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1:一話完結オムニバス マニアックな人々
投稿者:
ぽんぽこ
マニアックな人々
◯恋人コレクターの悲劇 窓の外に広がる西新宿のビル群は、夕刻の光を反射して、まるで磨き上げられた巨大な墓標のように整然と並んでいる。あたし、桐島玲奈、三十六歳。このタワーマンションの四十二階にある、生活感の欠片もない部屋があたしの城であり、同時に鳥籠でもある。 あたしをここに囲っているのは、宇賀神という六十八歳の男だ。大手企業の会長という肩書きを持つ彼は、黒い噂が絶えない大富豪。けれど、どれほど金を持っていても、加齢と不摂生が彼から男としての機能を奪い去っていた。あたしは彼にとって、若さと美貌を誇示するための剥製に過ぎない。 「玲奈、お前は俺だけのものだ。他の男に触れさせるなよ」 インポテンツの癖に嫉妬深さだけは人一倍な彼の、乾いた囁き。あたしはその言葉に適当な微笑を返し、彼が去った後の静寂の中で、枯渇した身体を独りで潤すのが日課となっていた。あたしの本当の恋人たちは、クローゼットの奥の、特注の棚に整然と並んでいる。 ある休日の午後。あたしはキングサイズのベッドに身を横たえ、シルクのガウンを寛げた。ふっくらとした乳房が露わになり、冷房の風を浴びて乳首が小さく尖る。 あたしは迷わず、一番のお気に入りであるウーマナイザー『ケント』を手に取った。マットな質感の、上品なネイビー。その吸引口は、どんな本物の男の唇よりも熱烈に、あたしの核を求めてくる。 「……っ、ふぅ、ん……」 ショーツを脱ぎ捨て、太腿を左右に大きく開く。三十六歳の肉体は、熟れきった果実のように瑞々しさを増していた。指先で愛液を馴染ませ、吸い付くような粘膜の裂け目に『ケント』を宛てがう。 その瞬間、インターフォンがけたたましく鳴り響いた。 「…っ!? しつこいわね、宅配なら置いといてよ…」 あたしは無視を決め込み、吸引のスイッチを一段階上げた。空気の波動が、あたしの陰核を直接震わせ、脳髄を真っ白な快楽が駆け抜ける。けれど、インターフォンから少し経って、玄関のドアを拳で激しく叩く音が響き渡った。 「警察です! 桐島玲奈さん、開けなさい!捜査令状が出ています!」 冷や水を浴びせられたような衝撃。あたしは震える手で『ケント』をシーツの下に隠し、乱れたショーツとガウンを整えて玄関へ向かった。ドアチェーンを掛けたまま、細く開けた隙間から外を見る。 そこには、鉄の仮面を被ったような険しい表情の女性刑事と、その後ろに大柄な男性刑事が立っていた。 「なんの用ですか。失礼しちゃうわ、日曜の午後に」 「警視庁捜査二課の進藤です。宇賀神会長が巨額詐欺事件の容疑で逮捕されました。彼は、共犯者としてあなたの名前を自白しています」 進藤と名乗った女性刑事は、氷のような声で告げた。共犯?あたしはただ、金を受け取って贅沢をしていただけよ。 「そんなの知らないわよ! 帰って!」 「…強制捜査です。開けないならチェーンを切りますよ」 有無を言わせぬ圧力。拒否の言葉を口にした次の瞬間、金属を断つ鋭い音が響き、ドアが蹴破られた。 雪崩れ込んできた数人の男たちが、あたしの城を土足で汚していく。進藤刑事の鋭い指示が飛び、あたしはリビングのソファに押し込まれた。 「部屋の中のものをすべてリストアップしろ。隠し口座や証拠資料を徹底的に探せ!」 刑事たちは、あたしが大切にしていたブランドバッグや宝飾品を、無造作に床に並べていく。あたしは屈辱に震えながらその光景を見ていたが、ひとりの若い刑事がクローゼットの奥の『宝物の棚』に手をかけた瞬間、絶望が全身を支配した。 「……進藤さん、これを見てください」 引き出しが開けられた。