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1:初めてを奪った未亡人との儀式とけじめ
投稿者:
蟹
◆AU/OjWxByc
これもまたある超常の存在の物語にして分岐した世界・・・
俺は狗道智樹。高校2年生だ。俺は少し行けば都会がある少し田舎の街に住んでいる。 身の上を少し話すが、俺の家はちょっとした名家だ。それも街がまだ田舎の村だった頃から知られた存在だった。狗道家はほぼ街を牛耳っていると言っても過言ではない。と言っても俺自身は名家の坊ちゃんというわけでもないが、それなりに厳しく教育された。 そして狗道家は単なる裕福な名家というわけではなく、異界の魔物から街どころか、それを含めた県のひとつを守っていた家でもあった。 言っておくがマジだ。魔物の名前はオヌマ。鬼の語源とされるおぬ、悪魔、化け物が出現する時間とされる逢魔から名付けられた。奴らの姿の地球のあらゆる生物の姿から幻獣のような合成生物の姿と多岐にわたる。 オヌマの存在は数年前から世界に公表されていた。だがただ公表したわけではない。奴らと戦い、倒す術があるという自信があったからだ。 その倒す術とは俺の狗道家と紺野家という名家が所持する果実の鎧と仮面の戦士になる力だ。その仮面の戦士の力によってオヌマを倒してきた。 幸いにもオヌマの出現率は低く、仮面の戦士も少ない数でどうにかできた。 と、ここまで話してきたが俺が仮面の戦士かと言えばそうではない。仮面の戦士の力を行使、継承できるのは狗道家に最初に生まれた子供。つまり長男で俺は狗道家の次男坊に過ぎなかった。 俺には1年早く生まれた兄・狗道勇樹がいた。兄貴は一言で言えば良い奴だった。しかし、俺自身は兄貴のことが大好きと質問されれば俺は自信を持って言えない。兄貴は昔からあらゆるものを奪ってきたからだ。幼少期から今に至るまで俺の好きな好物はもちろん、お菓子、ゲームなど・・・その程度ならまだいい。だが俺の友人達、さらには俺の彼女までに及んだとしたら許容範囲を超えている。 彼女とは当然破局だが、友人までは疎遠にならなかったことが救いだ。そもそも友人達まで兄貴に獲られた理由は人望がそれなりに厚かった事もあるが、一番の理由は狗道家の仮面の戦士・セイヴァーを兄貴が継承したことだろう。 果実の鎧と仮面の戦士セイヴァー。鮮血の救世主という異名を持ち、人体の肉のごときザクロと血のごときブラッドオレンジの錠前を使ってその身に纏い、黒い魔球と赤い大剣で戦う戦士。俺は少しセイヴァーの力に憧れたが、同時に継承しなくてよかったと思う自分もいた。 そう・・・俺が兄貴だけには絶対に奪われたくないという『あの人』を初めて意識したあの日まで・・・
2021/12/27 16:25:06(PHuvPP0Z)
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蟹
◆AU/OjWxByc
この仮面の戦士には専用の変身ベルト・戦極ドライバーが必要だ。この戦極ドライバーは俺と兄貴の祖父、紺野家の初代の時代から存在しているベルトで、その時代からすれば明らかにオーバーテクノロジーでできていた。
世界中にオヌマが出現した事に伴い、祖父は必要最低限の戦極ドライバーの量産化を決めた。 ドライバーの原料は希少金属レアメタルで政府からは莫大な資金援助もされた。 そしてもうひとつの重要なアイテムである果実の錠前ロックシードは狗道家と紺野家のみが作る事を許されていた。 その秘密はセイヴァーを継承しない事から狗道家の次男坊でも聞かされていない。いや次男坊だからか。 ただひとつ言えることはロックシード、及び仮面の戦士の悪用を防ぐ仕掛けが施されているということだけだ。 兄貴と友人達から聞いた話だが、良からぬことを考えるとロックシードが爆発するらしい。これは冗談ではなくマジだ。 しかもこの自爆システムは政府公認。この日本において法的な殺人すらも許されているのだ。 なぜセイヴァーである兄貴だけでなく、友人達からこの話を聞いたかというと友人達も仮面の戦士だったからだ。 と言っても変身するのは量産型の黒影という下級戦士でまだ見習いだ。