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1:邪なる施術 6
投稿者:
司馬 名和人
「フフフフフフ上手く嵌ったようですよ。フフフフフ、ささあ奥方様、気を楽にして気をおやりになることです。しかし、また大きな声をあげてまた女中に声をかけられても面倒ですが」
猪市はそのようなことを冷笑を浮かべて呟きながら佐和の股間の秘所に押し当てた張り型をゆらゆあとそれこそ、上下、左右にと大きく動かすのである。 「アアアアアアアアアアアイヤアアアアアアアアアアアアアン」 「ああアアソコオオオオオオオオオウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」 「アアアアダメエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン」 「ああああウウウウウウヤメテエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」 佐和は股間に入れられた張り型を猪市に動かされるたびにそれこそ緊縛された身を布団の上でのた打ち回る様にもだえ苦しみかつ呻き声をあげるのである。こうして、その日、佐和は股間の女の源泉を散々い甚振られたのであった。 それからややしばらく経ってからのことである。 「アハハハハハ、鳥羽殿に、勾当殿には改めて例を申すぞ。ついにあの奥がおみのをわしの側女として認めた上でおみのの腹の中のややを含めて屋敷に迎え入れることを承知したぞ」 ここはいつぞやの大川端の舟屋と・浮き舟の一室である。小普請支配である旗本・酒井兵庫はいつにない上機嫌で前にいる二人の客に話していた。 その兵庫の前に畏まる二人の客とは兵庫の配下の旗本で兵庫の妻・佐和の姪を妻にしている鳥羽海老蔵とその知人である武井猪市勾当の二人である。 「それはそれはようございました。それがしこそ、この猪市殿、いや武井勾当殿にお願いした甲斐があったというものです」 海老蔵がそのように愛想良く言うと傍らの猪市も笑顔で「それはそれは結構でございます。まあわたくしの奥方様に施した療治が少しはお役に立ったのであれば幸いでございます」とこれまた丁寧に頭を下げるのである。 「おうおう役に立ったとも、あの生きた女大学みたいなあのおなごがのお、まるで気が抜けた様になったのじゃ。わしが恐る恐るおみのの件を持ち出しても。ほとんど抗いもせずに承知しおった」 先般、ここと同じ浮き舟での兵庫とおみのとの話を聞いた海老蔵は兵庫の妻である佐和におみのを兵庫の側妾とし、その腹の子を正式に認めさせるためには佐和の気持ちを和らげてそれらのことを認めさせるしかないこと。そしてその為に自分の知り合いでもある猪市に療治と称して佐和を誘惑させることを提案したのである。 兵庫はその海老蔵の話を半信半疑で聞いていた。なにしろ、あの高家・一式家の姫君として育ったことを何よりも誇りとして夫であるこの自分にでさえ、決して気を許すことがない。驕慢かつ気位の高い女である。 そのような佐和である仮に美男の役者でもとても心を許すとも思えないのであるし、ましてはあんま等の座頭ごときものに誘惑されるとは思えないのである。 それは別の場所で当の猪市と顔を合わせても同様であった。なるほど、ただの座頭でなく、勾当の位を持ち、武家の出らしく、それなりの学問・教養及び気品の持ち主であることは察しられたが、その要望も美男と言う訳でもなく、返って小柄で小太りの普通の男である。 「このような男にあの氷のような女を惑わせることができるのか」 正直、兵庫はそう思ったが、もはやほかに打つ手も見出せずにいたので渋々、海老蔵の提案を受け入れたのである。 そのような状況の中での良い結果でもあり、兵庫の喜びもひとしおであった。 「フフフフフ、しかし、わこれまで夫であるわしとの閨の中でも決して乱れることが無かったあのおなごがのお」 兵庫が簡単するように呟くと海老蔵も頷いて、傍らの猪市の方を振り向いて「勾当殿、あの佐和殿いや奥方にどのような手を用いたのじゃ。それはたぶん、そなたが上手く奥方の体を揉み解したせいだけではあるまい」と聞きただす様に声をかけるのである。 