そこには、あたしが愛情を込めてコレクションし、名前をつけて管理していたウーマナイザーたちが、まるで宝石のように鎮座していた。 進藤刑事は、それらをひとつずつ取り出し、リビングのテーブルに並べ始める。 ネイビーの『ケント』、ゴールドの『ジェームズ』、ホワイトの『オリバー』、パステルピンクの『ハリー』……。最高級のシリコンで作られた、官能的な曲線を持つ機械たちが、明るい照明の下で晒される。 「……桐島さん、これは何ですか? 宇賀神との連絡用の隠しデバイスですか?」 進藤刑事が、真剣な顔で『ケント』を指差した。彼女の瞳には微塵の迷いもない。正義感に燃える彼女にとって、これは未知の凶器か通信機器にしか見えないのだろう。 「……っ、それは、その……」 「ケントとは何ですか!? ジェームズってどういう意味ですか!? 暗号名ですか? それともマネーロンダリングの担当者の名前ですか!?」 進藤刑事の詰問が飛ぶ。あたしの顔は火が出るほど熱くなった。隣でメモを取っていた部下の輪島刑事が、こらえきれずに口元を震わせている。彼は気づいているのだ、それが何であるかに。 「進藤さん、それは…えー、その、マッサージ器というか…その、非常に個人的な…」 「黙ってなさい、輪島!桐島さん、答えなさい! この『ハリー』の吸引口に付着している、この透明な液状の痕跡は何ですか! 薬物ですか!?」 進藤刑事は『ハリー』を顔の前に掲げ、厳しい目で検査を始めた。あたしはもはや、どこを向いていいのかわからない。 さらにカオスは続く。鑑識の男が証拠保全のためにと、手袋をはめた指で『ジェームズ』のスイッチを長押しした。 『ブゥ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ……ッ!!』 最高出力の振動音と、パルス状の空気振動の音が、静かなリビングに響き渡る。 「…非常に強力な振動です! 進藤さん、これは何かを破壊するための超音波装置かもしれません!」 「なんですって!? ひとつずつ動作確認をして、周波数を記録しなさい!」 順番に起動される、あたしの恋人たち。ブーン、ブォーンという重低音が部屋中に反響し、複数のバイブレーションがテーブルの上を不規則に転がり回る。輪島刑事は堪らずに横を向き、ぶはっと息を噴いて肩を震わせている。 人生最大の恥辱。あたしの秘部に愛撫を与えていた機械たちが、警察の手によって公然と「動作確認」されている。あたしは、自分のあそこを刑事たち全員に覗き込まれているような錯覚に陥り、その場に蹲った。 「…もう、いいわよ。あたしの負けよ…何でも話すから、その…ジェームズたちを止めて……」 あたしは力なく呟いた。進藤刑事は、勝利を確信したような冷たい瞳であたしを見下ろした。 「重要参考人として署まで同行願います。……それから、この『ケント』たちはすべて証拠品として押収します」 夕暮れのタワーマンションを、パトカーのサイレンが切り裂き、多くの野次馬がこちらを見ている。 あたしは人生最大の耻辱に塗れながら、冷たい手錠の感触を噛み締めていた。宇賀神との共謀なんて、どうでもよかった。 ただ、取調室で進藤刑事から『ケントとの使用状況について詳細に述べなさい』と尋問される未来だけが、あたしを底なしの絶望へと突き落としていた。
2026/02/15 00:55:03(T1GBLnTK)
投稿者:
(無名)
◯特殊な性癖
