた種は必ず生えるということでありもっと分かりやすい言葉にすれば『したことはされる』ということです。自分がした事は必ず自分に返ってくるのです。あなたたちは、私に数えきれないほどの屈辱を与え絶望を与え苦しみを与えてくれました。私はそれらを全て黙って受け止めました。そうです、私も過去に誰かを苦しめたのでしょう、誰かをゴミの様に扱い侮蔑し無視し殴り蹴り鉛筆で刺しホウキで叩き雑巾を食べさせたのでしょう。そうでなければ私が味わった生き地獄の説明がつきませんからね。いや、本当に地獄でした。あ、そうだ、いいことを教えてあげます。亜季ちゃんを痛めつけたのはあなた達だけではなかったのですよ。亜季ちゃんはよほど重い罪を背負って生まれたのでしょうね。とある大人からも無視されゴミの様に扱われ無視され殴られ無視され蹴られシネと言われて毎日毎日罵られていたのです。ですがその二人は交通事故で、死 に ま し た。だからこそ確信を持って言うのです。必ず、返ってきます。私が返すのではありません、巡り巡ってブーメランのように返ってきてしまうのです。もう誰も止められません。良かったですねモレなく当たりますよ、楽しみですねぇ。ゴメンナサイを百回言えば罪が一つ軽くなるらしいですけど、どうします?何回言おうが私には関係ありませんけどね。思い出しても気が狂いそうになりますよ。死を願う言葉もありました存在を全否定する言葉もありました唾を吐きかけられました残飯もかけられました体操服を捨てられました消しゴムを食べさせられました蹴られました殴られました突き飛ばされましたドブに落とされたこともありました泥棒にされたこともありました。なんて愚かなんでしょう、爆弾を真上に投げたようなものです、もうそこまで落ちてきていますよ。どうしますか?身をかがめても頭を直撃して脳みそが飛び散りますしちゃんと受け止めても爆発して腕はなくなりますよ。どちらでも好きな方を選んでください。それ以外ありませんから!自らの行い自覚のない悪行の報いを受けてそれはそれは惨たらしい死に方をした人物は歴史上沢山いますがその中でも目を覆いたくなるような耳を塞ぎたくなるような吐いても吐いても吐き続けるような実例を・・・実例を聞か・・・せて・・・(ここで失神)」
――おわかりいただけただろうか?
これでだいたい半分である。編集無しのノーカット版『必ず飯が不味くなる!陰鬱スペシャル~亜季の恨み節だよ人生は』をお聴きになりたいという方は、5月15日発売のブルーレイBOXに収録してありますので、そちらをお買い求めください。(大嘘)
――溜め息――
こんな病的に喋り続ける姿は、正直なところ見たくなかった。
亜季とのお喋りはとても楽しい時間だけど、こんな亜季は嫌だ。
まだ南極条約違反を繰り返して軍法会議にかかったほうがマシだった。
そうすれば俺ももっと早くに身を投じて自爆してでも亜季を止めたかもしれないのだ。そう、リュウ・ホセイのように!
 さて、倒れてしまうまで放置していた俺の責任も問われるべきなのだろうけど、ここはとにかく亜季に駆け寄り抱き上げた。いつものアレとは違っていて、凄く苦しそうで手足をピクピクさせて可哀相な有様だった。
これは亜季がキレたというより由希子の暴走だ。
3人の女の子は既に手遅れで、あの時のホーコ同様に『ゴメンナサイ、ゴメンナサイ』を繰り返すばかりになっていた。この子たちが以前の学校で亜季を虐めていたことは容易に察しがついた。ケバくて生意気そうでバカっぽい3人組への報復のつもりだったのかも知らないけれど、亜季を酸欠で倒してまでやることではない。
ホーコの仮説に『不憫で可哀相な亜季ちゃんを守るという使命感だけで憑りついている可能性があるけど、それだと悪霊と大差ないんだよ』というのがあって、その可能性を大いに感じる結果となった。
ホーコは亜季を心配しているのかと思ったら、その女の子たちを介抱してやっていて、自責の念で動けなくなっていた小学生女子を隅っこのソファに誘導して慰めていた。これは同じ傷を負った仲間的な連帯感なのだろうか?
