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【短編】放課後の保健室〜そこは淫靡な欲望と美醜の香り漂う背徳の異世界〜
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:【短編】放課後の保健室〜そこは淫靡な欲望と美醜の香り漂う背徳の異世界〜
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

夕陽が射し込む放課後の保健室。


整然と並べられた白いベッド。


吐息まで聞こえそうなほどに静まりかえる室内。


白衣を纏う綺麗な保健の先生と2人きり。


そこは淫靡な欲望と美醜の香り漂う背徳の異世界なのかもしれない...
2018/09/13 22:51:16(9XunQWGd)
2
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

4月、某県立高校の始業式。

校長の式辞の後、壇上で教頭が新しく赴任してきた教諭らを紹介する。

最後に紹介されたのが保健養護教諭のリツコだった。

歳はおそらく30代前半、細身のスタイルにゆるく巻かれた長い髪、色気漂うリツコの姿に男子生徒達は色めき立った。

リツコはやや緊張した面持ちで手短に挨拶を述べると、最後にかるく一礼した。乱れてしまった髪を耳にかける仕草にリョウタは成人女性の艶っぽさを感じていた。

リョウタはこの高校に通う2年の男子。
真面目だけが取り柄の地味な生徒だった。

リツコに憧れる男子生徒達は用が無くとも保健室に入り浸り、彼女を困らせていた。リョウタはというと、そんな彼らを横目に保健室とは無縁の学校生活を送っていた。


しかしある日の放課後、部活中に突然具合が悪くなった彼はマネージャーの女子生徒に付き添われて保健室にやってきた。

扉を開けるとリツコが白衣をハンガーに掛け、保健室を出ようとしているところだった。

「リツコ先生、男子が具合悪いみたいなので診てもらえませんかー?」

マネージャーの女子生徒がリツコに言った。

『あ、いや、、も、もう大丈夫だからいいって、、』
「なによ、せっかく付き添ってきてあげたんだから診てもらいなさいよ。先生、よろしくおねがいしまーす」

リョウタは半ば強引に保健室の中に押し込められる格好になった。

リツコは白衣を着直してリョウタを診察台に座らせると、彼の汗ばんだユニフォームを捲り聴診器を当てた。前屈みになるリツコの胸元からは深い胸の谷間が覗く。間近でそれを見たリョウタはゴクリと息を呑んだ。

「ん〜、動悸もあるし息も荒いわね。少し休んだ方がいいわ」

リョウタはそれが具合の悪さからくるものなのか、リツコの胸の谷間を見てしまったせいなのか、もはやよく分からなかった。

「付き添いありがとう。あとは私が見てるから、もう戻って大丈夫よ」

リツコが付き添いの女子生徒に礼を言うと、女子生徒は保健室を出て部活に戻って行った。
18/09/13 22:55 (9XunQWGd)
3
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

リツコがベッドを整える様子をリョウタは診察台に座ったままぼんやりと眺めていた。リツコはシーツを広げるために大きく手を伸ばす。その度に白衣の裾が上がり、スカートから伸びるスラリとした脚が見え隠れする。

「こんな汗かきのまま寝るのは気持ち悪いでしょ? 体拭いてあげるから、さぁあっちに行きましょ」

リツコはリョウタの肩を優しく支えながら綺麗に整えられたベッドまで付き添う。

「ユニフォームは自分で脱げる?」
『は、、い、いえ、、無理かもです』

リョウタは確信犯的な嘘をついた。
本当のところ保健室に来るまでの間に体はだいぶ楽になっていた。が、リツコに脱がせてもらいたいという思春期的な衝動に駆られ、つい嘘をついた。

「それじゃあ、私が脱がせてあげるから、嫌かもしれないけど我慢してね」

リツコはそう言うとリョウタの湿ったユニフォームをゆっくりと脱がしていった。上下とも脱がされたリョウタはトランクス1枚だけになった。

リツコは水で濡らしたタオルでリョウタの体を優しく丁寧に拭っていく。ただ黙って体を拭かれるリョウタ。ベッドの淵に置かれたリツコの左手をふと見ると、薬指に結婚指輪が光っている。

(リツコ先生、、結婚してるんだ、、そりゃそうだよな、こんな美人な人を男がほっとくわけないよな、、ってことは人妻?)