レールを踏みしめてガタゴトと規則正しく揺れる田舎の列車内に、人影は無く、私一人だけがポツンと座っている。 私は窓の外を眺めていた。 夕闇がゆっくりと、砂糖菓子を溶かすように北関東の平野を塗り潰していく。 見渡す限りの平坦な田んぼ。 季節は夏から秋へと移ろい、重そうに頭を垂れた稲穂は、風を受けて、海のように波打っている。 遠くに見える山嶺に夕日が沈むと、空は血のような赤から、吸い込まれるような深い群青へ変わる。 私は、相田香菜、十七歳。 電車通学をする田舎育ちの女子高生だ。 小柄な身体。黒髪をポニーテールに結い上げ、白いブラウスに、えんじ色のタイを結んだ私は、誰がどう見ても、真面目でおとなしい普通の女子高生だろう。 事実、私は、比較的厳しい両親の元で育ち、意図して『真面目な良い子』を演じているのだが、この清廉な外面の内側には、誰にも言えない毒のような渇きが渦巻いていた。 私は、誰も居ない事を確認すると、膝丈のフレアスカートの裾をそっと左右に分け、素早く両手を入れた。 「…っ、ん、」 ひんやりとした車内の空気が、露わになった内腿をなぞる。私は、薄ピンク色のまだ少女の残り香がするような垢抜けない綿のパンティを、指先で器用にずり下げた。 柔らかな感触が膝を通り足首に絡まる。私は、まだ温もりが残る『それ』を完全に脱ぎ捨てて、通学用のバッグの中へ、教科書やノートの隙間に押し込む。 股ぐらに直接触れる空気が、暴力的なまでの開放感をもたらした。布一枚を失っただけで、世界との境界線が曖昧になる。この薄暗い車内で、私は今、最も無防備な状態にある。 十七年という短い歳月の中で、私の感性はあまりに偏っている。純白のキャンバスに真っ黒な墨がぶちまけられたまま、拭い去ることもできずに固まっているのだ。 思い出すのは、まだ幼かったあの夜のことだ。 眠れない夜にふすまの隙間から覗き見た、父と母の姿。それは甘い愛の囁きなどではなく、普段は清楚で優しい母が見せる、女の情欲を隠さない、飢えた獣のような姿だった。 母は、乳房を丸出しにしたその身体に縄を食い込ませ、豚のように鼻を鳴らして、一心不乱に、そそり立った父の一物を口に咥えていた。 「ああっお願いします…おちんぽを私の…私のおまんこにください…欲しいの…」 母は涙ながらに訴え、空いた片手で自らの秘部を弄ぶ。汗ばんだ全身に赤く浮かび上がるミミズ腫れ。父の冷酷な瞳でそんな母を見据えている。 私は襖一枚を隔てた『見てはいけないもの』に震えながらも、その光景があまりにも甘美で目を離す事も出来ずに、乾いた砂が水を吸い込むように、私の一部として吸収してしまった。 あの瞬間から、私の性愛の回路は、普通とは違う色に焼き付いてしまったのだ。禁じられたもの、隠されるべきもの、剥き出しの肉体が生み出す、圧倒的な不条理と快楽。それが私の「普通」になり、私の「生」の震源地となった。 列車が減速を始める。寂れた無人駅だ。プラットホームには人影もなく、ただ古びた電灯が寂しげに明滅している。普段なら誰も乗ってこないはずのその場所で、ぷしゅう、と間の抜けた音を立ててドアが開いた。 「……あ、」 不意に、車内へ一人の青年が足を踏み入れてきた。 白いワイシャツに、グレーのスラックス。日に焼けた肌に、潔い坊主頭。肩にかけたバットケースと、紺色のエナメルバッグが、彼が野球部であることを物語っている。 彼は、若々しい汗の匂いと、土の香りが仄かに漂わせながら、ドア脇に座る私の横を通り過ぎ、私の真向かいの席を選んで腰を下ろす。 彼と私の視線が一瞬交錯するが、彼は、すぐに気まずそうに目を逸らした。見知らぬ同年代の女子を凝視する事を憚ったのだろう。 目の遣り場に困った彼は、スマートフォンを取り出して、わざとらしく画面を凝視し始めたが、指先が微かに震え、妙にそわそわしている様子から、彼が女に慣れていないのが見て取れた。 あどけなさを残す端正な顔と、鍛えられた分厚い胸板。ワイシャツの袖から伸びる腕には、逞しい筋肉と血管。 彼を眺めながら、私の心臓は鐘を突くように激しく脈打った。 誰もいない車内での一人遊び。それはただの自己満足に過ぎなかった。 けれど今、目の前には、何も知らない、汚れなき純潔な異性がいる。 歪んだ悪戯心が、子宮の奥をチリチリと焼き始めた。私の「マニアック」な血が、騒ぎ立てる。 