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エアロビクスに夢中の義母は娘婿の克己(カッちゃん)にある依頼をする。 克己は義母への下心からその依頼を快く引き受けることに。 自分のために懸命に依頼に応えようとする克己に心打たれた彼女がとった行動とは。 本編へ続く。 ※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
2019/04/26 12:08:00(tDtKHS.G)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
義母の趣味はエアロビクス。
週に一回、隣町のフィットネスクラブで近所のマダム達と一緒に汗を流している。 練習は毎週土曜の夜。 送迎は決まって婿である僕の役目。 練習が終わる時間を見計らって、車で迎えに行く。 クラブの駐車場に車を停め、スマホをいじりながら義母が出てくるのを待つ。 21時を少し回った頃、義母とマダム達が出入口から連れ立って出てきた。 義母達は見慣れた僕の車にすぐに気付き、こちらにやって来る。 義母が助手席のドアを開けて、僕に礼を言いながら座席に座る。 「カッちゃん、お迎えありがとねぇ」 後部座席のスライドドアを開けてやると、マダム達も乗り込んできた。 それまで僕ひとりで静かだった車内がすぐに賑やかになる。 「ふぅ~、今日もイイ汗かいたわぁ」 「お婿さん、いつもいつも悪いわねぇ」 「今日の新米の先生、けっこうイケメンじゃなかったぁ~?」 「先生ったら、ずっと私のことばかり見て、もしかして気があるのかしら」 「何言ってるのよ! 先生が見てたのは私よぉ」 社用車として使っている8人乗りのミニバンに僕を入れて7人。 年頃のマダムが6人もいると会話が途切れることはなく、車内に賑やかな笑い声が乱れ飛ぶ。 なにより、後部座席から漂ってくる汗と香水が混じり合ったようなフェロモンたっぷりの香りがいつもたまらなかった。 僕は信号待ちのたびにバックミラーで彼女らを視姦...いや観察する。 エアロビの効果なのか、皆、歳の割に肌艶がよく、十分に熟れた体つきは熟女好きの僕にとっては目の保養になっていた。 助手席に座る義母も同じで、50代とは思えない綺麗で品のある横顔とシートベルトに締めつけられた妖艶さ漂う体に毎回ドキドキさせられた。
19/04/26 12:14
(tDtKHS.G)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
マダム達を各家々に送り届け、最後に義母の家に到着する頃には、時刻が22時を過ぎることも多かった。
「カッちゃん、ごめんねぇ。今日もけっこう遅くなっちゃったわね」 『気にしないでください。明日は日曜だし仕事も休みなんで』 「ねぇ、明日お休みなら、ちょっとあがっていかない? ちょっと相談があるのよ」 僕は義母に言われ、家にあがらせてもらうことにした。 ちなみに義母は今、僕達夫婦が住むマンションの近くで1人で暮らしている。 (もっとも、あえて妻の実家近くにマンションを買ったのは僕らのほうだが) 「はい、どうぞ。熱いから気をつけて」 義母は僕にお茶を淹れてくれた。 テーブルを挟んで向かい合うように座る。 「本当にいつもありがとうねぇ。カッちゃんにはみんな感謝してるのよ」 『いえいえ、そんな。家にいるとついつい仕事のことばかり考えちゃうんで、気分転換に丁度いいですよ』 「みんなカッちゃんのこと“真面目でいいお婿さん”だって言ってくれるし、私もとっても誇らしいわ」 義母の言葉に僕はなんだか照れくさくなり顔が熱くなった。
19/04/26 12:37
(tDtKHS.G)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
『それで、相談て何です?』
僕はお茶を一口飲んでから義母に聞いた。 「そうそう、その話なんだけどね」 義母はそう言うと急に立ち上がって戸棚から1枚のチラシを取り僕に見せてきた。 「じゃーん!」 『えーと、エアロビクス大会、、参加者募集中?』 「来月、エアロビの大会があってね。思い切ってそれに参加することにしたの」 『へぇ~、それはすこいですね! けっこう大っきい大会みたいですし』 「そうなのよぉ、それで相談なんだけどね。カッちゃんに大会用のレオタード、また作ってもらえないかしら...?」 これで何度目だろう。 義母にレオタード作りを依頼されるのは。
19/04/26 12:39
(tDtKHS.G)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
僕は今、30代の若輩者ながら小さな縫製会社で社長を務めている。
“社長”というと聞こえはいいが、代々家族経営の町工場のような会社なので、社長兼社員といった感じで現場で手を動かすことも多い。 従業員は、僕の他に経理担当の妻とパートの縫製員さんが8名。 繁忙期には引退した父も手伝ってくれる。 仕事は大手メーカーからの下請けがほとんどだが、工場オリジナルでオーダーメードの水着やレオタードの制作も行なっている。 生地の素材や柄のデザイン・装飾を自由にオーダーでき、少量生産の丁寧な縫製とも相まってアマチュアの方々の間では評判も上々だった。 『今は仕事が閑散期だし、大丈夫ですよ。もちろん料金も家族割で少しサービスしますね』 「嬉しい! さすがカッちゃん! ほんと私の自慢のお婿さんだわ」 義母はとても喜んでくれた。 僕はいくつかデザインパターンを見せるために、スマホでお店のサイトを開いて見せた。 その画面を前のめりになって覗き込む義母。 テーブルの縁には大きい胸の膨らみが2つ、潰れるように乗っかっている。 寄せてきた義母の顔が僕の頬にくっついてしまいそうだ。 フィットネスクラブでシャワーを浴びてきたのだろう。 義母の髪からフローラルのいい香りがする。 僕は胸の鼓動が早くなるのを感じた。
19/04/26 12:43
(tDtKHS.G)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
結局、レオタードのデザインは僕に任せてもらえることになった。
サイズや柄の参考のために、義母の持っているレオタードを何枚か拝借して自宅へと帰ってきた。 『ただいま』 「おかえり、遅かったわね」 妻がパジャマ姿で寝ずに待っていてくれた。 『あぁ、お義母さんの家でお茶をもらってた。お義母さん、来月エアロビの大会に出るらしいよ。それで今度その大会用のレオタードを作ってくれって』 「またぁ? うちの会社は母さんの専属メーカーじゃないっての。で、もちろん今度は断ったんでしょ?」 妻が“ノー”と言いづらい顔つきで僕の返答を待っている。 『いや、、、今は仕事も薄いし、1着ぐらいなんとかなりそうだから、引き受けた』 「はぁ...あなたもずいぶんお人好しねぇ。ま、あなたひとりで夜なべして頑張るって言うなら、誰も文句は言わないでしょうけど」 妻は呆れた様子で寝室へと消えていった。
19/04/26 16:30
(tDtKHS.G)
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