なぜ変身するかと言えば仮面の戦士はただ戦うだけではなく、国から多額の報酬が支払われるのだ。同時に友人達の親も量産型の黒影だったりする。 そしてそれを率いていたのは俺の親父と祖父だった。親父は現在、戦極ドライバーではないベルトでもう一人のセイヴァーに変身している。こちらは赤いアーチェリー型の弓を武器としている。 そして兄貴のほうは高校3年を迎えると祖父からセイヴァーを継承し、祖父の時と変わらない姿をしている。 兄貴が変身するセイヴァーは上半身に赤く塗ったウサギ型の飾り切りしたリンゴが銀色の胸の鎧に逆さの八の字を描くように2体、右肩に1体、左肩には黒い蔦が数本這ったブラッドオレンジを日本の鎧武者の大袖にしたような鎧があった。 全体的に見れば赤いボロ布と赤い装甲が特徴の銀色の騎士と言った印象だ。さらに錠前は二つ使っていて左にある装置は親父が変身するセイヴァーのベルト中央にある装置と同じだった。この装置は創世の力ゲネシスコアと祖父が言っていた。 このゲネシスコアによってはセイヴァーは一度に二つのロックシードを使えた。 若くしてオヌマと戦う兄貴の姿に街のみんなと高校のみんなは大はしゃぎだった。かつての祖父にようだという者さえいた。 3年の先輩達も正規の戦闘要員として黒影トルーパーという部隊に所属していた。兄貴と親父を筆頭にこの部隊は何度も街とその周辺の県を守ってきた。そんな兄貴の姿に女子達が惚れないはずはない。 しかし、例外もいた。俺が通っている高校の美人先輩の1人にして紺野家の長女、紺野紫織。 初めてできた彼女は兄貴に何度か獲られた事があったが、彼女達とはあくまでもお試しとしてだ。そんな俺の心を熱くドキドキさせたのは紫織さんが初めてだった。今ならはっきり言える。紫織さんこそ俺の初恋の相手だ。
21/12/27 17:23
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蟹
◆AU/OjWxByc
初めて紫織さんと会ったときは紺野家の人だと知らなかった。3度目となる兄貴の彼女略奪行為に泣いていた時だった。
紫織さんもまた俺が狗道家の次男である事は知らなかった。セミロングの黒髪に穏やかで美形な女性だったが、初めて会った時は「何があったかは知らないけれど男の子がそんな涙を見せるなんて私は嫌よ?」と強気に励ましてくれた。 その時の紫織さんは優し気な顔だったが、目は厳しく、そして強かった。そんな彼女と俺は何度か話をした。 最初は男女の関係ではなく、友人同士の関係だった。 一緒に登下校したり、お菓子を食べたり、たわいのない会話をしたりと何気ない日常が俺と彼女にとっての楽園だった。 そんな日常も親父たちが戦っているからあるものと思えばまた複雑になり、それなりに有名な紫織さんと距離が近い俺に友人達や先輩らが嫉妬の目を向けてくることもあった。しかし、そんな時間もまた俺と紫織さんの大切な時間だった。
21/12/27 17:57
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蟹
◆AU/OjWxByc
紫織さんとの時間は大人になっても永遠と続いてほしいと俺は思い始めていた。この人だけは絶対に兄貴に譲らない。
俺はそんな思いを生まれて初めて兄貴に抱いた。そして俺は紫織さんにちゃんとした告白すらまだしていないことに気付いた。 それから何度か、告白の機会を待った。その機会の度に告白しようと思った。しかし、情けないことに延び延びなってしまった。彼女と顔を合わせて告白しようとするとついごまかしてしまうのだ。 いい加減、俺も覚悟を決めた。そうこうしているうちに紫織さんの卒業が近づいていた。高校の卒業式が終わったら告白しようと決心した。 事前に彼女に聞いてほしい話があると伝えてもいた。そして卒業式当日、俺は紫織さんと高校最後のデートをしようという約束をした。しかし、その約束は果たされることはなかった。 卒業式が終わると、俺は狗道家の屋敷に呼ばれた。それには紺野家である紫織さん、そして同じく卒業した兄貴・・・ 屋敷には両親を含めた狗道家、紺野家の面々が揃っていた。何かの宴会でも始まるのか?と俺は呑気に考えていた。 だが次の兄貴の行動と発言に俺は我が目と耳を疑った。制服姿の紫織さんと兄貴の距離が近づき、兄貴が馴れ馴れしく彼女の肩に触れ、抱き寄せるように自身の身に引き寄せた。 そして両家の親族、俺に向かってこう宣言した。 「みなさん、俺達、結婚することになった」 それを聞いた俺は今まで兄貴に奪われてきたショック以上のショックを受けた。俺の思考と心はしばらく止まっていただろうが、俺にとっては一瞬でも永遠のように感じられた。
