９月のある日曜日…
仕事が休日出勤で終わったのが夜の１１時…また明日から仕事…
電車に揺られながら自分の毎日が情けなくて憂鬱になっていた。
誰もいない駅を降りて駐輪場に向かう…
やはり誰もいない…
そういえば今日は誰とも話してない事に気付くオレ…もう駄目かも…
家に帰っても出迎えてくれるのはアダルティなDVDだけ…
帰り掛けにいつもの中古ビデオ屋に寄る。
ここでようやくヒトと話が出来る…
「ょお♪たっちゃん。いいの入った？」
「おお、入ったぜ。ちょっと古いかな。」
たっちゃんはここの店番で一番の古株だ。
開店当初から通うオレとはツーカーの仲だ。「そういえばコレ置いてった客がヘンなコト言ってたな…ハマり過ぎに注意しろって…」「ハマり過ぎ？そんなスゲーのかよ！？どんな奴？常連か？」
「ん～ 初見の客だったな…この暑いのに長袖で帽子被ってたよ。」
「ふ～ん…じゃあソレ買うよ！いくらだ？」
「マジかよ！？やめとけよ…出所わかんないぜ、メーカーもパッケージも何にも書いてないし…」
「そういうのがいいんじゃんかよ♪裏かもしんねーし」
「ならいいけど…」

オレはこのAVを買いさっそく家に帰りデッキに入れた…

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