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いつもの作業着のまま、この町の百貨店に来てしまったのは後悔している。午前だけ仕事をしてそのままスーツを買いに来なくてはならなくなったのは自分の落ち度だが、ひたすらに面倒だった。
高校の時の担任教師が亡くなったと聞いた時は、薄っすらとあった記憶を辿るだけで、冠婚葬祭用の礼服が無く急場を凌ぐため既製品の安い喪服が必要になる事がまず頭に浮かんだ。 故郷を離れていた俺にわざわざ連絡をくれた里香とは永らく体だけの関係だった。責任感が強い反面、いつも何かに怯えているような眼差しと従順さはいつも俺を狂わせ、豊かな乳房に広がる薄い色の乳輪に吸い寄せられ、小振りな尻にまで直ぐに涎を垂らす淫肉はいつもどんな場所でも俺のペニスを包み締め付け悦ばせた。 転勤で離れ離れとなりすぐに当時の彼氏と籍を入れたようだが、どうでもよかった。子も授かったようだが時期的に俺の子かもしれない。 セール中とポップの貼られた什器にはパンツとスーツがサイズ別に雑然と並んでいた。手に取り試着室を探す。 「お決まりですか」 優しい声音に振り返ると、50手前になるだろうか、ドギツイメイクに黒髪ロングがフワリをウェーブをし、はちきれそうなワイシャツとタイトスカート、名札には「木下」との文字があった。ムラムラとしてくる。 スーツとパンツを差し出し「これを」とだけ言った。木下さんはニコリと笑い「御試着でございますね、閑古鳥のお店ですからどうぞごゆっくりとお選びください」と試着室へ誘った。 そういえば3Fのこのフロアに客の気配はまばらだった。骨董屋に時計屋、宝石屋と並ぶがどこも店員は暇そうであった。 「工場の方なんですね、作業着とてもお似合いですよ」連れられる最中木下さんは言ったが、店内が汚れると思われたのかと感じ気分を悪くした。 「着れたらお声がけくださいね」ニコニコとするがもはや木下さんの首から下の肉体を眺めて愉しむだけになっていた。 スーツなど成人式以来だから10年近く着ていないか。そう思いながらワイシャツに袖を通し、パンツを履きジャケットを羽織る。少しオーバーサイズかな?と思ったが一度試着室を出た。 「お疲れ様でした。いかがですか?少し大きいかしら?」 そう言いながら袖先をつまんだりズボンの側面をつまみサイズを検分している、木下さんが至近距離におり、いい匂いがした。抱きたい。 ぼんやりと木下さんの成すがまま、半ばボディチェックのようなサイズ確認を眺めていた。「お客様、どうかなさいました?」と笑顔で聞かれ我に返る。いや、小悪魔のようなしたり顔か…? 「それにしても筋肉が少し付いていて逞しい身体ですね…素敵ですよ」声のトーンが少し甘くなった気がした。思った時には内腿を膝裏辺りから撫で上げられていた。 「こんな布地の上からでも分かるの、ウットリしちゃう…」指先が鼠蹊部まで上がって来た時には股間に血流が昇り、硬くなりつつある自身を止められなかった。 「どうされ…たんですか…試着は…」上擦りそうになる声を抑え込み、やっとの思いで問いかける。 「お客様があまりに逞しいので、つい…」ゆっくり立ち上がりながら、ほぼ隆起しかかっている竿をつつつ、と撫で上げ、耳元で「立派なモノが欲しくなってしまって」囁かれた時にはもう手が出ていた。 抱き寄せタイトスカートの上から尻を鷲掴みにして手に残る感触を味わった。唇を奪うと木下さん自ら口内に舌を差し入れて、俺の口内を這いずり回る。 舌と舌が絡み、ヌチュヌチュと音がした。後ろ手に戸を閉め、その手で俺のチャックを下ろした。ボクサーパンツ越しに形を確かめるよう優しく撫でつける、指先で亀頭を摘みなぞりあげ、睾丸を優しく揉みこんだ。 ワイシャツをはだけて指で乳首を弾かれ、滑らかな舌先で上下左右にチロチロと弄ばれ思わず声が漏れた。人差し指を立て口元に持って来ると「シッ」と小悪魔の笑みで言った。 木下さんの肩をそっと押し屈ませ、パンツを下ろして隆起したペニスを顔の前に晒した。「まあ…こんなに…」根元をハムリと唇で挟み、そのまま裏スジまで這い上がってくる。昇っては降り、降りては昇り、甘い快感に腰から蕩けるように感じた。 自ら根元を掴み木下さんの薄く開いた口の横、頬を叩く。肉棒欲しさに半開きになった口が求め彷徨い右往左往する様をたのしんだ。 ペニスを口で捕まえた木下さんはそのまま涎塗れの口内で逞しさをしゃぶった。 ズボッ、ズボッ、ズボボッと粘り気のある淫猥な音を響かせる。そのまま俺の手は木下さんの豊かな乳房をいたぶる。 他の客が居ないとはいえ、非日常的な状況に興奮が増す。それは木下さんもそうなのだろうか。いや、もしかしたら何度もこのような状況で悦びに耽っているのではと思いを巡らせた。 抗い切れない情欲の高まりに「いくよ…んっ」と伝えると木下さんは上下にしゃぶる吸引力をあげて更に激しくした。いよいよとなると亀頭を咥えこみ、指で竿をシゴきその時を待った。ドクンドクンッという脈動に合わせ、また奥まで咥え込んでは上下した。先端から激しく吐精しながら、脈動する自分のペニスが熱く身を焦がしていく。 白濁液を全て飲み込むと「若い子のエキス、いただいちゃった」と艶めかしい笑みでこちらを見つめる。 「ここじゃ最後までは難しいから、またゆっくりとお願いしたいわね」「もちろんですよ」そう言うと連絡先を渡した。 スーツを手に入れ、身軽となり百貨店を出る。葬儀など諸々に顔を出し、この町へ戻り次の休日に足を向けると、その店は閉店していた。連絡先も黙ったままだった。これは夢か幻か。
2019/04/17 17:35:24(7EF3NWbh)
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