「…………」 私は足を組み替えるフリをして、わざとらしく姿勢を崩すと、ゆっくりとした微細な動作で、フレアスカートの裾を上へと手繰り寄せた。 私の白い太腿が光の中に晒される。 スマホ越しに彼の視線が集中すると、私のEカップの双丘は汗ばみ、息苦しさを感じるほどに私の期待と興奮は膨れ上がっていた。 私はあえて彼を見詰めて、膝を大きく左右に開く。そして、私の太腿の奥―下着を身につけていない、最も秘められた暗がりを彼の目の前で披露した。 蕾んでいた花びらが既に綻び、そこから溢れた蜜が、車内の淡い光を反射して鈍く光っている。 ひゅ…っ! 彼の視線がスマホの画面から外れ、彼の呼吸が止まるのがわかった。 十秒にも満たない、けれど永遠のように感じられる沈黙。彼は弾かれたように顔を逸らし、窓の外の流れる景色を見つめた。耳たぶが、夕焼けよりもさらに深く、熟した林檎のように赤く染まっている。 その純情な拒絶、その動揺が、私をさらに狂わせた。私の身体は、彼の視線という無形の愛撫を受けて、じっとりと熱を帯びていく。 『ねえ…見て…』 声には出さない。 私は視線だけで彼を射抜き、スカートをさらに腰のあたりまで捲り上げると、利き手の二本の指を、湿り気を帯び始めた秘部へと滑り込ませ、柔らかい大陰唇を、左右にそっと押し広げた。 ぷっくりと熟れた果実のような、私の内側の粘膜が、車内の蛍光灯の下で艶かしく光る。それは、誰にも見せたことのない、私だけの秘密の花園だ。 「は、あ…っ、ん、」 興奮はもはや制御不能だった。もう一方の手が、自然と熱を帯びた陰核へと伸びる。 指先がコリコリとした硬い突起に触れるたび、脳髄に電気のような痺れが走る。私は彼に差し出すように、自らの肉体を弄び始めた。指を動かすたびに、ぐちゅり、という湿った音が、走行音にかき消されそうになりながらも、はっきりと私の耳に届く。 「っ…う、あ……」 彼はもう、目を逸らすことができなかった。 真っ赤な顔をして、口をぽかんと開けたまま、私の指の動きに釘付けになっている。彼の大きな手は膝の上で震え、ズボンの布越しに、彼自身の隠しきれない昂ぶりがはっきりと形を成しているのが見えた。彼の中の「男」が、私の醜態を見て目覚めていくのがわかる。 私は、彼に見せつけながら、指を深く沈め、そして引き抜く。 糸を引く愛液が、私の指先を、そして開かれた肉の裂け目を濡らしていく。それは、彼に対する招待状であり、宣戦布告でもあった。 彼の視線は、もはや恐怖や戸惑いではなく、剥き出しの渇望に変わっていた。物欲しげに、私の卑猥な蠢きを凝視するその瞳。その瞳に映る自分を見ることで、私の絶頂は一気に加速する。 「んんっ、いくっ…ああっ…」 私は大きく仰け反り、背中を座席に押し付けた。ポニーテールが乱れ、髪が顔にかかる。汗ばんだ全身の筋肉が硬直したあと、ふっと力が抜け、甘美な倦怠感が、潮が引くように身体を包み込んでいった。 列車が大きく揺れ、ブレーキの軋む音が響いた。 『次は◯◯、◯◯、終点です…』 私は彼の瞳をじっと見つめながら、指を引き抜き、濡れた指先を自らの舌でゆっくりと舐めとった。 愕然とした表情のまま動けない彼に、私は立ち上がり、えんじ色のタイを揺らして歩み寄ると、私は彼の大きな、練習でできた豆だらけの、硬くて逞しい手を取った。 その手は、驚くほど熱かった。 「一人じゃ、寂しいの…ついてきてくれる?」 彼は、拒むことを知らぬように、私の小さな手に引かれて席を立った。彼の足取りは覚束ないが、その瞳には強く淀んだ情欲が宿っている。 開いたドアの向こうには、夜の帳が完全に降りている。ひんやりとした夜風が、火照った私たちの肌を撫でる。 この夜が明ける頃、彼はもう、あの頃の純情な少年ではなくなっているだろう。そして私も、また新たな毒を身体に刻み込み、生きていくのだ。 無人駅のホームの隅で、二人の影はいつまでも重なっていた。それは、これから長く続く、濃密で、逃れられない肉の饗宴の幕開けだった。
