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1:淫夢
投稿者:
フリーター
俺の名前は隆、職業は定職についていないで毎日ぶらぶらしている23歳の一見ど
こにでもいる男だ。 こう書くと古びたアパートに侘しく住んでいる暗い表情をした男を想像するだろ うがいたって良い生活をしている。何も親が特別金持ちではない。俺は月50万円も するマンションに住んでいるが、こういう生活が出来るのも俺が天から授かった能 力のお陰だ。 俺の能力は何も離れた場所から物を動かすとか、瞬間的に移動するとかいう派手 なものではない。もっと隠微でそれでいて効果的なものだ。 これを読んでいる者も自分では気が付かないかもしれないが、人間はいつも何か を考え、そして考えると何かしらその思考のエネルギーは周囲に放射されている。 俺はそれを指紋や声紋と同じ物と考え「脳紋」とよんでいるが、この脳紋は生ま れたときから基本的には変わらず、そして一人として同じ脳紋を持った人間はいな い。 もう判っただろうか。俺は普通の人間が感じることの出来ないこの脳紋を感じ、 そして俺の脳紋とシンクロさせ、ついには本人が無意識であっても自由に人を操る ことが出来る超能力者なのだ。シンクロされた者は俺の命令に従うしかなく拒否は 全く出来ない。金を引き出させ俺にもってこさせることも出来るし、どんな女も好 きな時に好きなだけ抱くことも可能だ。そして念ずれば今あった事もすべて忘れさ せることも出来る。全くの完全犯罪とはこのような事を言うのだろう。 だが俺は現実にその能力を悪用していない(カナ)。金を持って越させるのは脱 税などをしている奴らだし、女を操って抱こうとも思わない。 ただ俺にも性欲はある。解消しなくてはならない俺は、ぶらぶらと街中を歩いて 気にいった女を物色する。そして気にいった女がいると脳からその女がどこに住ん でいるか、どんな生活をしているかをすばやく引き出させ記憶する。女は俺の能力 を受け少しフラフラするが、すぐに元に戻る程度だ。 だが、その一瞬の間に俺は素早くその女に関する情報を手に入れる。 一週間前にも昼食を食べにあるレストランに行った時、若妻の団体(主婦4人に小 さな子4人)がいたがその中に特に目を引く人妻がいた。清楚で知的な容貌をしたそ の人妻はしかし初々しい挙措で賑やかな周りの人妻に合わせるように時折微笑みを もらしていた。 「よし、今日はあの人妻と「密会」するか。」俺はそう決めるとそのままレストラ ンを出た。何も女の後をつける必要もない。俺はただ自分のマンションに帰り、少 し意識を集中して美保(これがこの人妻の名前)の脳紋を探した。一人として同じ 脳紋を持った人間はいないと前にも言った事を覚えているだろう。そして美保の住 んでいるところも知っている俺が美保を探すのは容易いことだった。 俺は美保の脳に力を放射して睡眠中枢を刺激した。半分俺の力を受けているなど と夢にも思わない美保は早々とベッドに横になった。美保は横で寝ている1歳の子供 と旦那とを見比べた。美保の脳から満ち足りた脳紋が放射が放射された。睡眠に入 るまで美保からは心地よい脳紋が放射され続けられた。 専業主婦は暇だ、と誰かが言ったが幼い子供を持った主婦は結構忙しいものだ。 美保の一日も朝早くから始まり10時を回ってようやく一区切りつけることが出来 た。「掃除、洗濯それに食事の用意終了」美保は一人やや大きな声を上げて一人息 子に微笑んだ。「主婦も結構大変だな。」そう思わないでもなかったが単調な日々 に飽いているわけでもなかった。単調といえばそうかもしれないが、それでも子供 は可愛かったし、夫は真面目で優しかった。学生の頃はミスキャンパスと持て囃さ れ就職しても言い寄る男は一杯いたが、その中から優しい眼差しをした今の夫を選 んだことに後悔はなかった。むしろ夫が幸せを運んできてくれた人と心から愛しく 思っていた。「今日の夕食は何作ろうかな」美保がそう思った時突然玄関の呼び鈴 が鳴った。「誰かしら」そう思いながら美穂は受話器を取った。 「どちら様ですか」オートロック式のこのマンションはセキュリティはしっかりし ているので美保の声も落ち着いていた。 「美保さんですか」受話器から若い男の声が聞こえてきた。「はい、、、、そうで すが、どちら様でしょうか」美保はいきなり名前で呼ばれて身構えたが、男は美保 の問いかけに耳を貸さず「美保さん、町であなたをみかけ、一目で気にいってしま いましたよ。あなたの唇、首筋そしてあなたのオマンコを俺の唾液でベトベトにさ せて上げますよ。そして俺のチンポを美保のマンコに入れてあげますよ。ど、嬉し いでしょ」一瞬美保は何を言われたか理解することが出来なかった。あまりに理不 尽な言種に反論するにはしばらくの時間が必要だった。 「あ、それからいい忘れました、美保の乳房も形が変わるほど揉んであげますよ。 ね、嬉しいでしょ」「あなた、いきなり何言ってるんです。頭がおかしいんじゃあ りません。それ以上変なことを言うと警察呼びますよ。」「はは、警察でも自衛隊 でも好きなだけ呼んでくださいよ。ま、あなたの声に答える人は「この世界」では 誰もいませんがね」警察を呼ぶと言われても男のこえは少しの乱れもなかった。 背筋に悪寒を感じた美保はすぐに管理人室直通の電話を取った。男が管理人室の 隣にいると思い管理人に通報しようと思ったからだった。「はい、」受話器から男 の声が聞こえた。「管理人さんですか、玄関にいる人から聞くに堪えないことをい われました。すぐに追い出してください。」美保は一気にそういった。しかし聞こ えてきた声は美保の予想を超えたものだった。「美保さん、それはないな、これか ら一生懸命カワイガッテ上げようと思っているのに人の好意は素直に受けろよ。」 美保は夢中で受話器を叩き付けるようにきった。そして震える指で110番通報した。 110をかけるのは初めての経験だったが、自分を励ましながら間違いなく確実に番号 ボタンを押した。「ハイ○○警察。」落ち着いた声がした。「○○マンション、○ ○号室の・・・」美保が続けようとすると受話器から「美保さんですね、警察は今 は勤務時間画外ですよ。ヤスミ、判る。その間俺のチンポをその可愛いオマンコに 受けなさい。いいですね。1分後にそちらに行きますからね。」それだけ言うと電話 は一方的に切れた。 「違うところに電話したのかしら。いえ、間違いなく110押したのに。いったい どうなっているの」途方にくれた美保の耳に廊下を歩いてくる足音が聞こえてき た。足音は玄関で止まりドアのノブを回す音がそれに続いた。 「大丈夫、鍵はかけているわ」そう美保は思ったが、期待はあっけなく裏切られ た。ドアを開ける音が続き、そして美保がいる応接間の戸が開けられた。
2007/11/01 22:36:51(kmSGHGAY)
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