リョウタは心の中で呟いた。
大人の女性、しかも美人で人妻の先生に体を拭いてもらっている。その事実は思春期の彼にとって刺激的すぎた。気付けばトランクスの前面がテントのように屋根を張っていた。

「ごめんね、恥ずかしくなっちゃったかな、、年頃の男子ならしょうがないわよ。もうすぐ拭き終わるから我慢してね」
『. . . . .』

リツコは慣れているのか軽くあしらうものの、リョウタは黙り込んだ。

彼の体を拭き終えたリツコが戸棚から水色の検査着を取り出した。

「こんなカッコ悪いのしかないけど着替えよっか。制服は後で部室から持ってきておいてあげるから」

リツコは検査着を広げ献身的に着替えを手伝った。優しく腕を通してやり腰紐を留める。リツコが体を寄せるたび、ふんわりとシャンプーのいい香りがした。

「それじゃあカーテン閉めるわね。先生、すぐそこに居るから気分が悪くなったらすぐに言うのよ」

リツコはニッコリと微笑んだ後、カーテンを閉めた。リツコの足音が次第に離れていく。

リョウタは鎮まらない股間の膨らみを押さえ悶々としたままベッドに横になった。
18/09/13 22:57 (9XunQWGd)
4
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

1時間ほど経っただろうか。
いつの間にかすっかり眠ってしまっていたリョウタは保健室の扉が開く音で目が覚めた。リョウタは無意識に息を潜め、カーテンの外の気配を伺う。

『リツコ先生、お疲れ様』

その低い声の主は教頭だ。
いったい何の用があって保健室に来たのか。リョウタは気になって聞き耳を立てた。

「教頭先生、、お疲れ様です」
『どうですか? 仕事は片付きましたか?』
「いえ、まだ生徒が1人休んでるので、今日はもう少し残ります」
『そうですか、それはたいへんだ。それじゃあ、私が少し肩でも揉んであげましょうかね』
「す、すみません、、」

この教頭はわざわざリツコを労いに来たとでもいうのだろうか。カーテン越しに2人のやりとりを聞いていたリョウタはすぐに異変に気付いた。

「ぁっ、、ちょっ、、教頭先生、、ぁん、、そこは、、」
『リツコ先生、どうされましたか?』
「あの、、そこは、肩じゃなくて、、胸、、」
『おっとこれは失礼。つい手が滑ってしまいました。リツコ先生、、今日もいつものアレ、お願いしますよ』
「今は、、ちょっと、、」
『ちょっと、何です?』
「、、生徒がいるときはやめてください、、」

教頭の要求にリツコは小声で断った。しかし教頭もしぶとく食い下がる。

『、、でもまぁ静かにしてますし、きっと寝てるんでしょう。少しくらいならバレやしませんよ、、それに、リツコ先生はそのほうが燃えるんじゃないですか? ん? どうです?』
「. . . . .」
『リツコ先生、自分に正直になってくださいよ。さぁさぁ、こちらへ』
「や、困ります、、教頭先生、、」

2人のもつれるような足音がリョウタの方へと近づいて来て、すぐ隣のベッドがギシリと軋んだ。

「先生、お願いします、、今だけはダメ、、」
『リツコ先生、あなたのそういう顔、昔からたまらなく好きでしたよ』
「んっ、、んんっ、、」

強引なキスで口を塞がれてしまったらしく、抵抗するリツコの声が聞こえなくなった。

「、、、ん、はぁ、はぁ、、」
『ようやく大人しくなりましたね。やっぱりあなたはこういうシチュエーションが好きな女なんですよ』

カーテン越しに漏れ聞こえる2人のやりとりから、リツコと教頭は以前から男女の関係にあるのが童貞のリョウタにも容易に想像できた。

2人の様子が気になって仕方がないリョウタは、自分のベッドを囲う薄いカーテンを静かに開けて僅かに隙間を作った。
18/09/13 23:08 (9XunQWGd)
5
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