26/02/16 00:07
(YsK.tRg2)
投稿者:
(無名)
マニアックな人々
◯スカトロ未満な人々 夜明け直前の街道は、どこか現実味を欠いたの紫色の静寂に包まれている。配送トラックの運転席から眺めるアスファルトは、私の孤独をどこまでも引き延ばす滑走路のようだった。 「……っ、う、あ……」 突如、下腹部を突き上げるような鋭い鈍痛が、嫌がらせのようにポエミーな私の思考を阻害する。 あたしは香菜。二十九歳のトラックドライバーだ。童顔に似合わない大型免許を持つ私の、この日の運命は、あまりに無慈悲な便意によって急転した。 冷や汗が額から滲み、ダークブラウンのショートボブがじっとりと首筋に張り付く。ややぽっちゃりとしたあたしの体躯が、シートの上で小刻みに震えた。 「くぅ…腹痛い…あと五分、いや三分…」 ルームミラーに映るあたしの顔は血の気が引いて白く強張り、内臓がわななき、直腸の出口付近で「それ」が今にも門を抉り開けようと猛っている。あたしは全身を震わせながら、必死の思いで運転を続け、なんとか最寄りのパーキングへと滑り込んだ。 エンジンを切るのももどかしく、私は運転席から飛び降り、女子トイレの入り口へ向かって全力で駆け寄ったものの、私の目に飛び込んできたのは、あまりにも無情な『清掃中』の看板だった。 「マジかあ…っ!」 最悪のタイミングで訪れた悲劇に、肛門も悲鳴を上げている。括約筋の限界はとうに過ぎ、ヒクヒクと痙攣していた。 最早、一秒の猶予もない。私は周囲を見渡した。幸い、まだ午前四時を回ったばかり。人影はない。 あたしは、まるで罪を犯すような背徳感に震えながら、隣の男子トイレへと飛び込み、一番奥の個室。重い扉を閉め、鍵をかけると、あたしは必死の形相でベルトを解いた。 「ん、んん…っ!ヤバい…出る…」 やっとの思いでカーゴパンツとショーツを下ろし、便座に腰を下ろした瞬間、張り詰めていた堤防が醜い音を立てながら決壊した。 ぶりっ…プスプス… う……うぅ、ん……! 喉から漏れるのは、苦悶とも恍惚ともつかない吐息。私の内側に溜まった熱い塊が、肛門の粘膜を押し広げながら、ゆっくりと外の世界へと顔を出し始める。その感触はあまりに生々しい。 だが、『出したら終了』では終わらなかった。 「あーやべえやべえ!漏れる漏れる!」 「あはは、なんだよ、お前うんこかよ!」 静かだった男子トイレに、ドヤドヤという騒がしい足音と、若い男たちの話し声が雪崩込んできた。 あたしの血の気が再び引いた。肛門からは『腹痛の主原因』が⅓ほど顔を覗かせ、今まさにクライマックスを迎えようとしている。 彼らの乱入は最悪のタイミングだった。私は焦って、音を消そうと洗浄レバーを何度も捻る。 …カチッ。カチッ。 無機質な手応え。水が流れない。タンクに水が溜まっていないのか、あるいは故障か。 「あ…ああ、ぁ…」 絶望に打ち震える私を置き去りにして、括約筋は勝手に弛緩を始めた。止めることなど、もはや神にだって不可能だ。 ぶ、ぶり……っ。ぶりぶりぶり、っ! 静まり返った男子トイレに、私の卑猥な排泄音が響き渡る。限界を超えた肛門から、太い一本の『重量物』が飛び出し、便器の底へとしどけなく横たわる。 あまりに大きく、あまりに臭う。 狭い個室に充満する、自分自身の内臓の残り香。それはトラックのキャビンで嗅ぐ芳香剤とは対極にある、生き物の生々しい悪臭だった。 「…おい、今の聞いたか?」 「うわ、すげえ音。しかもこれ…臭えし」 扉の向こう、洗面台のあたりで男たちがひそひそと笑い、そして誰かが私の入っている個室の前に立った。 コン、コンッ。 「……っ!」 息が止まる。私は便座の上で、丸出しの股間を震わせながら固まった。 「おい、長くねーか? 