「怖かったよね、夢に見ちゃうよね、怖かったよね、もう忘れられないよね、怖かったよね」
と言いながら女の子の頭を撫でているけれど、それにそれじゃ慰めじゃなくて刻み込みじゃないか。本当に同情しているのか疑わしい。
亜季は紫色になっていた顔色が徐々に戻って、呼吸も整ってきたので一先ず安心。よく見ると髪が乱れ、顔や腕や足に赤く変色した個所があった。最初に亜季が殴られたことが窺い知れて、裕未に確認したら『いきなり突き飛ばして蹴ったりバッグで叩いたり・・・』との証言を得て納得し腹が立った。
そこに3人組の誰かの父親が現れて事がおかしくなってしまった。
状況が理解できないのか、見るからに頭の悪そうなオヤジがよく分からない事を喚きだした。所詮は子供の喧嘩なので、大人が入るとややこしくなるので遠慮するよう言っても汚い言葉で怒鳴り散らして被害者主張しかしない。こっちは殴られた痣もあるし気を失ってるしで、こっちこそ被害者だよと言いたかったけど、あの言葉責めはトラウマになりかねない刑罰なのでそれは言うまいと我慢した。
そこに3人組みの一人の不細工ちゃんが俺を指差して信じられない発言をしたのだ。
「コイツにおっぱい触られた、ギャー!犯された、妊娠させられた、変態!ギャー!痴漢!ギャー!私の乳首真っ黒なのコイツのせいなの~~!パパぁ、こんな奴殺してー!ギャーアアアア!」
完全に気が狂ってる奴の叫びだった。元々狂ってたのか亜季に壊されたのかは分からないけど、悪意と敵意に満ちた矛先が俺に向いていた。
『何を言ってるのだ、コイツは?』
ぽかんとするばかりだった俺に、正気を失ったような形相で突進してきたのがさっきのDQNオヤジだった。なるほど狂言吐いた不細工ちゃんとよく似ている。
理解を超えた理不尽な展開に直面した時、人間はスローモーションを見るとは知らなかった。
DQN親子のどこが似てるとか、母親はどんな顔なんだろとか、ホーコが物凄く格好よくこっちに向かって走る姿とか、自動販売機の陳列の順番とか、亜季の寝顔とか、裕未のサラサラの髪とか、目に入る物を冷静に、そしてどこか他人事のように捉えて、俺は多分この時ニヤニヤしていたと思う。
そして腹に熱い痛みが走った。
何でそんな物を持ち込んでいたのかわからないけど、俺はそのDQNオヤジにナイフで刺されたのだ。
その瞬間って不思議なほど静かで、相手への恨みも特に湧かず、悲しみとかもなく、強いてこの時の感情を言葉にするなら、
『やれやれ』
である。
このところ可愛い女の子とばかり接触していて毎日が花園みたいだったけど、人生の最後に、酸化した脂みたいな体臭のオヤジに抱きつかれるとは思ってもいなかった。
人間、最後が肝心だ。
途中がどんなに良くても、最後の最後にどんな心境になれるかが人生の全てなんだと完璧に理解した。
オヤジ体臭に包まれて吐きそうになってるところにホーコが到着した。こうして書くと何分かかかったみたいに見えるけど、実際は1秒か2秒の僅かな時間しか要していない。さっきから俺に見えているのはスローモーションなのである。
なんの武術かわからないけど、ホーコがDQNオヤジをあっという間に組み敷いてしまい、タオルを使って腕を縛り上げてしまった。
「全員動かないでください!証拠とります!あなたは救急車を要請、あなたはAEDを持ってきて!カメラのある人はこの状況の撮影をお願いします!」
こんな感じだったかな?ホーコってば頼もしいんだから~と思いつつ、意識が遠のいていくのを感じていた。裕未の叫び声が遠くの方で聞こえた気がした。

・・・で、今に至るわけです。
こんな感じで語れるくらいに意識がクリアになるまでにしばらく混濁があったのだけど、亜季がどうなったのかが分からなくて、今も声がはっきり聞こえないから不安になる。
かいつまんでの説明だったけど、どうにか命尽きずに持ちました。
でも、もうダメかな・・・。あんなにやかましかったサイレンがだんだん小さくなっていく。
ホーコの声も、裕未の泣き声も、手の温もりも、だんだん小さく遠くなっていく。
『あー、とうとうお別れかぁ』
人間、生きていると何が起きるかわからないのであります。
まさか俺が刺されて死ぬなんてねぇ~
それも小学生をレイプして妊娠させた凶悪犯として、DQNではあるが、子を思う親心を受けての凶行の果てにねぇ~
俺がそんなこと、するわけないのにねぇ~・・・・
あれ?
