安全な場所に堺田教授を運んだ俺は服を調達して彼女が目覚めるのを待った。
「気がつきましたか?」
「………」
「教授?」
「!!いゃああぁぁぁ!!!!」
「教授!堺田さん!!しっかりしてください!!」
錯乱しているようだ…余程つらい目にあったのだろう、また気絶してしまった…
大型犬に変身し(ライオンの時より重かったが)春日先生の家まで運んだ。
「気がつかれましたか?」俺と春日先生は教授の顔を覗き込んだ。
「ここは…あなたたちは?」
俺は事情を説明した。
「そう…後ろから襲われたのは覚えてるんだけれど…」
堺田教授は春日先生が入れてきてくれたコーヒーを飲みながら言った。
「話してくれませんか?教授…全てのことを…」
教授は深く溜め息をつき答えた。
「そうね…私の知っている事を全て話すわ…」