私は女装趣味中でも下着女装が好き。パンストやテンガが、何よりのお気に入り。ある日テレビショッピングで見た骨盤矯正スパッツがやけにエロと気なっていた。
　私のテリトリーは主にリサイクルショップ、でも男の体で着けられるサイズはあまりなくて…。
その韓国製のスパッツを見つけたときは小躍りしてしまった。説明文は何が書いてあるかわからなかったが、やけに注意喚起のマークがあったが、サイズのXLと強いサポートを現したイラストだけで買うことに決めた。
値段も三千円と格安ですぐレジに向かった。
　あまりに安かったので、ワイヤレスの亀頭マッサージ器とワイヤレスのアナルバイブも買った。
　コックリングを三個、竿、玉、根本に通し、結束コードで連結して端をハサミで切る。アナルをほぐしてバイブにローションをつけて埋没させる。リングでとても大きくなったペニスにシリコンのキャップをかぶせる。雁にこれから振動する部分が当たっている。
　スパッツはとても難物で、長く置かれていたせいか硬く、履き終えたときは汗だくになった。足首からハイウエストで肋骨の下まであって、出っ張っていたおなかがきれいに収められた。
　本当はシリコンの乳房が欲しいのだけれど高価なので躊躇している。お金が入ったら買おう、それもリアルで巨乳のを、と決心する。
　スイッチを入れて振動を楽しむ間もなく一度目の射精。コンドームをつけていたので精液の漏れる心配はない。振動でいくよりも、大掛かりな準備で半分いったようなものだ。
射精の後の冷静な時間が訪れる。スパッツを脱ごう。
　しかし、どうしても脱げない。ゴムが硬化しているのだろうか。汗を流したいのでシャワーにかかることにする。バイブは二つとも防水だし、湯船につかるのではないので大丈夫だ。
水分を吸って少しは柔らかくなるかと思ったがまだ脱げない。濡れたままでは不快なのでバスタオルを二枚使って水分を拭きドライヤーで乾かした。すると、どんどん締ってくる一生脱げないのじゃないかと思うほどだ。
困ったことに鳴ったと思う反面、明日は休みだしもう少しこのスパッツに付き合ってやろうという気になった。
　リラックスするのにウイスキーを少し飲んだら寝てしまった。目が覚めたらまだ夜中の二時で、なぜ目が覚めたかというと防水はいい加減で前も後ろも静かに振動しだしたからだ。
ペニスはスパッツを押し上げなんか山脈みたいに横たわっている。残ったアルコールとカウパー氏腺でできた脳内麻薬のせいで、もっと何かしたくなった。
　言い忘れたけれどスパッツはベージュで夜目には目立たない色だ。スパッツの上からお気に入りのグロスタイプのパンストを履く。１２センチのピンヒールパンプスは室内しかはかないので綺麗な黒色で光っている。半尻の見えるプリーツスカート、シースルーのブラウスに、買ったけど一度も被ったことのないボブのウイッグをかぶり、黒のマスク、これはバイク用で皮でできている、大きなサングラスをつけた。
　お尻の中と雁のほうはまだ電池も切れずに動いているけど、そんなことより、夜中とは言えこの格好で外に出ることの興奮で心臓はバクバクドキン。
　車のカギを持って部屋を出ながら、車のシートに座ったら今日はそれで終わりにしようと思いながら。いざとなるとエンジンをかけてしまっていた。
　近くに、いや遠くの公園で公衆便所があるところはなかったか、必死に思い出す。本とは自分が公衆便所になりたいのに。
　警察に止められたら飲酒で捕まるだろうあと思いながらアクセルを踏んだ。