するわけない・・・のか?
身に覚え・・・あるぞ・・・
あれあれ・・・
・・・・・・・。

「・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・さん」
「・・・・・・たかしさん」
「たかしさん!」
頭がジンジンする。
気を失っていたようだ。
「たかしさん、大丈夫?」
見ると奈々摘ちゃんが覗き込んでいた。
「あれ?ななちゃん?」
まだ頭の中が寒い。
「たかしさん、寝冷えしてますよ。あっちにちゃんとしたお布団ありますから、そこで休んでください」
「あ、ああ、すまんな」
奈々摘ちゃんに支えられながら起き上がった。
ここはどこだ?
ああ、そうか、奈々摘ちゃんの家だ。
えーっと、ってことは・・・
なんだか酷く意識がはっきりしない。俺はここで何をしてたんだっけ・・・。あー、そうか、俺、この子を抱いたんだっけ・・・。
「ななちゃん、俺、君にひどいことした。ごめん」
「何言ってるんですか、私、寂しかったんです。すごく嬉しかったです」
「でも、俺・・・俺」
「もう、ずっと、一緒なんですから、謝らないでください」
「ずっと、一緒?」
「夫婦なんですよね?もう離れませんよ」
「いや、だから、それは、違うんだ。俺、婚約者がいるんだ」
「そんな人はいませんよ」
「いや、でも」
「じゃあ、なんて名前なんです?その婚約者」
「えーっと・・・あれ?」
確かにいた筈なんだけど。大好きで、誰にも渡したくない大切な人・・・。
「ほら、いないじゃないですか」
奈々摘ちゃんは俺を抱きかかえるように支えてくれて布団のある部屋へと導いてくれる。
これはどういう状況なのだろうか?