21/12/27 18:49
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蟹
◆AU/OjWxByc
兄貴が言っていた事や親父たちが言っていた事は正直というか、全然覚えていない。頭にも耳にも全く入っていなかったのだろう。
ようやく俺が兄貴に渡さないと誓った相手が結婚という形で奪われる。こんな残酷なことがあるのか? 俺は何度も何度も泣いた。それからしばらくして俺は高校3年になった。 それからさらに数ヶ月後。季節は夏を迎えていた。 俺は狗道家と紺野家の両家が管理する神社ともお寺ともつかない建物に身を潜めていた。一応、お堂と言えばいいのか。 それなりに大きく、長方形の木の板でできた床がある部屋は広く、その部屋の床には巨大な八角形の魔法陣のような物が描かれている。 親父と祖父曰くこれは八角円と呼ばれる結界の一種らしい。周囲には様々な漢字が描かれ、中央の空白部分は最大で2人の人間が入れるようになっている。そんな結界があるということはこの部屋は何かしらの儀式を行う場なのだろう。 その部屋にはもうひとつあるものがあった。それは観音様らしき像だ。もう一度言うが、あくまでらしき像だ。なぜならその像の顔は一般的な観音様ではなく紫織さんの顔そのものだったからだ。 この観音様もどきは紺野家の初代を模して造られたご神体らしく、紫織さんと似ているのは当然だった。 この像があるお堂は紺野家の屋敷が近くにある山にあり、紺野家にはじめて立ち寄った俺はこのお堂にも通っていた。 お堂自体は狗道家と紺野家のみが入れる神聖な場所でもある。
21/12/27 19:36
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蟹
◆AU/OjWxByc
最初に紺野家にもこのお堂に行くのも俺は嫌になった。紫織さんのことを思い出すからだ。それでもしばらくすると俺は再び足を運ぶようになった。定期的にここには何度か通った。そしてこの像を見る度に紫織さんとの思い出に浸った。
俺は階段のない坂道を歩いていた。この先にお堂があるのだ。セミの鳴き声が響く中、俺はお堂に向かった。 お堂に着くと俺は近くにある離れに立ち寄った。小さな古民家でもある離れには冷蔵庫があり、そこから飲み物でも取り出そうと思っていた。俺は引き戸の玄関を開けて離れに入った。そして冷蔵庫がある部屋を目指した。 その時だった。 部屋に向かう最中、俺は紫織さんと出くわした。しかし、その時の紫織さんは・・・裸だった。 白いショーツ1枚を残して真っ白い裸身だけの紫織さん。夢にまで見た紫織さんの裸体だった。 ただでさえ驚いていた俺は彼女の裸に心を奪われた・・・・
21/12/27 19:55
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蟹
◆AU/OjWxByc
紫織さんが顔を赤くして「キャッ!」という小さい悲鳴をあげた。