「そうですなあ。まあ最後には揉み療治にかこつけてあの奥方様のお体の微妙な部分をお慰めいたしたのですが。フフフフフフフフ、その前に二つほど仕掛けを施しました」 猪市は微笑を浮かべながらそのようなことを兵庫と海老蔵両人の顔を見ながら言った。 その猪市の言葉に兵庫、海老蔵ともに顔を見合わせてから海老蔵が興味深そうに猪市に聞いた。 「猪市殿、いや勾当殿、それは一体?」 「それはですね。わたくしが奥方様を揉み解す前に行った、灸と鍼とにある仕掛けがあるのです」 「灸と鍼に、まあ鍼はともかくとして佐和の話によるとそなたが施した灸は直接肌にすえるものでなく、蓬を器に詰めて施すもので決して暑いものでなく。返って心地よいと申して追ったが」 「作用です。実はですね。その蓬の中に仕掛けがございまして」 「仕掛けとな」 兵庫が怪訝そうな顔になり、海老蔵も同様である。 「フフフフフフ、その蓬の中に何だか気持ちを心地よくするものを混ぜております」 「心地よいもの、まさか勾当殿、それは阿片では」 海老蔵がそのように恐る恐る尋ねた。言うまでも無く阿片は禁止されていた。 「いやいや、海老蔵殿、そのような物騒なものではござらん。実はですね。麻を少々混ぜております」 「麻とはあの七味唐辛子にも入れてあるあの麻かな。勾当殿」 その兵庫の問いに猪市は微笑しながら頷いた。 「はい、漢方の医書によりますと、麻を燻してその煙を吸うと心地よくなるらしいのです」 「そうか、それは知らなんだ。それではその煙を奥に吸わせたのじゃな」 「はい、作用でございます」 猪市はそう言って頭を下げるのである。 「それで鍼の方にはどのような仕掛けがあるのじゃ。まさか、鍼の先にある種の薬でも塗ったのか」 海老蔵がそのように尋ねると猪市は苦笑しながら答えるのである。 「いえいえ、鍼には別に薬などを塗ってはいません。鍼自体は普通のものです。しかし」 そこで猪市はいかにも意味ありげの微笑を浮かべながら言葉を続けた。 「フフフフフフフ、鍼自体には別に仕掛けはないのですが、その鍼を打つ場所が問題でして」 「鍼を打つ場所、それは経穴、つまりつぼのことか?」 その海老蔵の問いかけに猪市は頷いた。 「しかし、勾当殿、わしはそんなに鍼灸のことは詳しい訳ではないが、経穴、いわゆるつぼの位置は体系的に決まっておるのであろう」 「作用でございます。確かに経穴の流れいわゆる経絡はおおよそ決まっております。われらあんま及び鍼灸を生業とするものはそれらの経絡経穴のことは当然にわきまえております。しかし、兵庫様、海老蔵殿、経穴・つぼの中にはそれらの経絡の流れとは外れているいわゆる奇穴と申すものがありますので」 その猪市の話を兵庫、海老蔵ともに興味深そうに聞き耳をたてるのである。 「その奇穴の中にですな。淫門と言うつぼがございます。これは丁度、両肩と首筋、それも項近くの微妙な箇所にあるつぼでして」 そこで猪市はいかにも嫌らしそうな笑みを浮かべながら更に言葉を続けた。 「ヘヘヘヘヘヘヘヘ、そのつぼは古来より女子・婦人の淫気・性欲を著しく刺激する奇穴だと伝えられております」 その猪市の言葉を聞いていた兵庫と海老蔵は顔を見合わせてやや複雑な表情をして顔を見合すと海老蔵が猪市に「それではそのつぼに勾当殿は鍼を打ったと申すのだな」と尋ねると猪市は頷くのである。 「作用でございます。そのようにして奥方様の心と体の中に眠っていたおなごとしての淫らな気持ちを露にしたのです」 「ええ、露にしたと、それでは奥がいやあの佐和が本当は淫らな気持ちを隠していたと聞こえるが?」 兵庫がやや腑に落ちないと言う様に首を傾げると猪市はいかにも下卑た微笑をしながら口を開いた。 「ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ、その通りでございます。いくらわたくしがいろいろと手を尽くしても奥方様に全く、淫気が無ければどうしようもありません。つまり、奥方様は普段はその気持ちを己の理性で押し隠しているに過ぎません」 「押し隠している?」 「作用でございます。それが武家の女と言うものでございます。そこへいくと貧しい町人。百章の女にはそのようなものがありませんから。