ここは間違いなく奈々摘ちゃんの家だ。
ふと振り返れば夕日朗くんもいる。
すやすやと眠る顔は物凄く癒される。
「夢・・・か?」
ここを出て、温泉に行って、刺されて・・・
「あ、そうだ、俺、刺されたんだよ」
「何を言ってるんですか、そんなことありませんよ」
刺された個所を確認するけど、ナイフも刺さってなければ出血もしていなかった。
「たかしさん、変な夢でも見てたんですよ」
「夢?・・・夢・・・」
気が付いたら旧家の大広間みたいな広い和室だった。障子が白く輝き、とても明るい。
その中央に真っ白な布団が敷いてあり、そこに導かれる。
促されるまま横になり、いつの間にか裸になっていた奈々摘ちゃんが添い寝してくれる。
「はい、たかしさん、ミルクのお時間ですよ」
すごく優しい笑顔で、可愛く綺麗な乳房を俺の顔に近づけてくる。
反射的にその丸い大豆のような乳首を口に含み、柔らかな感触を鼻や顎で味わいながら当たり前のように吸った。
「あん、たかしさん、その吸い方、いやらしぃ」
「んまっ、んまっ、んまっ」
細くしなやかな長い髪が俺を包み、暗くなった中に奈々摘ちゃんの満足げな顔があった。
ブラウンの瞳はとても深く、うっかり見つめると吸いこまれそうになってしまう。
でも綺麗なのでついつい見てしまう。
「いっぱい飲んでくださいね」
「んま、んま、んま」
「うふふ、赤ちゃんみたい」
「んま、んま、んま」
「あれれ~、赤ちゃんはそんなことになりませんよ~」
「んま、んま、んま、れろ、れろ、れろれろれろ~」
奈々摘ちゃんの髪がふわふわと触れて、心地いい香りにドキドキしていた。
気がつけば俺も裸で、ちんぽがジンジンと疼くほど硬く勃起していた。
「頼もしい旦那さま」
そう言うと、勃起を優しく握ってきた。
まだぎこちない感じで上下にしごき、俺の快感のツボを探すように握力を変えてくる。
「あっ、ななちゃん、それ、きもちい」
「すごい、カチカチです。火傷しそう・・・」
「そんなに触られると、我慢できなくなっちゃうぞ」
「私だって、我慢できなくなっちゃう・・・」
「ああ、ななちゃん」
俺はすがりつくようにして奈々摘ちゃんに抱きつき、そのすべすべの顔に頬ずりしていた。
「お髭がちくちくする」
「あ、ごめん」
「ううん、嫌じゃないよ、どっちかっていったら、好き、かな」
「これが?」
「ふふふ、じょりってなった。たかしさんのお髭だぁ」
「痛くない?」
「痛いけど、気持ちい」
優しい笑顔、可愛い声、初々しい仕草、若々しい乳房、包み込むような温かさ、そして理解できない寂しさ。
奈々摘ちゃんは、全身で俺を求めて受け入れてくれる。あまりに何でもOKな雰囲気なので、逆に怖く感じる。
「たかしさんが教えてくれたんですよ」
そういうと俺の手を自分の股間に導く。そこは熱く火照っていてトロトロと愛液が溢れ出ていた。
「すごい、とろけちゃってる」
「言わないで、恥ずかしい」
ちょっと触っただけでも指が吸いこまれそうになるほどヌルヌルでプルンプルンだった。
指を入れようとしたら両手で腕を掴まれた。
「指じゃいや」
「ん?気持ちよくなれるよ」
「入れてくれないの?」
「え?」
「たかしさんの、この、大きくて硬くて熱いチンチン、入れてください」
「あ、ああ」
「一緒になりたい」
まただ。
この子にせがまれると断れない。
仰向けになった俺に覆いかぶさってきた奈々摘ちゃんへの挿入は、手で導く必要もなく、入れたいと思った瞬間、その入り口に亀頭が埋まっていた。
「あうぅ、大きい・・・」
「まだ痛いんだろ?無理するなよ」
「ううん、夫婦だもん、平気」
「ななちゃん」
「たかしさん」
12歳の若妻を力いっぱい抱きしめ、狭い膣をこじ開けるようにして勃起を全て押し込んだ。
「うぐっ!うぎゅぅ・・・」
痛そうなんだけど、頬を染めてすごく満足そうな表情をする奈々摘ちゃんが、俺の顔をまじまじと見つめてくる。
「入ったね」