腹壊してんのかよ」 「すいませーん、次、待ってるんですけどー」 コンコン、コンコンコン! ノックの音が次第に苛立ちを帯びて強くなる。扉一枚向こうには、同年代か、少し若いくらいの男たちがいる。私は今、自分の生み出したばかりの、まだ湯気を立てているであろう「それ」を、流すことも隠すこともできずに見つめていた。 便器の底に沈む、太く、黒ずんだ、自身の排泄物。それは私の羞恥心を具現化したかのような醜悪さでそこにあった。 嫌な汗が全身を伝い、背中が冷え切る。逃げ場はない。謝るか? いや、声を出せば女だとバレる。男子トイレで、流れないウンコを残して立て籠もる女。明日にはネットの晒し者だ。 だが、ノックの音は止まない。ついにはドアを蹴るような振動まで伝わってきた。 「おい、まだ!?いい加減に出てこいよ!」 それはそうだろう。同じ状況であれば、あたしだって腹立たしいだろう。 万事休す。 あたしは覚悟を決めた。このままここに留まれば、通報されるか、扉を壊される。それならいっそ…。 私は震える手でパンティを引き上げ、カーゴパンツを履いた。ベルトを締める間も惜しみ、手すりを掴んで立ち上がる。便器の中の、あの惨状を振り返る勇気はなかった。 カチャリ。 あたしは、死刑台に向かう囚人の気分でドアの鍵をあける。扉を開けると、そこには怒気を孕んだ表情をした、茶髪の若者が立っていたが、彼は『個室の主』が女だと知ると呆気に取られ、理解が追いつかない視線を、私の足元、そして個室の中へと視線を走らせた。 「え、…女?なんで?」 「…えへへ、ごめんなさい。水…流れないみたいで…」 蚊の鳴くような声でそれだけを絞り出すと、あたしは彼の横をすり抜け、脱兎のごとく走り出した。 背後で、「うわっ、マジかよ、これ!」「え、ヤバ、めちゃくちゃ…」という悲鳴にも似た声が聞こえた気がした。 あたしは振り返らず、トラックのコックピットに逃げ帰った。激しく高鳴る鼓動。顔は火が出るほど熱い。ギヤを叩き込み、アクセルを踏み込む。 バックミラーに映るパーキングが遠ざかっていく。私は、自身の最もマニアックで、最も隠すべき部分を、あのアスファルトの片隅に置き去りにしてきたのだ。 朝日が昇り切った頃、あたしの頬には、屈辱と、そして何故か奇妙な開放感の入り混じった、熱い涙が伝っていた。 その後、あのパーキングには一度も行っていない
26/02/16 00:15
(YsK.tRg2)
投稿者:
ぽんぽこ
◯BL未満
窓の外を走る甲州街道の走行音が、高アルコール度数のチューハイによって痺れた脳を、心地よく揺らしている。 安アパートの六畳一間には、人工的なレモンの香料と、若い男二人の、どこか酸っぱい体臭が混ざり合って澱んでいた。俺、ケンイチ、二十歳。人生の夏休みと謳われる大学生活を謳歌しているはずなのに、俺の右手が味わうのは、もう半年以上も自分の股間の熱ばかりだ。 「あーあ。誰か、……誰かタダでヤラせてくれねーかなぁ」 九パーセントの缶を煽り、空になったそれをくしゃりと握りつぶした。俺の、切実というよりは、もはや腐敗に近い独り言。 「お前、さっきからそればっかだな。ばかじゃねーの。少しは高尚な悩みとか持てよ」 正面で胡坐をかき、同じ缶を優雅に傾けているのは、高校時代のサッカー部からの付き合いである高橋だ。 こいつには一年前から付き合っている彼女がいる。その余裕のせいか、高橋の言葉には、女日照りの俺を小馬鹿にするような、けれど親友特有の甘やかで、残酷な響きが含まれていた。 「うるせーよ。お前みたいに定期的にヤラせてくれる相手がいる奴には、この干からびた砂漠の気持ちはわかんねーよ」 「はいはい。ほら、飲んでろ。気晴らしに対戦でもするか?」 高橋がコントローラーを放り投げてきた。俺たちはいつものようにテレビ画面に向かい、サッカーゲームを始めた。 