カーテンの隙間から教頭の背中が見える。押し倒されるように仰向けになったリツコの顔はその影に隠れて見えない。教頭がリツコの白衣を脱がし、白いブラウスのボタンに手をかけた。

『リツコ先生、今日はずいぶんと素敵な下着をお召しですねぇ。教諭ともあろう者が学校にこんな透け透けのブラジャーを着けてくる意味がありますか? ん?』
「. . . . .」
『黙っちゃいましたか、、まさかこの下着をチラつかせて男子生徒を誘惑してるんじゃないでしょうね』
「ちっ、違います!、、、主人の好みなんです、、」
『ほぅ、なるほど、、あなたも今ではご主人想いの良き妻ということですか』

教頭は濃紺のタイトスカートに手を伸ばした。腰元を探りジッパーを見つけると、それを手早く下ろす。リツコの細いウエストを締めていたスカートの腰元が緩む。彼女は反射的に手でスカートを押さえるも、教頭がスカートを脱がす力には及ばなかった。

「きゃっ、、」
『やはり、パンティも透け透けのお揃いでしたか、、実にいやらしい』

教頭がパンストを脱がそうと体勢を変えてくれたおかげで、覗き見るリョウタの位置から下着を露わにしたリツコが見えた。教頭の言う通り上下とも透け感のある黒いレースの下着だった。ブラジャーに包まれた膨よかな胸、華やかなレース越しにうっすらとベージュ色の乳輪が透けて見える。面積の小さいパンティからは薄く生え整った陰毛が透けていた。リョウタは母親以外で女性の下着姿を生で見るのは初めてだった。

(リツコ先生の下着、、、やば、また勃ってきた、、)

リツコはベッドに横たわったまま、胸元と股のあたりを手で覆い隠している。そんな彼女を見下ろしながら教頭が服を脱ぎ始めた。背広を脱ぎYシャツのボタンを外す。現れたのは中年男とは思えぬ逞しく引き締まった肉体だった。教頭は元々体育教師だったと、以前誰かから聞いたことがあった。

服を脱ぎ、白ブリーフ一丁になった教頭が股間を大きく膨らませリツコに迫る。

『さぁ、またこの間の続きをしようじゃありませんか、、リツコ』

教頭は突然リツコの名前を呼び捨てにした。
それこそが2人のただならぬ関係を物語っているようだった。
リツコは観念した様子で教頭の腕に抱かれた。

18/09/13 23:12 (9XunQWGd)
6
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

リョウタは無意識のうちに膨らんだ股間を握りしめていた。

AVなどではなく、今まさに彼の目の前で大人の男女が性行為に及び、熱く絡み合っているのだから無理もない。2人にバレないように興奮を抑えようとはするものの、その刺激的な光景に鼻息は荒くなるばかりだった。


『あぁ、相変わらずおしゃぶりが上手ですね。毎晩ご主人に奉仕してるのではないですか?ん?』

リツコは教頭の問いには答えず、ただただ目の前に差し出された逞しいペニスを深く咥え込む。音を立てまいと慎重にしゃぶるリツコであったが、それがかえってねっとりとした刺激となり教頭にとってはこのうえない快感となっているようだ。

『あぁ、たまらない、、このまま口でしてもらうのも悪くないんだがね、、こっちが中に入りたいと言ってきかないんですよ』
「お願いですから、、早く、済ませてください、、」
『それはあなた次第ですよ、リツコ先生』

教頭はベッドに仰向けになると、自分の上に乗るようにリツコを手招く。保健室の狭いベッドに教頭が寝転び、その上を裸の養護教諭が脚を広げ跨いでいる。それはなんとも異様な光景だった。

教頭の硬く反った生のペニスに手を添え、リツコはゆっくりと尻を落とし自ら彼自身を中へと導いていく。それは無修正のAVなんかよりもはるかにエロチックに見えた。

「ぁっ、、ぁぁん、、、」

教頭のペニスをずっぽりと飲み込んだリツコが静かに喘ぐ。喘ぎは静かでも、リツコが腰を上下に動かすたび結合部からはヌチャヌチャと卑猥な音が響く。早く事を済ませようとリツコが腰を激しく振れば振るほど、気持ちとは裏腹に自らの快感を高めてしまう。