はっと我に返った俺は急いで部屋の陰に隠れた。 「す、すみません!」 「い、いえ・・・!こちらこそ・・・うちの両親からも智樹君がここに通っているって聞いたわ。なおさら気を付けるべきだったね」 「いや俺のほうこそ何も知らず、本当にすみません・・・」 「そんな・・・でも」 どちらに非があるなどどうでもよかった。俺と彼女は互いに謝り続けた。 「ど、どうしてそんな格好に?」 「この場所では紺野家の女は裸で禊をする決まりもあるの。だから・・・」 そんな大事な決まりがあるなら紫織さんの両親はどうして・・・? 俺はすぐにそれを責任転嫁しているだけだと思った。本当に情けない・・・・ 「そうですか。それでもすみません。あと兄貴とは?」 「オヌマ退治と表向きの仕事に明け暮れているわ。でも良い人だってことは伝わってくるわ」 早くも紫織さんの心を掴み始めているのか、兄貴は・・・それを聞いた俺の心にドス黒いモノが宿りつつあった。 「来月には式もあげる予定よ。それに伴って勇樹さんとここで両家に伝わる儀式も行うつもりよ」 両家に伝わる儀式。それに合わせて紫織さんは禊をして・・・俺はさらに先を考えた。兄貴の目に紫織さんのすべてが・・・ 一瞬、頭が真っ白になる。というのがこの瞬間なのだろう。 そう思った瞬間、俺は行動に移っていた。
21/12/27 20:43
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蟹
◆AU/OjWxByc
喉の渇きなんて・・・いや、紫織さん以外のすべてがどうでもよくなった。
俺は紫織さんがいる部屋の襖を無理やり開けた。 俺の行動にビクつく紫織さん。俺は紫織さんの裸の背中に抱き着いた。いい匂いがした。 数か月前の卒業式が終わった後の結婚宣言の時も兄貴は紫織さんと距離が近かったが、今の俺と紫織さんの距離はそれ以上だった。それに何より今の紫織さんが裸である事も良い。 「紫織さん・・・今頃言っても遅いけど今言うよ。ずっと・・・ずっと好きだったんだ!」 「智樹くん・・・あなたが言いたいこともわかるわ・・・でも私・・こんな格好で今のあなたを受け入れる方法を知らないの・・・」 裸で男を受け入れる方法を知らない。つまり、紫織さんはこれまで兄貴と一度も・・・? その考えが僥倖だと思ったのか、俺の行動はより過激になった。俺は紫織さんの大きな胸に手を向かわせた。 ああ・・・すっげえ柔らかい・・・・。1年前からずっと気になっていた紫織さんの胸が今や裸で俺の手の中に・・・ 俺の指、掌の表面に紫織さんのおっぱいの肌の感触が伝わってくる。俺の指と掌の動きに合わせて自在に形を変える白いおっぱい・・・ お堂で行われる儀式。ふとそんなことがよぎった俺は紫織さんを抱いたまま、離れから出て八角円があるお堂に向かった。 観音もどきの像を前にして八角円の中に入る俺と紫織さん。俺は紫織さんと向かい合う形になった。 下に目を向ければ紫織さんの巨乳が視界に入ってくる。紫織さんは何も隠さなかった。白いおっぱいの頂も美しかった。 かなり大きい桜色の乳輪と乳首だ。それを見つけた俺は赤子のようにしゃぶりついた。ヂュルヂュルという下品な音がお堂に響く。 ただ吸うだけでなく、舌で乳首の先も弄んだ。赤子なら絶対に出さない下品な音と共に紫織さんの表情も変わってくる。 「ぁ・・んっ・・・ぁん・・」 その声ですぐにわかった。間違いない、紫織さんは俺の攻めに感じているんだ。それを見た俺は左右の乳首を交互に吸い、さらにヂュルヂュルと弄んだ。ついでに紫織さんに見えるように乳首を伸ばした舌でレロレロしてやった。 そういえば忘れていたがあった。それを思い出した俺は紫織さんの唇を奪った。忘れていたのはキスだ。 「ん、んんッ!?」 突然の事に驚いた紫織さん。それでも俺は唇の攻めをやめず。舌を紫織さんの口の中に入れた。口の中の舌は突然の侵入者に怯えたように奥へ引っ込んでいた。逃げるなよ、紫織さん・・・!俺の舌は奥に引っ込んだ紫織さんの舌を少し愛撫する程度に終わった。 ぷはぁっ 互いの口からそんな声が聞こえる。俺と紫織さんの口は透明の細い糸で繋がっていた。 それも一瞬で切れる。次に俺は紫織さんの股間に目を向けた。俺の視線に気付く紫織さん。 俺は紫織さんの白いショーツに手を突っ込んだ。 「あっ!やぁッ!」 俺の行動に顔を赤くさせながら驚く紫織さん。そんな悲鳴もいちいちかわいい。 紫織さんの股間の感触は例えるな小さな草原だった。掌の肌に伝わる無数の生えた毛の感触がたまらない・・・ そして俺は草原の奥にある割れ目を探り当てた。そこは溢れるように濡れていた。
21/12/27 21:47
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