薬の数は全部で6本。消えるやつと元に戻るやつが半々。どの程度のものか試しで
１組使ってしまったので残りは４本･･･
(一本でできるだけ複数を狙える場所･･････か)
京詩楼は舞台をいろいろ思い浮かべてみる･･･がいい案は出てこない。しばしの沈黙
に蝉の声が窓を侵食して部屋の中へ騒音に似たものを運んでくる
(･･････蝉がうるさ･･･夏か･･･海･･･そうだ、あそこなら･･･)
その時彼の脳裏に一風景画が思い浮かんだ。この町の行楽地の一つ、有栖川海水浴
場。
日本一の規模と噂されるあそこなら，一本で複数の相手を狙えるのではないか？一
度思えば京詩楼の行動は早い。薬と一緒に水着やタオル一式をカバンに詰め込み愛
車である“シャドウ”に跨る。程なくして目的地へ到着する。ここの更衣室は着替
えようの個室がある。そこで薬を飲んで準備は完了した･･･

　うだるような暑さを孕んだ日差しとそれに反応する白い砂浜に思わず目を細め
る。
(さてどうしたものかな･･･OLや女子大生辺りはは抱き飽きたしな･･････)
いざ探して見るとなかなか見つからない。何気なく周囲を見渡したとき一組の少女
たちが目に付いた。外見から判断すれば高校生くらいか、比較的美女が多いここで
も目にとまるくらいの美少女たち
(見るからに処女っぽいな、処女は面倒･･････)
そこまで考えて思う、自分がやるのは強姦、誘って抱いたときとは違って何かあっ
たとしても後始末をしなくて良いのだ。
(そうだ、面倒じゃない，なら･･･悩む必要はないな･･･)
少女は４人、１人目は童顔に少し気の強そうな顔立ち、腰まであるであろう栗色の
髪を後ろで一つにまとめている。巻きタオルをつけているためスタイルやその他は
不明。大人びた雰囲気から高校生くらいと判断した。２人目はほかの３人より小
柄、小学生とも取れなくもない。小麦色に焼けたスリムで敏捷そうな体、髪はショ
ートだが前髪はやや長めでその下に大きな瞳。スクール水着のようなぴっちりした
のを身に付けている。３人目は純正のメガネ娘。整った顔に静かな瞳がのってい
る。黒の肩を少し超えたくらいのストレートヘアーが風になびく。水着はごく普通
のだが特質すべきはそのスタイル。グラビア顔負けのバストにスラリと細いウエス
ト、やや小ぶりのヒップと、完璧なプロポーション。おそらく高校生だろうか･･･京
詩楼が見てきた中でも上の上に入るであろう人物だ。そして四人目、最後尾を歩く
少女は見事なブロンドヘアー。ハーフというものだろうか？背中の中ほどまである
ツインテールをしている。小顔にきつそうな印象をたたえる瞳、凛としたさまは一
国の王女，あるいは姫といった感じか･･････彼女なら良く知っていた。有栖川海水
浴場をはじめ日本中の娯楽施設の４分の１を牛耳る者、日本一と謳われる有栖川コ
ーポレーション現社長有栖川郷三郎(ありすがわごうざぶろう)の愛娘、有栖川絵里
(ありすがわえり)その本人であった。4人とも楽しそうに会話している。

長くなるので数回に分けて投稿させてください。

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