「うん」
その顔が柔らかく近づいて、その俺しか知らない唇が重なってくる。
「んん」
しがみつくような、すがりつくような、密着した力強い抱擁。そしてキス。
初めての時に俺がしたように、今度はななちゃんが俺の歯を舐めて舌を探しに来た。
小さくてちょっと硬い舌を絡めながら、溢れる唾液を夢中になって交換した。
「たかしさん」
吐息混じりに俺を呼び、胸に顔を埋める。
その仕草の可愛いこと。
どうしてこうまで俺を求めてくるのか不思議だったけど、今はもうそんな事はどうでもよかった。
この子を抱き、背中を撫で、お尻のすべすべに感嘆し、その重みを預けてくれる事実に素直に喜ぶだけだった。
不意に奈々摘ちゃんが体を起こし、目線を横にずらした。
「ゆうくん、おいで」
眠っていたはずの夕日朗くんがいつの間にか部屋の入り口に立っていて、それを手招きしたのだ。
とことことやってきたと思ったら、お姉ちゃんに抱きつき、おっぱいに吸い付いた。
幼い弟におっぱいを吸われながら、俺のちんぽの感触を味わうようにいやらしく腰をくねらせる奈々摘ちゃんを見ながら、俺はものすごく満たされた気分になっていった。
「ねえたん」
「ゆうくん」
見詰め合う二人の表情は凄く優しい。するとゆうくんが俺のほうを向いて可愛い笑顔で
「パパ?」
と言ってきた。
俺は思わず夕日朗くんの頭を撫でて、こう言わずにはいられなかった。
「そうだよ、パパだよ、ずっと一緒だからね」
その時の満面の笑顔といったらなかった。
俺は体を起こし、空いてるほうの乳房に吸い付き、ゆうくんと仲良くおっぱいを分け合いながら微笑みあった。
そんな俺たちを奈々摘ちゃんが愛しそうに両手で抱いてくれる。
次第に奈々摘ちゃんの動きが激しくなり、俺もまた横になって押し寄せる快感を堪えるばかりになっていた。
なまめかしいグラインドが上下運動に変わり、ちんぽの全てを味わいつくすかのようだった。
「ななちゃん、それ、気持ちよすぎる」
「私も、どうしよう、止まんないよぉ」
「あ、だめ、だめ、逝っちゃうって」
「逝ってください、私の中で、逝って、逝って」
「あ、あ、あ・・・ななちゃん!」
「たかしさぁん!」
まるでバイクのタンクを挟むかのように内股に力が入ってガクガクと痙攣する奈々摘ちゃんをじっくり見る。
凄く、可愛い。
その痙攣の歪な動きがそのまま膣の動きとなって俺の快感にとどめを刺した。
「で、出るっ!」
「来てっ!」
歯を食いしばり我慢していた精液が、幼い子宮目がけて一気に放たれる。
その開放感たるや一度も経験したことのない凄いものだった。
誰かの為でなく、誰かに気兼ねするでもなく、責任とか理由とかが全て剥がれ落ちて、純粋に可愛い女の子とのセックスを喜んだだけの真に自由な射精。
まるで俺自身が奈々摘ちゃんの子宮に入っていくかのような感覚に包まれ、暖かくて、懐かしくて、幸福だった。
「来るっ、入って来るぅ」
自らの子宮にドクドクと精液が注入される感覚に歓喜の身震いを繰り返し、絶頂の更に上に到達してしまった奈々摘ちゃんの乳房から幾筋の細い線となって母乳が吹き出した。
夕日朗くんは大喜びして吸い付き、俺もその甘い香りにとろけそうになった。
大きく息をしながら幸せそうな姉弟を見上げていたら、その背後から突然ぬっとホーコが現れた。
「貴志!口開けて!」
反射的に従った俺の口にホーコの左手が押し込まれた。
「あがっ!」
どういう仕組みなのかわからないけど、俺の口にホーコの腕がどんどん入ってくる。
「もっと開けろ!」
「あがっあがっあがががががががががががががががああああああああああ」
その勢いは止まらず、とうとうホーコが丸々入ってきて俺の意識は真っ白になってしまった。
「寝るな!目を開けろ!」
そう怒鳴られてハッとする。
目の前にホーコの顔があった。
「ホーコ、なんでおまえ」
「ご苦労さん!完璧だよ」
何が完璧だっていうんだ?わけがわからないぞ。
