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最近のわたし‥
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:最近のわたし‥
投稿者: 美由紀 ◆cXTwkfn09g
「二十歳になった頃かな‥嫁さんと付き合い始めた。なんで付き合い始めたか,美由紀ちゃんわかる?」
「好きになったから?」
ゆっくり首を振るK村さん‥
「見栄だよ。好きとかそんなんじゃなかった。ただ工場の奴らのアイドルを俺だけのものにして優越感に浸りたかっただけ。バカ真っ盛り(笑)」
こんなに楽しそうな顔するK村さんを初めて見た‥
「俺だけが気付いてなかったんだよ。付き合う様になっても相変わらず友達とバカやってる方が楽しくてさ。後輩呼びつけては因縁つけて殴ったり憂さ晴らししてさ。付き合ってた嫁さんの事なんか放ったらかしだよ。自慢気に面白おかしく話す俺に,可哀想だからヤメて。って真剣に言ってた。反対されるもんだから余計うるさく思ったりしてさ。」
急に寂しそうな顔になったK村さん‥
「気付かなかったんだよな。それまで遭った人にない慈悲って言うのか‥凄い懐が暖かいって言うのか‥初めてだったよ。気付くのが遅かったけど嫁さんがなんでみんなに好かれてたのかある時,気が付いた。」
泣きそうな顔‥
「ごめんな。つまんないよね。何ペラペラしゃべってたんだろう‥別の話しにしようか。」
「続けてください。もっと聞きたいです。」
「でもまた泣いちゃうかもよ(笑)」
「大丈夫ですよ。」
「うん。そうして結婚したんだ。それから‥」
「K村さん。はしょらないで。ちゃんと聞きたいんです。」
「そうだね。ごめん‥嫁さんといると自分がなんか凄く小さく感じたよ。すべてにおいて。でも劣等感とかとは全然違う。居心地が良いんだよ。子供って言うか,幼稚園生でいられた。素直になれたし,素直に甘えられた。みんなには怖い先輩なのにね。って嫁さんにからかわれたよ。ず~っとしあわせが続くと思ってた。ごめん‥やっぱりもうダメだ。」
肩を震わせて泣く,K村さん‥
「すみません‥つらい事聞いて。」
私も泣いてしまった。
「まだ32だよ,これからたくさん‥って思ってたのに。子供が生まれて凄い喜んでたのに‥2年しかそばにいられなくて‥悔しかったと思うんだ。」
「ごめんなさい。私が,話し聞かせてなんて言ったから‥K村さんごめんなさい。」
「会いたいよ。もう一度会いたい‥」
「K村さん‥」
泣き崩れたK村さんを抱き締めていました。
肩を撫でて‥
かわいそう‥
「ありがと‥ダメなんだよな。嫁さんの事思い出すと‥」
「良いんですよ。K村さんつらい想いしたんですね‥。」
2009/02/20 22:59:03(N12HvoEa)
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