男女の営みにも頓着がありません」 「うーむ そのようなものかのおお」 兵庫はまだ納得がいかない様子であったが気を取り直したように更に言葉を続けた。 「それでそのように佐和のその何だ、淫気を十分に刺激してから揉み療治を施したと言うのじゃな」 「作用でございます。それも最初は普通の揉み療治を施しまして徐々に奥方様の微妙なところ、ありていに申せば更に淫らな気持ちを刺激するように持っていったのでございます」 それから、猪市は段々と佐和の身体を弄んだことを淡々と話すのである。しかし、さすがに佐和の体をどす黒い縄で緊縛して陵辱したことは言わなかった。 「まあいずれにしてもだ。まずは上手く事は治まった。これもそなたらのお陰じゃ。改めて礼を言うぞ」 「わたくしも御支配殿、いや叔父上のお役に立って何よりです。ですから先日、それがしがお願いした件をなにとぞ」 鳥羽海老蔵が期待を込めてそう言うと兵庫も頷いて「おう、そなたの役入りの件か、うむ、まあ故和泉守殿の49日も済んだのでな。そろそろ良かろう、まあ取りあえずは書院番入りできるように番頭殿に推挙しておいたぞ」と言うのである。 その兵庫の話を聞いて海老蔵はそれこそ目を見張った。 「ええ、それがしを書院番士に、ああ有難うぞんじます。この鳥羽海老蔵、それこそ兵庫殿のご期待に添えるう精進いたします」 海老蔵はそれこそ畳に額をこすりつけるように平伏するのである。 書院番はいわゆる将軍の親衛隊のようなもので若手の旗本の憧れの存在であり、この職を無事に務めれば将来の昇進も約束されている役職である。 「海老蔵殿、様ございましたな。これでわたくしも骨を折った甲斐がございます」 猪市もそう言って友人の役入りを労うのである。 「おう、そうじゃ。そうじゃ。勾当殿にも何かお礼をいたせねばな。何が良かろう。金子でも所望かの」 その兵庫の言葉に猪市は大きく手を左右に振りながら口尾開いた。 「いえいえ、そのようなご気遣いはご無用です。わたくしとしては酒井様のご知遇を得てお屋敷に出入りできれば十分でございます」 「ううむ、それで良いのか、それではわしの気が済まんのだが」 「それでしたら、一つお願いがございます」 「うむ、何じゃ。遠慮なく申してみよ」 「はい、兵庫様御配下のお旗本及び御家人の仲で金子に不自由にしておられるお方をご紹介していただきたいのです」 「なに、なぜ。そのようなことを、あああそれらの者をに座頭貸しの客にするつもりか」 「はい、そのように金子に困っておられるお方がおられるのであれば、わたくしのささやかな蓄えでお助けいたしたいと思いまして」 「それは良いが。ヘタにそれらの者らともめられてわしに火の粉がかかっては困るぞ」 「はい、酒井様にご迷惑をおかけする様なことはございません」 猪市がそう言うと傍らの海老蔵も「この勾当殿は何と言ってもあの花岡検校殿の高弟です。ですからその辺の座頭のようなあこぎな真似はしません」と口を添えるのである。 「あい判った。勾当殿の願いを聞こう。その代わりと言ってはなんであるがのお、改めて勾当殿にお願いがあるのじゃ」 「はあ、それはどのようなことでございましょう」 「それはなあ、これからも時々、吾が屋敷を訪れては、奥いや佐和の体を揉み解してほしいのじゃ」 「ええ、それは雑作も無いことですが、なぜそのような。もうわたくしがお屋敷を訪れる必要があるのですか?」 猪市が怪訝な表情で尋ねると兵庫は珍しく顔を朱に染めながら口を開くのである。 「それがのお、佐和の奴がのお、毎晩のようにわしを求めるのじゃ」 「ええ、それは」 「うむ、これまではのお、わしが閨に誘っても、いやいやするように応じていたあの奥がのお、自ら体をくねらせてわしを閨に誘うようになったのじゃ。体のほてりを鎮めてほしいとな」 兵庫はやや苦笑しながら、そんなことを言うのであるが、その表情は満更でもなかった。 「はああ、それはそれはご夫婦円満で、宜しいことで」 海老蔵はそう言いながら猪市と顔を見合わせるのである。猪市もどう返事を返せば良いのか途惑っている様子である。 そのような二人の反応に兵庫はますます顔を赤くしながら言葉を続けるのである。 「それは良いのであるがの。今般、あのおにのを側妾として迎えるのでな。