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1:サセ頃アラサーティ慕情
投稿者:
浦島プウ
四年制の大学を卒業し、故郷に帰ったのは都会で就職する気になれなかったからだった。
いかに耐震構造の建物とはいえ、高層のビル街は、高所恐怖症の僕にはノーサンキューの代物だった 。 しかし、一度飛び出した故郷に戻るのは、ある意味狂気の沙汰だったのかもしれなかった。 なぜなら、それは透明人間になることを余儀なくされるからだった。 「君には僕が見えるのかい」 案の定、僕のロッカーは用意されておらず、だれとも話すことがない職場の片隅で回ってくる仕事をこなすのに身をやつす毎日が待っていた。 「今日はこれからどうするの」 仕事終わりに時たまそう聞いてくる女性。 直近の上司は、コールネームありささん三十路の独身だった。 二十代そこそこの何も知らない若造に社会人としてのイロハを教えてくれる素敵な女性だった。 「ありささん、これ」 二言目にはそう聞いていた。 「どうしたらいいんですか」 「○○君、嫌いよ」 つい、しつこく聞いてしまい、嫌わてしまうのだった。 「難しい人なの」 ほとほと嫌になった。相性最悪。その表情には、まったく妥協の余地はないといった風情。 だったが、夜のほうはそうでもなかった。 「ありささんとやりたいか」 答えは簡単。 「ありささんの部屋に行く」 だった。 「社外デートは禁止よ、でも、お家なら」 「あなたのビッグホーデン、空っぽにしてあげるわ」 それでも、僕は透明人間のままだった。 そうこうするうち、僕は定年を迎えていた。 「これが最後の検診か」 検査衣に着替え、パイプ椅子に座って並んでいると、やってきて僕の前に座ったのは、コールネームみゆきさん三十路の女だった。 この子については、十年前から知っている。 おりにふれ、僕の前に現れる。言葉を交わしたことは一度もない。 年齢は親子ほども離れていたが、きれいな女性だ。 ピンクの検査衣を着ており、立ち上がるとお尻が四角だった。僕は丸いお尻しか見たことがなかったので、ふと、印象に残ったのである。 「みゆきさんとやりたいか」 答えは簡単。 「みゆきさんの仕事場へ行く」 だった。 「社屋内のセックスは禁止よ、でも、時間外なら」 みゆきさんの営業所のカギは開いていた。 黒い下着とガーターベルト。太ももがまぶしい。 薄暗い部屋で、着衣を外す。 「シックスナインは好きですか」 「大好き」 ああ、何度見てもいい眺めだ。 みゆきさんの小さめの局部に舌を這わせ、みゆきさんのお口の中に発射する。 「突然イってしまうんですね」 大量の精液に少し咽ながらみゆきさんは業務的に股間を拭いてくれる。 「あなたには私が見えるのか」 透明人間はやめて、早く真正の人間になりたいものだ。
2023/09/21 05:21:44(Z2xu7Bxo)
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