『あのさぁ、頼める？』、部屋を出て行こうとした母に僕はそう告げました。僕を起こして、そのまま台所に戻ろうとした母でしたが、足が止まります。
振り向いたその顔は、曇っていました。自分から出した提案とは言え、これから息子のアソコを奉仕するのですから、そうなるのも仕方ありません。

母は僕と目を合わせようとはせず、傍らにあったティッシュケースから、素早く４回ティッシュを抜き取ります。
僕はベッドで真っ直ぐな姿勢をとり、母を待ちます。ベッドに腰掛けると、母は僕のパジャマの左右の腰辺りを摘まみました。
それに合わせて、僕も背筋を伸ばしてお尻を宙に浮かせます。明らかにテントを張っている股間を、母がどんな顔で見るのかと凝視してしまいます。
母は、それを見ても顔色を変えませんでした。僕の視線に気づいたのでしょう。
母に持たれたパジャマは一度引っ掛かりましたが、なんとか脱げ、勃起したチンポが現れます。すぐに手に取ると、2度目となる母の手コキが始まりました。

初めては一昨日でした。あれほど、激しく精液が飛んだことはなかった。そのくらい興奮もしましたし、とても気持ちのいいものでした。
昨日も頼めばしてくれたはずです。しかし、僕にも遠慮というものがあります。一日、間を開けての今日でした。

『手だけよ。手だけ。』、そう提案をしてきたのは母です。自分で言った手前、それを拒否することは出来ないのでしょう。
手コキをする雰囲気が、『本当はしたくないのよ。』と無言で言っています。
僕は、母をずっと見ていました。その視線に気づいていた母は、目を合わせようとはせず、ただただその手を動かし続けています。
狭い僕の部屋で、距離の近いのに無言の二人がいました。なんとも言えない雰囲気が漂っています。

母の左手に持たれたティッシュが、僕のチンポの先端で広げられました。もちろん、その頃には母の顔など見ることも忘れ、上を向いて快楽に浸る僕でした。
少しお尻が浮きました。下半身では、自分の意思に反して、真っ白な液体が飛び出して行きます。その液体は、母の持つティッシュに何度も止められています。

射精が終わりました。母は持っていたティッシュを僕の股間に被せ、自分は新しいティッシュを抜いて、手に付いた液体を拭き取ります。
汚れた下半身は、『自分で掃除をしろ。』ということなのでしょう。仕事を終えると、黙って部屋を出ていく母でした。


僕と母の関係がおかしくなったのは、やはり父の存在が無くなったのが始まりだったと思います。父が他界して6年、それでもその命日に遡ってしまうのです。
父が亡くなり、もちろん寂しかった。しかし、時間が経つに連れ、寂しさは消えて、逆に父いた窮屈な生活が無くなったことに喜びも出てきたのです。
お金は自由に使え、少しの夜遊びも出来るようになった。母も変わった。料理は手抜きになり、家の中も散らかり始めた。母も枷が外れてしまったのだ。
その頃からか、僕と母がよく二人で出掛けるようになったのは。僕は新車を買ったが、助手席に乗る女性は母しか居なかった。
二人で大きなショッピングモールに出掛けると、母は僕と腕を組み、精一杯の笑顔で若さを振りまく。廻りの人に、『彼女。』とも思って欲しいのだろうか。
他人からそう見えるかどうかは別にして、その母の若作りな行動は僕には嬉しかった。相手が母親でも、女性と腕を組んで歩くのは、嫌な気はしなかったのだ。

母はどう思っていたのかは知らない。しかし、僕は母と並んで歩くことには優越していた。出掛ける度に、心踊っていましたから。
いつしか、母と分かっていても『自分の彼女』だと勘違いすることもあったのです。


『あのさぁ、してくれん？』、風呂から上がって夜食のデザートの準備をしていた母に頼んでみました。
『手コキは朝。』と決めつけていた母の顔が変わります。『何をー？』と惚け気味に聞いてきました。母も『もしかして他事ではないか？』と思ったようです。
『ちょっと、手でして欲しい。』と告げると、『今から？』と初めて手コキについて、僕に聞いてきました。
それまで、一切言葉では触れなかった母です。『して。』と頼むと、黙って言葉も発せず機械的に行い、終わると黙って居なくなる。それが僕達でした。
ですから、『今から？』の母の一言は妙に嬉しかった。いや、興奮しました。機械的ではない、生身の母が感じられたからです。

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