さすがにそう毎度、毎度と奥の求めに応じていてはちとわしの体がもたんのでな」 「はああはああ、それで」 猪市はまだ腑に落ちないと言った様子で尋ねるのである。 「つまりだな。勾当殿、そなたにこれからも引き続いて吾が屋敷に奥を訪ねてそのおお奥に揉み療治を施して奥の体のほてりを少しでも鎮めて貰いたいのだ」 「はあああ」と猪市はやや呆れながらこの目の前の大身旗本の言葉を聞いていた。つまり、このお殿様は己の奥方を自分公認で陵辱し続けてほしいと言っているに等しいのである。猪市は思わず傍らの海老蔵を見た。猪市の見えない目にも海老蔵の困惑したありさまが感じるのである。 その時である。その部屋のと廊下を隔てている襖の向こうから女の声で「お邪魔いたしますの言葉とともに一人の中年の女が部屋に入って来た。 その入って来た女はその舟宿・浮き舟の女将である。女将は部屋に入るなり、三人に微笑しながら平伏して「本日はありがとうぞんじます」と挨拶してから兵庫と海老蔵の方をを振り向いてから「酒井のお殿様に、鳥羽の殿様、お二人のお舟の用意ができました」と声をかけるのである。 これから、兵庫、海老蔵ともに屋形舟を川に浮かべて遊ぶ予定であった。二人とも別の舟を仕立てて、兵庫はおみのと海老蔵はいつかこの浮き舟にも誘った巽芸者のぽん太とともに舟遊びとしゃれ込む段取りである。猪市も海老蔵から芸者を紹介するので舟遊びに誘われるも盲人の身でちと危ないので遠慮したのである。 その女将の言葉に兵庫はたちまち相好を崩して「そうか、そうか。あい判った」と言って立ち上がると猪市の方を振り向いて「勾当殿、そう言うことでお願いする」と言って女将に案内されてその部屋を出て行った。 そのような酒井兵庫の後姿をやや唖然としながら猪市、海老蔵ともに見守っていたが、海老蔵がやや気を取り直した様に立ち上がると「うむ、それではそれがしも行くとするか。それで勾当殿はどうする」と声をかけた。 すると猪市はしばらく何も答えずにポツリと言った。 「あの御仁、そう長生きもできそうも無いな」 「ええ、それは」 「海老蔵殿、良く考えても見られよ。ご貴殿のように若い頃より優等していたのとは違って五十路近い年になって己の倅と同年の若い妾に溺れ、かついまだ女盛りの妻に毎夜のよう迫られては長生きもできんぞ。漢方の医書にも年齢を経てからの房事の過度は危険であると記されておる」 「えええ、それは」 さすがにその猪市の言葉に海老蔵は絶句した。 その海老蔵の様子を悟った猪市はやや苦笑しながら「まああ、貴殿やわたしが心配することではありますまい」 「うむ、そうだな。それではそれがしも行くぞ」 鳥羽海老蔵はそう言いながらその部屋を出て行ったのである。 それから猪市はその場でしばらく何事か考え込んでいる様子であったが、やがて立ち上がった。そして静香にその部屋を立ち去ったのである。 一旦、廊下に出た猪市はやがてすぐ廊下を隔てた向こう側の部屋の襖を開いてその部屋に入っていった。 その部屋には大きな屏風のような衝立があったが、猪市は盲人ととは思えぬ巧みさでその衝立をすり抜けてその屏風・衝立の向こう側に入っていくのである。 そこには立派な布団が敷かれており、その上に一人の女がウツブセの格好で寝そべっていた。 それもその女は尋常な形で寝ている訳ではなかった。なんとその女は白い長襦袢姿をいかにもどす黒い縄で厳しく高手小手・後手に縛られていたのである。両手は背後に厳しく捩じ上げられてその両手首はきつく括られかつ襦袢の上とはいえ、どうやら左右の乳房の上下にも厳しく縛められている様子であった。更にどうやら、その口には竹を貫いて作られた轡が嵌められている様子であった。 その女こそ、先ほどまで猪市と話し込んでいた酒井兵庫の妻である佐和の真に哀れな姿であった。 「フフフフフフフフフフ、随分と待たせましたな」 猪市はそのようなことを呟きながら佐和の方に近づくとやおら、その体を抱き起こすのである。 抱き起こされた佐和は轡を嵌められているので何も言えずにただただ恨めしそうな表情で猪市の顔を睨んでいるのであった。 「フフフフフフフフフ、どうやら、かなり苦しかった様ですね。それでは轡だけでも外して差し上げましょう」 そう言うやいなや、猪市は巧みに佐和の口を塞いでいた竹製の轡を外してやるのであった。 