時間は二十二時。酒を飲み始めて五時間が経過したところだった。 酔いが回るにつれ、画面の中の選手たちの動きが残像を伴って歪んで見える。俺の意識は、次第にゲームの勝敗よりも、すぐ隣に座る高橋の存在へと滑り落ちていった。 「……っし、ゴール! お前、今日反応鈍すぎだろ」 高橋が快活に笑い、俺の肩をポンと叩いた。 その瞬間だった。不意に、俺の視線が、高橋の唇に吸い寄せられた。少し薄手で、端がキュッと上がった、赤みの強い唇。酒を飲んでいるせいか、それは瑞々しく濡れていて、言葉を紡ぐたびに柔らかに形を変える。サッカー部の頃から知っているはずのその唇が、今はなぜか、熟れた果実のようにスケベな質感を持って俺の網膜に焼き付いた。 「(……なんだ? どうした、俺)」 背中に嫌な汗が流れる。いや、これは気の迷いだ。酒のせいだ。度数の高いチューハイが、脳の配線を一時的に狂わせているだけだ。俺は必死に自分を諌め、画面に目を戻そうとした。 けれど、一度意識してしまった「それ」は、暗闇の中で光る蛍のように、俺の注意を執拗に惹きつける。 高橋が缶を啜る。その唇がアルミの冷たい縁に触れ、少しだけ押し潰される。その弾力。もし、あの場所に自分の指が、あるいは唇が触れたら、どんなに……。 「おい!ケンイチ? 止まってるぞ!?」 「……ああ、悪い。ちょっと酔ったわ。休憩」 俺はコントローラーを置き、大きく息を吐いた。 高橋は「ふーん」と気のない返事をして、自分のスマホを弄り、彼女とのLINEを始めた。無防備な横顔。首筋から鎖骨にかけて、サッカーで鍛えられた細くしなやかな筋肉の線が見える。白いTシャツの首元から覗く、男特有の隆起した喉仏が、唾を飲み込むたびに上下に動く。 「(違う、俺が好きなのは女だ。巨乳でおっとりした、柔らかい生き物が好きなんだ。こんな、骨張った野郎なんて……)」 心の中で呪文のように唱える。だが、想像力という怪物は、一度野に放たれると飼い主の制止を聞かなくなる。 あの発達した高橋の上腕二頭筋大腿が俺の身体を挟み込み、あの艶っぽい唇が俺の乳首を…。 あの男らしい大きな掌が俺の髪を掴み、彼が俺のちんぽを口に含んだら…。 「……っ」 最悪だ。俺の妄想は、もはや引き返せない領域までエスカレートしていた。高橋が彼女と過ごしている時間を、そのまま俺との時間にすり替えていく。彼が発する「男」の匂いが、不思議なほど耽美で、濃密な香りに感じられる。 「……じゃ、俺、そろそろ行くわ。終電ギリだし、彼女が迎えに来いってさ」 高橋が立ち上がり、荷物をまとめる。 「……ああ。危ないし送るよ」 「いや、いいよ、近いし。またな」 高橋は俺の申し出をあっさりと断り、玄関のドアが閉まる。バタン、という乾いた音が、俺のワンルームに冷たい静寂を連れ戻した。 一抹の寂しさが、胸の奥をチリリと焼く。高橋が座っていた場所には、まだ微かに彼の体温が残っているような気がした。 俺はふと、自分の股間に目をやった。 「…………嘘だろ」 スウェットの布地を押し上げ、そこにはっきりと、そして残酷なまでに硬くなった「俺」がいた。 「違う! これは、ただの生理現象だ。酒を飲んで、エロいことを考えたから、対象が誰だろうと反応しただけだ!」 俺は狂ったように頭を振り、鏡の中の自分を睨みつけた。 俺はゲイじゃない。断じて女が好きだ。 それなのに、俺の手は無意識に、まだ高橋の唇の感触を想像しながら、自身を慰め始めていた。俺を襲うこの激しい熱が、親友という聖域を侵食していく恐怖と快楽。 「違う、違うんだ」という絶望的な呟きは、深夜のアパートに誰にも届かず、ただ熱を帯びた空気の中に虚しく溶けていった。
26/02/18 03:34
(gm9Cl3ZT)
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