「ほら、見てみ」
と指差した方を見ると、奈々摘ちゃんと夕日朗くんと俺が真っ白い布団の上で睦まじく重なっている姿が見えた。
「あれ?俺じゃん」
「さすが変態ロリコンの子煩悩のお人好し、あの状態にできるのはアンタしかいないよ」
「褒められてるのか貶されてるのか分からないぞ」
「貶した上で褒めてるのさ」
身も蓋もない話だった。
それはともかく、今俺は宙に浮いているのだった。
飛んでいるというのではなく、重さを失ったかのようにただぽわんと浮いていた。
でもよく観察してみるとホーコに抱きかかえてもらってるだけだったので、浮いているのはホーコということになる。
そのホーコは全身がボワッと光っていて見たことのないオリエンタルな衣装をまとい、やたら格好良かった。
「ホーコさん」
「はい」
「あそこに俺がいます」
「はい」
「ここの俺は誰なんでしょう」
「アンタが本体。あれはあの姉弟に提供した思念だ」
「わけがわかりません」
「わからなくて結構!さ、帰るぞ」
その途端、物凄い勢いで移動し始めた。まるで崖から飛び降りたかのような加速感だ。
なんて言いながら崖から飛び降りたことなんてないんだけどね。他に言い表す表現が思い浮かばなかっただけなんだ。ちょっと言ってみたかっただけなんだよ。許してくれよぉ。
「ぐだぐだ言ってないで、ちゃんと目を開けろ!見えるか?」
この時の俺の顔は、強風に立ち向かう猫のように間抜けな顔だったに違いない。
そんな事はともかく、下の方にベッドに横たわる俺が見えた。
「あ、あれか?」
「そうだ!行くぞ!」
物凄いスピードで急降下!ぶつかる!ぶつかる!今度こそ死ぬー!
『どふっ!』
「うわああーっ!!」
落下の恐怖と墜落したかのような衝撃に大声を上げて飛び起きた。
そこには、裕未と亜季とホーコの他に医師と看護士二名がいた。
一斉に注目を浴び、赤面する。
「えへ、えへへへへへ」
医師と二名の看護師はこちらを見たまま固まって微動だにしない。
ベッドに半分乗ったみたいな感じで右に裕未、左に亜季がいる。
二人とも今の今まで泣いていたみたいな酷い顔でキョトンとしていた。
「よ、よお」
無言無表情のまま亜季が飛びついてきた。
幼い頃の泣き顔を再現した裕未も飛びついてきた。
そして、しばらくの間、この二人の大泣きを聞くことになった。
「うああーん!うああああーーん!」
俺は、死の淵から蘇った・・・みたいだった。


 


2014/03/25 09:05:37(E.wxnRWl)
2
投稿者: (無名)
13話UPありがとうございます。
投稿できてよかったです。
執筆大変でしょうけど、次話なるべく早くお願いします。
(続きを読みたくて読みたくて)
14/03/26 01:10 (9c9iFEt8)
3
投稿者: たかし ◆vUNIdToRTo
応援コメントありがとうございます。
励みになります。

撤退宣言したのにノコノコと13を上げたりして、かなりバツが悪いのですが、また続けていっていいものなんでしょうかねぇ…
実はオドオドしてるんデス

14/03/26 08:33 (sCPCBz7j)
4
投稿者: JJ
続き楽しみに待ってます。
禁止ワード?との戦いも頑張ってください。
14/03/26 10:34 (mgU1AdDm)
5
投稿者: はるはる
ID:halhal2
いつも楽しく読まさせて頂いてます。是非続きをお願いします。
14/03/26 15:23 (qLKW8aUZ)
6
投稿者: よいち
ID:yoichi0
初めてレスさせて頂きます。

いつも楽しく拝見させて頂いてます(^^)

撤退宣言、撤回で良いんじゃないですか(^^)

色々大変だと思いますが応援してます。
14/03/26 22:32 (QitZDgKa)
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