『お、おぅ、、今日はずいぶんと激しいですね、、』
「んんっ、お願い、、早く、、出してください、、」
『くぅっ、、教頭の私に指図するつもりですか、、』

たまらず教頭が下から腰を突き上げる。パァンパァンとリツコの尻を打つ音が響く。

「あぅ、、ぁはぁん、、ダメ、、音が、、聞こえちゃう、、あぁん」
『はぁ、はぁ、、聞かせてあげましょうよ、、ほら、もっと喘いで』
「んぁぁ、、はぁぁ、、んっんぅ、、」

教頭は上体を起こしリツコを抱え、攻守交代とばかりに今度は彼女をベッドに寝かせて正常位へと体位を変えた。リツコは脚を大きく広げられ、ピンと伸びたその足先が天井を指している。
教頭は前のめりの体勢でリツコに覆い被さりリツコの濡れそぼった穴めがけて腰をめいっぱい打ち付けた。

『はぁ、はぁ、はぁ、、』
ギシッ、ギシッ、ギシッ、、
「ぁん、ぁんっ、あぁん、、」

リズミカルなピストンに合わせて軋むベッド、リツコの喘ぎ声もだんだんと大きくなる。ちょうどリョウタの眼前で結合部が丸見えの状態になっている。激しい出し入れによって愛液が白く泡立つ様子まではっきりと見てとれた。

(す、すっげぇ、、、)

リョウタはあまりに過激な大人の交尾を目の当たりにして絶句し、そしてそれを夢中で目に焼き付けていた。
18/09/13 23:19 (9XunQWGd)
7
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

室内にヌチャヌチャと淫らな音が響く。
教頭は深く大きなストロークでリツコの穴を突く。
2人とも絶頂までまもなくだった。

『ああっ、、、、、出すぞ!』
「ぁぁん、、あぁ、、ぃっくぅ、、」

教頭は絶頂に達したところでペニスを引き抜き、リツコの腹上にたっぷりと射精した。リツコもまた彼と同時に絶頂を迎えたようでビクビクと体を震わせている。教頭の精のしぶきは彼女の胸や顔にまで飛び散った。


教頭はフゥと息をついてから、ペニスの先に付いた残り汁を白いシーツに擦り付けた。交尾後の余韻に浸ることなく、彼はすぐにブリーフを拾い穿き直す。

『今日も良かったですよ、リツコ先生。ほら、生徒に見られる前に早く着替えを済ませなさい。それじゃあ、明日もよろしく頼みますよ』

リツコに話しかけながら身なりを整えた教頭が何事もなかったかのような顔で保健室を出て行った。

リツコはベッドの枕元にあったタオルを手に取り、自分の体に付いた教頭の濃い精液を拭った。頬に点々と付いたしぶきを指先で拭い、リツコは俯いたまま下着を付け直し、ブラウスのボタンを留め、スカートを穿き直した。ベッドから立ち上がった彼女は白衣の前を両手でキツく締め保健室を出て行った。


一部始終を覗き見てしまったリョウタはひとりベッドに戻り冷静になった。隠れて覗いていたことがバレてはいないか、2人の不貞な関係を誰かに言うべきか、自分の目の前で起こった出来事を思い返し整理しようとすればするほどに興奮と不安と混乱が彼を悩ませる。彼は布団を頭まで被りベッドにうつ伏せになった。

18/09/13 23:36 (9XunQWGd)
8
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

しばらくして保健室の扉が開いた。
足音からするとリツコが戻って来たようだ。その足音はリョウタの居るベッドの方に向かってくる。彼はとっさに寝たふりをする。カーテンの外で足音が止まり、少し間があってからカーテンが開く音がした。

「リョウタ君? 具合はどう?」

寝たふりをするリョウタはリツコの言葉に反応せずにいた。彼がベッドの中でリツコの口調を分析するに、さっきまで覗き見ていたことはバレていないように感じた。ひとつ不安が晴れた彼はホッとしていた。