「ふうううううううー」 轡を外された佐和がそのようにほっと一息をつくとまもなく、息もつかせずに猪市は己の口を佐和の口に合わせてきたのである。 「ピチュウウウウピチュウウウウウピチュウウウウウウ」 唇を合わせてすぐに猪市は舌を差し入れてきたのでやがてすぐに佐和は猪市と舌を絡ませる結果となったのである。 「ピチュウウピチュウウピチュウウウ」 「ピシャアアピシャアアピシャアアーン」 それからまたしばらくの間、猪市は佐和の唇と舌を散々に貪った挙句にようやく唇を離すと嘲るように言った。 「ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ、もうだいぶ舌使いが上手くなったじゃないですか」 その猪市の言葉に佐和は顔を朱に染めながら「あああ、そんなことを言わないで下さい。勾当殿」 それから佐和はややぐったりとしたように己の体を猪市の胸にもたれかかる様になり、己の額を猪市の胸につけるのである。 「フフフフフフフフフフフ、そうですよ。そうですよ。そのように素直におなりになれば良いのです。全てはわたくしに身を任せれば宜しい」 そのようなことを言いながら猪市は佐和の顎に手をかけて上向かせると佐和の顔を自分の右肩に乗乗せて己の頬と佐和の頬がピッタリとくっつける様な形になった。 それから頬刷りしながら更に舌先で佐和の耳元をねっとりと這わすのである。 その瞬間、佐和はまるで電気に打たれた様にびっくとしたように身を震わせ、その口からは小声ではあるが喘ぎ声が漏れてくるのである。 「アアアウウウウウウウウウウウウウウウウ」 猪市は更に首筋をじっくりと舐めていくのである。そしてゆっくりと佐和の体を布団の上に横たえるのである。 佐和を布団の上に横たえると早速、佐和が着ている白の長襦袢の襟元を押し広げたのである。 勿論、佐和の左右の乳房の上下にはいかにもどす黒い縄が掛けられていたが、猪市は盲人とは思えぬ巧みな手つきでそのように緊縛された状態の乳露にした上で両乳房を揉み解すようにするのである。 四十路目前と言う年齢の割りに張りのある佐和の乳房であるが、縄で締め上げられているので更に左右の乳房がより強調される形になった。そしてそのような左右の乳房を猪市はそれこそ優しくかつ粘っこいてつきで揉み上げてゆくのである。 「アアアアアアアアアウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」 「アアグウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」 「アヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」 そのような呻き声を上げながら佐和はそれこそ横たえられた布団の上でのた打ち回りながら身悶えてゆくのである。 「チョロチョロチョロオオオオオオオオオオオ」 「ウムウウウウチロチロチロ」 猪市はやがて佐和の左右の乳房の乳頭を口に含んで舌で舐め始めるのである そうして更に佐和が身悶えたのは言うまでもない。 それからしばらくの間、猪市は佐和の上半身を手と口で存分に弄んでいたが、やがて猪市の視力の無い視線は佐和の下半身に向かっていくのである。 「フフフフフフフフ、それではそろそろ、奥方様の股間の具合をじっくりと確かめていきますかな」 猪市はそのように嘯くと佐和の股間を弄り佐和が身につけている白の腰巻の紐を解くのである。 「アアアイヤアアアアアアア」 そのような佐和の呻き声とともに佐和の股間が露にされたのであるが、なんとその佐和の股間には何か異様なものが押し当てられていたのである。 「フフフフフフフフ、どうですかな。そのような物を股間の あ そ こ に入れられたお気持ちは」 猪市はそのようなことを薄笑いを浮かべて呟きながらその股間に入れられているものを外してゆくのである。それはなんと男根を模した張型であった。 「ほうほう、フフフフフフ奥方様のあ そ こ はもうこんなにグショグショですよ。ふんだらしが無い。それでも旗本の奥方様ですか。