2017/11/25 20:56:11
(AFz3We/1)
タクシーの支払いを済ませ、降車すると由美は【空】と表示されたネオンを見つめていた。
微かな明かりに照らされた由美の横顔を認めると、こちらの視線に気付いた由美が顔を向け、微笑んで見せた。
『ここって…ホテルだけど…。』突然、タクシーを停めさせた由美の真意が分からないぼくは、そう問いかけた。
義妹とは言え、女性と二人ラブホの前にいるシチュエーションに、思わず期待をだきながらも、由美の意思を知る必要があった。
「うん、ホテル…。」そう言うと、由美の笑顔が困惑に似た表情に変わる。
『ホテルって…まさか由美ちゃん…。』由美の真意は分からなかったが、どうやら決定権はぼくにあるらしい。
由美の横に立つと、引き寄せる様に由美の腰に腕を回すと、由美はよろける様に身体を寄せてきた。
『じゃあ、行こうか。』そう言うと、由美はコクリ頷いてみせた。
由美の身体が密着し、甘い香りが鼻をくすぐる。
明りの落とされた、薄暗い廊下を由美を支えながら歩いていく。
廊下の床に視線を落としたまま、寄り添う由美。
部屋の扉を開け、室内灯のスイッチをつけると豪奢な室内の中央に置かれたベットが目に入る。
【ガシャッ…ウィィィン】扉が閉まると、オートロックが施錠した。
義妹の由美と二人っきりの部屋、そう考えただけで興奮を覚えた。
『由美ちゃん…』由美の肩に手を置くと、ゆっくり由美の身体を引き寄せる。
由美は無言で、されるがままに身体を寄せる視線を向けてきた。
由美の顔に顔を近づけると、察した様に由美の目が閉じられる。
由美を抱きしめると、唇を重ねた。
由美の手がぼくの頭を抱え、唇をおしつけるように顔を引き寄せる。
ぼくは顔を傾かせ、その行為を受け入れると唇が開かれ、由美の舌が入ってきた。
ぼくは口を開き、由美の舌を迎え入れた。
【チュバチュバ…】何度も舌を絡ませ、お互いを感じる行為に股間が破裂するのではないかと思う位に、ぼくの肉棒はいきりたっていた。
「はぁぁぁ…。」唇を離すと、由美が溜息に似た甘い息を吐く。
由美の脇とひざ裏に腕を差し込むと、由美を抱え上げる。
小柄な身体が浮き、不意に抱きかかえられ事で身体を固くする由美。
由美をベットまで抱えていくと、その身体をゆっくりベットに下す。
ベットに下された由美は、身体を横に向けると、こちらに背を向けた。
『本当にいいのかな…由美ちゃんは…?』由美の背中に向かって問いかける言葉は、最終確認を意味していた。
「…お義兄さんは…?」背中を向けたまま、そう問いかける。
『ぼくは、由美ちゃんとなら…』こんなやり取りは久しく、子どもじみた言い方に苦笑した。
「わたしも、お義兄となら…それに、お義兄さんなら秘密を守れそうだし…。」そう言うと、由美はベットを下り立ち上がる。
『どうしたの?。』思いがけない由美の行動に、そう問いかける。
「お風呂、沸かしてくるね。」ぼくの横を通り抜け、浴室に向かう由美の背中に
『お風呂なんて、後にしたら?。』浴室に向かってそう叫ぶ。
「だって、お義兄さんと初めてなんだから、綺麗じゃないと嫌じゃない。」そう、返事が返ってくる。
【ジャッ、ジャァァァ…】浴槽にお湯が注がれる音が聞こえてくる。
浴室から戻った由美は、コートを脱ぐとハンガーに掛ける。
「お義兄さん、先に入って。」
『あっ、ああ…』そう言って背広を脱ぐと、由美は背広をハンガーに掛ける。
「ここで脱いでって。」促され、下着姿になったが、さすがに全裸は憚られ下着姿で浴室に行って、下着を脱いだ。
浴槽に身体を沈めていると、すり硝子の扉に人影が写り扉が開かれる。
「一緒でもいい?。」恥ずかしいそうに、胸元と下半身を手で覆い隠した姿で、入ってくる由美。
白い華奢な、細い身体つきは子どもを産んでからも変わらなかったが、想像したこともない現実の由美の裸が目前にあった。
『ああ、いいよ。』浴槽の中で、身体を端に寄せると横に一人分のスペースをあける。
ゆっくり由美が浴槽に入って、あいたスペースに身体を沈める。
浴槽で身体を並べる二人。