「まだ寝てるのかな? 制服と鞄、ここに置いておくわね」

リツコはベッドの脇にそれを静かに置いた。彼女はわざわざ部室まで行き、リョウタの制服と鞄を取ってきてくれたようだ。あんなことがあった後にもかかわらず、なんとも献身的なのだろうか。リツコは再びカーテンを閉め直し、教頭との行為で乱れてしまった隣のベッドを整えている。

リョウタはリツコが離れていったのを見計らい、静かにベッドから起き上がって制服に着替えた。


『、先生、、、』

リョウタの突然の呼びかけに一瞬驚いた顔をしたリツコだったが、すぐにいつもの柔和な表情に戻った。

「リョウタ君、、どう?具合は」
『は、はい、、もう、大丈夫です』
「そう、良かったわね。今はもう夕方よ」

時計を見るとちょうど17時半。
夕陽が保健室に射し込み、壁やカーテンをオレンジ色に染めている。

「部活はもう終わっちゃったみたいだけど、家には帰れそう? 先生が家までついてってあげよっか?」
『い、いえっ、大丈夫です、ひとりで帰れますから』
「そう、、それじゃあ気をつけてね。検査着、そこに置いてっていいわよ」
『あ、洗って返します、ありがとうございました、、それじゃ、さよなら』
「ええ、さよなら」

リョウタはリツコの顔をさえまともに見れないまま保健室を後にした。

18/09/14 19:25 (TWZEJ8ZP)
9
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

翌日の夕方。

部活を終えたリョウタは借りた検査着を返すため保健室に向かった。保健室は校舎の端にある。暗がりの廊下にもう人影はない。

『やば、ちょっと遅くなっちゃったな、、リツコ先生、まだ居るかな』

リョウタが保健室へと続く階段を上がり踊り場にさしかかったとき、ちょうど階段の上から教頭が降りてきた。教頭の広い額には少し汗が滲んでいるように見えた。リョウタは昨日のことを思い出し、緊張し体が硬くなった。

『君、もう放課後だっていうのにこんなところで何をしてるんだね?』
『き、昨日借りた検査着を返そうと思って、、』
『昨日?、、、ふん、まぁいい、用が済んだらさっさと帰りなさい、いいね』

何かを考えるような間を挟んでから、教頭はリョウタを冷たくたしなめる。リョウタは小声で『はい』とだけ答えて階段を上った。


リョウタは保健室の扉をノックした。
中から返事はなく、磨りガラスから見えるはずの明かりも点いていない。しかし扉の鍵は開いていた。
リョウタはそっとドアノブを握り恐る恐る扉を開けてみた。

『失礼、します、、』

一見リツコの姿が見当たらなかったが少し奥まで入ると白衣姿のリツコがベッドを整えていた。リツコはリョウタに気付いていないようだ。彼女が着ている白衣はよれてシワができている。

『あの、、リツコ先生、、?』

リョウタの呼びかけでリツコはようやく気が付いた。

「リョウタ君、、ごめんね気づかなくて、、今日は、どうしたの?」
『昨日借りたコレ、返しにきました』
「そうだったわね、わざわざありがとう。リョウタ君は真面目ね」

リョウタから検査着を受け取ったリツコはそれを戸棚にしまうと、事務机に座り書類の整理を始めた。



『あ、あの、、先生、、』
「うん、なぁに?」

書類に目を通しながら返事をするリツコ。
唾を一飲みしてからリョウタが続けた。

『さっき、教頭先生とすれ違いました。そこの階段で』
「、、そう」

リツコはそれ以上口を開かず書類の整理を続けている。

『、、僕、、見ちゃったんです、、、昨日、教頭先生とシテるとこ、、』

リツコの書類を捲る手の動きが止まった。2人の間に沈黙が流れる。

『ご、ごめんなさい、、いけないと思ったんです、、けど、、気になっちゃって、、』

リツコの手が再び動き出した。
無言のまま机の上で書類をトントンと整理してから、椅子をくるりと回しリョウタの方を向いた。

「、、全部見られちゃってたのね、、、ごめんなさい、驚いたでしょ、、」

謝るリツコの表情は憂いでいた。
18/09/14 19:27 (TWZEJ8ZP)
10
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

