主人と結婚して2年が過ぎた時でした。主人の父に呼び出され実家に行きました。何となく言われる事は分かってたので思い足取りで。主人の実家は土地を多く持っています。とは言っても山やその周辺ばかりです。義父はその広大な土地で米農家を営んできましたが、数年前にその山に高速道路が通りまして、インターができるとあちこちにお店が！このお店の土地は全て義父さんのもので一気に生活が豊かになったそうです。代々続いた、農家の母屋を新築にしたり、新車のクラウンを購入したり。

孫はまだか？一緒に住まないか？と言われるんだろうと思いながら実家を訪ねました。
香奈さん、いくつになる？
もうじき32ですが…
お前は？（主人のことです）
35、36になるけど。
子供は作らんのか？
そんなことないよ、欲しいさ！
で、なんでだ。もう結婚して3年目だろうに！
そればっかりは、コウノトリのご機嫌次第だから～
なぁ～に呑気なこと言っとる。
儂は早く孫の顔がみたい。この土地を守ってくれる可愛い孫の顔を！儂の元気なうちに色々してやりたいんだ。
親父、まだ63だろ！どこも悪くないし！
バカもん！香奈さんだって歳をとると色々大変だろうに…
考えてるのか？
考えてる？って
…あのな、お互いに検査したのか？
検査？
そうだ、検査。
俺ら2人至って健康だし。
話にならん！健康なら子供が出来るのか？なら何故今まで出来ないんだ！どっか悪いんじゃないか？
それは…
儂が言いたいのはお互いに子供を作れるかなんじゃ！
男に問題があるかもしれんし、女に問題があるかもしれん。だから検査したのかってことだ！
それはしてないけど…
もし香奈さんに問題があるとしたら、不妊治療は早くした方が良いんじゃないか？お金が心配なら強力するし。

そんな話をお義父さんにされて主人は少しつまらなそうかな顔をしてました。お義母さんはお義父さんの隣に座って黙ったままでした。

実家を後にした私たち夫婦は病院を予約し検査を受けました。
結果は主人の精子が異常に少ないことでした。
医師から通常の男性の精子の数と主人の精子の数を知らされて落胆していました。
主人は家に帰ってからも、ごめん、俺こんなで。
結婚3年目で辛い時間でした。
でも作れない訳でないし、今まで通りにすれば、ねぇ！
主人は暗い表情で、親父が言ってただろ！もう現実が分かったんだ。
夫婦で色々話ました。体外受精なと…でも容易ではありません。
答えが出ないまま、実家に報告となり行きました。