翌朝、目が覚めたら隣の布団は畳まれていて恭子はいなかった。
一階に降りると、テーブルに俺の朝食の準備が出来ていて
居間では、母と恭子がテレビを見ていた。
父は庭に出てなにかしていた。
「おはよぅ・・・」
「・・・」
恭子はテレビの方を見てて知らん顔
「おそよう ご飯テーブルに置いてるで」
大阪のオカンの定番文句・・・
「うん・・・」
洗面所で顔を洗って台所に戻ると恭子が味噌汁を温めてご飯をテーブルに並べてる。
「おはよ」と、言いながら空いてる椅子に座る
「おう・・・」
・・・
両手で頬杖をついて俺を見てる
「なんやねん?」
「昨日よお寝とったなぁ・・・」
「ん・・・」
「なんやねん お前寝てへんのか?」
「クーク―言って気持ちよさそうに寝てるから なんか腹立って寝られへんかったわ」
「そら悪かったな」
小声で視線を外しながら
「あんな事あったのによう寝れるわ・・・」
「・・・」
恭子を見ないように飯を食う
「まさお明太子あんで」
オカンが冷蔵庫に行きながら入ってくる
「あんた何時に帰んの?」
「うん、墓参り行って昼過ぎの新幹線で帰る」
「切符とってんの?」
「最終のとってるけど駅に着いた時間で変更する。」
「京都駅やろ?」
「うん」
「恭子に送ってもらったらええねん」
「うん、送ったるわ」
「おう 頼むわ」
「じゃあ お墓は皆で行こうか」
「あんた久しぶりやろ?」
「うん・・・」
久しぶりに家族揃って墓参りをして両親と別れて恭子の車で駅に向かう
「・・・」
「・・・」
「・・・音楽かけろや」
「ええやん せっかくなんやから話そうや」
「何がせっかくやねん」
「話すこと一杯あるんちゃう?」
「う~~ん・・・」
「しっかし よう寝てたなぁ~」
「まぁな・・・ スッキリしたら よう寝れるやろ」
「なんか寝られへんかった私がアホみたいやん」
「お兄は慣れてるかもしれへんけど私は初めてなんやからな」
「よう言うわ 子供2人も作ってるくせに」
「ちゃうわ! 浮気したん初めてやって言ってんねん!」
「あぁそんなん言ってたな・・・」
「そうや!」
「でも・・・厳密に言ったら浮気ちゃうで・・・」
「・・・」
「入れてへんから浮気ちゃうっていう男の勝手な言い訳のアレやろ?」
「うん・・・」
「私もそう考えようって思ったわ・・・」
「でもな・・・なんかちゃうねん・・・」
「浮気とかそんな問題ちゃうやん・・・」
「まだ浮気の方が楽やわ・・・」
「家に帰りたないし・・・」
「う~~ん・・・」
「お兄はなんともないん?」
「う~~ん・・・ おい、そこのコンビニ寄ってくれ」
「なんなん!怒」
コンビニでビールとハイボール2本とツマミとコーヒーと水を買って運転席で待ってる恭子に
「おい 運転代われ」
「えっ?なんで? なんなん?なに買ってきたん?」
「ええから代われ」
「もう・・・」
※元投稿はこちら >>