リョウタがその場に立ちすくんでいると、リツコは静かな声で語り始めた。

「教頭先生はね、私が高3のときの担任だったの。進路相談で私が看護学校に行きたいって言ったときも親身に相談に乗ってくれて、とてもいい先生だったわ。放課後、誰もいなくなった保健室でよく2人きりで勉強したりもしたわね。ほら、放課後の保健室って静かでしよ? 勉強するにはいい場所だったの。彼、体育の先生なのに専門外の普通科目まで熱心に予習してきてくれて、すごく一生懸命だった。それから、、」

『それから、、?』

リツコはゆっくりと椅子から立ち上がり、昨日、教頭と絡み合っていたベッドの端にそっと腰掛けた。

「それからすぐ、私達は教師と生徒の関係を越えたわ。そのとき彼はもう結婚していたけど、お互い惹かれ合ってたし自然なことだったの。どうしようもなかったのよ。私にとって彼がはじめての人だった。勉強が終わるといつもこのベッドで愛し合ったわ。誰にも見つからないように鍵をかけて灯りも消して、、そうね、、ちょうど今みたいに夕陽が射し込んで綺麗だった、、」

リツコが憂うような目で窓の外を見た。

「私が看護学校に合格したとき、彼はとても喜んでくれたわ。まるで自分のことみたいに。合格した後も私達は保健室で会い続けてた。卒業式の日、最後の別れ際彼に言われたの、“また会おう”って。でもそれっきり。その後、彼とは一度も会うことはなかったし、彼からも連絡はなかったわ」

リツコは少し俯いた。

『なのに、またここで、、』

「ええ、、驚いたわ。母校への転任が決まったと思ったら、まさか教頭が彼なんですもの。後で知ったんだけど、私をこの学校に転任させたのは彼らしいの。彼、はじめからこうするつもりだったのかもしれない、、」

『だから、また会おうって、、』

「うん、、赴任前の挨拶で学校に来たとき、彼に会ってあの頃の記憶が一気に蘇ってきたわ。運命ってわけじゃないけど、、私は彼から離れられないんだって、そう確信したの、、」

リツコは淡々と語りながらも諦めにも似た表情を浮かべている。

「今はお互い結婚もしてるし、もうこんなこと続けてちゃいけないのは分かってる、、だけど、彼にはすごくお世話になったし本気で愛し合った関係だったから、、どうしても拒むことはできなくて、、」

ベッドに腰掛けたまま俯くリツコの目から涙が零れた。

「、、ごめんなさい、私ったら、生徒相手にこんなつまらない話しちゃって、、」

彼女の白衣に点々と涙が滲む。女性の涙に慣れていないリョウタはどうしたらいいのか分からず、ポケットからしわくちゃになったハンカチを差し出した。

『コレ、、使ってください、、』

リツコがそっと手を伸ばす。その手はハンカチ通り過ぎリョウタの手首を握った。力無く握るリツコの細い指の感触が伝わってくる。

「お願い、、もう少しそばにいて、、」

18/09/14 19:28 (TWZEJ8ZP)
11
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y

リツコの左隣に緊張した面持ちで腰掛けるリョウタ。
相変わらずリツコは静かに泣き続けている。白衣の滲みが少しずつ広がっていく。

リョウタはドラマで見たワンシーンを思い出していた。主役の男が優しく女性の肩を抱き寄せる光景が浮かぶ。
リョウタは戸惑いながらも右手をリツコの肩に回し、優しく抱いた。
リョウタの肩でリツコはさらに泣いた。


なんとか落ち着きを取り戻したリツコにリョウタが言った。

『あの、、僕にできることなら、、先生の力になりたいです、、』
「リョウタ君、、、」

リツコが顔を上げリョウタの目を見つめる。リョウタもまたリツコの潤んだ目を見つめ、頬に残る涙の跡を優しく拭った。

どちらからということもなく、2人はお互いに顔を近づけ淡いキスをした。リョウタにとっての初めてのキスは少しほろほろ苦かった。

「今だけ、少しの間でいいから、アノ人のことを忘れさせて、、」

リョウタが無言で頷いた。

18/09/14 19:29 (TWZEJ8ZP)
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