やや失望いたしましたよ」 「ウウウウウウウウウウ、そそんなことを言わないでええ」 佐和はそれこそ顔を真っ赤にしながら顔を左右に振りながら身悶えるのである。 そのような佐和の姿を察しながら猪市はおもむろに己の手指を佐和の股間の秘所に差し入れてから、抜き差し始めるのである。 「アアアアアアイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」 「いヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」 そのような佐和の呻き声を聞きながら猪市は最初はゆっくりとそして次第に激しく佐和の股間の秘所に差し入れた手指の差し入れをするのであった。 「アアアウウウウウウウウウウウウウウウ」 「あああそんんなあああああ」 佐和の股間の秘所への愛撫が激しくなるに連れて佐和が布団の上で緊縛された身を大きくクネラセテ身悶えたのは言うまでもない。 「フフフフフフフ、それでは今日こそはわたくしの股間の一物で奥方様の あ そ こ を十二分にお慰め致すことにしますかな」 猪市はいかにも告白そうな笑みを浮かべながら佐和の耳元でそのようなことを囁き更に言葉を続けた。 「ふふ、しかしですなあ。そう言うことになるとわたくしと奥方様、いや佐和殿とはもう他人でなくなるのですね。 つ ま り 、男と女の間柄となる訳ですなああ」 「あああうううううそそれえええはああああ?」 「つまりだな。佐和殿、そなたがわしの女になるのだよ」 猪市は既にそれまでの丁重な物言いを変えてぞんざいな口ぶりでそのようなことを言うのである。 「わらわがそなたの女ううううう」 「おい、佐和よ。わしにそのような言い方はもう許さんぞ。良いかそなたはもうわしの妾になるのだからな」 佐和は猪市が言った妾と言う言葉にやや繭ねを寄せながら呟くと猪市は「ヘヘヘヘヘヘ、まさかあんたをわしの妻にする訳にもいかないではないか。それならばあんたはわしの妾だろう。フフフフフ、それにあんたもさっき、隣室から聞こえてきただろう。あんたのご亭主はこれからもわしにあんたを存分に可愛がってくれと言っているのだからな」 「むううう、そそれはあ」 「ヘヘヘヘヘヘ、それにしてもひどいご亭主だねええ。奥方であるあんたがこんな目にあっているのに、フフフフフ今頃は屋形舟の上であんたのかつての侍女と宜しくやっているよ」 そのような夫・兵庫の行状を佐和は唇を噛んで聞いていたが何も言わなかった。 「まああ、いずれにしてもだ。いいか、佐和よ。そなたはお屋敷ではお旗本の奥方様だが、フフフフフフフわしとの閨の中ではこれからはわしの妾だ。だからわしと二人きりの時はわしのことは旦那様というのだぞ」 猪市はそのようなことをほざきながら佐和の頬を手でペタペタと叩くのであるが、、やがて佐和は諦めた様に瞑目しながら「判りました。だ旦那様」と小声で言うのであった。 それを聞いた猪市はいかにもと言った微笑を口元に浮かべながら「フフフフフ、それでは佐和よ。これからたっぷりとそなたの操をいただくとするかな」 勾当・武井猪市はそのようなことを呟きながらおもむろに己の股間を露にしてから緊縛された佐和の体に覆いかぶさると己の男根を佐和の股間の秘部に押し当てるとゆっくりとさし連ねて行くのであった。 「アアアアアアアアヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」 「アアアウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」 その瞬間に佐和はそれこそ劈くような呻き声をあげて布団の上で仰け反るのであった。 猪市は己の股間の一物で佐和の股間の秘所を指し連ねながら佐和と唇を合わせてかつ舌を貪りあうのである。 佐和は猪市の男根に自分の股間の秘部を穢されてかつ唇を奪われながら、心の中で本当にこの座頭の妾にされたような気持ちになっていくのを感じ始めていた。そしてそのことに自分が次第になれて行くのであろうと漠然に感じるのであった。
2017/08/21 05:54:32(rDOMvEUW)
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