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インターネットの女25
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:インターネットの女25
投稿者: 影法師
私は全てを理解した。
しかし、それはあまりにも悲しい事実であった。
「なんで・・・なんで言ってくれなかった・・なんで・・」
私は力なくその場に座り込んだ。
私の目から熱いものが頬を伝い、茶の間には夫婦の悲しい泪声だけが広がっ
ていた。
翌朝、私は静まり返った部屋で目覚めた。
前夜、沙織は美咲の部屋で、私は一人眠りについた。
と言っても簡単に眠れぬものではなかったが、勤めもあり、なんとか明け方
には深い眠りに付けた。
しかし、目覚めた場所は昨日までの朝の姿はなかった。
沙織の声も、美咲のはしゃぎ声も聞こえない静寂の場所。
蒲団から起き上がると、キッチンへ足を運ぶ。
テーブルに一人分の朝食が並べられ、その横に一通の白い封筒が置かれてあ
る。
私はその場に立ち、封筒に手を伸ばした。
『あなたへ・・』
と書かれてある。
何故か手が震えた。震える手で私は中の便箋を取り出し、几帳面に折りたた
んだ手紙を開いた。
見慣れた沙織の文字、これで見納めとなる様な気がしていた。


『あなた・・あなたには本当に感謝しています。
こんな私を妻として愛しんで頂いた事、その貴方に対し私がした事は、どん
なに謝っても、決して許されるものではないと思います。
夫を傷つけるような女は妻として失格です。
あなたの気持ちに応えられなくてごめんなさい・・沙織はとても幸せでし
た。
あなたと知り合え、家庭を築き、美咲を授かり・・こんな幸せな日々を本当
にありがとうございます。
もっと、もっとあなたの傍で尽したかったけど、愚かな私自身の行いで、自
らその資格を失いました。
これ以上あなたの傍に居れば・・あなたをもっと傷つける事になると思いま
す。そんな事、私にはとても出来ません。
今の私に出来る事と言えば、私達の愛の証、美咲を立派に育てる事だけで
す。
どんな事があろうと・・美咲は私が責任を持って育てます・・どうか安心し
てください。
例えどんな理由があろうとも、あなたを裏切り、傷つけた私です。
あなたが・・パソコンを買う・・その話を聞いた時から、いつかこんな日が
来るのでは・・と思っていました。
遠く離れた地で、いつまでも、あなたの幸せを願っています。
そして、今でも・・・愛しています。

                      沙織 』

文章の最後の方は泪で滲んで読めなくなった。
沙織が決断した事、私の知る妻なら当然の様に思えた。
彼女の性格は誰よりも理解していた私の筈、その私が沙織を受け止めてやれ
なかった。
私こそ責められるべき夫なのではないだろうか・・。
何故、昨夜、この胸にシッカリと抱き止めてやらなかったのか・・。
失ったものの大きさが、今改めて判ったように思えた。
2007/09/29 17:23:02(1jvEacvf)
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