榊 ゆまは、夫と大阪帝塚山で、二人で、暮らしていた。子供は、おらず、夫婦共に銀行員。夫は、地方銀行の梅田支店の課長。妻は、都市銀行の大阪本店勤務。
出世欲とプライドの高い夫にとって、地銀と都市銀行の格差は、解決出来ない事柄だった。いきおい、がむしゃらに、仕事と接待に明け暮れていた。
夫婦の交わりも、2年もなく、夫はスナックのママとの不倫で、欲望を処理していた。
ゆまは、都市銀行の営業部企画の部員で、身長155 体重47 で、80、67、85 小柄な男好きのする顔立ちに、肉感的な体を、ビジネススーツに包んでいた。
ゆまには、悩みが、ある。両親の遺品整理をしていた時に、母の緊縛写真が、出てきた。父の書斎にあったから、多分、父が、撮影したものと思った。荒縄で、縛られた母。縄に酔いながら妖艷な表情の母。
まさに、自分と生き写しのような母の写真に
マゾの血を感じた。