【いらしゃい。あら、今日は女の子と一緒なのね。】馴染の居酒屋の暖簾をくぐると、馴染の女将が招き入れる。【どこでもいいから座って。】そう言われ、店内を眺めると、店内の奥まった上り框の座敷を見つける。由美とテーブルを挟み、対面に腰を下ろすと見計らった様に女将がやってきた。【何にする?】手にしたお通しをテーブルに置くと、注文を聞く女将。『ぼくはビールで。由美ちゃんは?。』そう尋ねると「じゃあ、わたしもビールがいいな。」【生中二つね♪。】そう言うと、カウンターに戻る女将の後ろ姿を、愉快そうに見つめる由美。『何か?』由美は何かを思ったみたいで、不思議に思い尋ねると「変わってますよね、この店…お通しが先に出てくるなんて(笑)。」そう言われ、改めて奇異な事に気付かされる。『そうだね。慣れちゃってるからか変とは思わなかったな(笑)』義弟の妻と二人っきりになる事は、由美が嫁いで8年間一度もなかった。その事で多少なりと緊張していたぼくは、愉快そうな由美の様子に少なからず緊張も解けた。女将が両手でビールジョッキを持って、テーブルに置く。来たタイミングで女将に注文を告げると、女将は手早く注文を厨房に告げた。女将が席から離れると、お互い手に冷えたビールジョッキを持って乾杯をした。『取りあえず、お疲れ様』そうジョッキを差し出すと、由美も両手で支えたジョッキをぶつけてくる。「お疲れ様、お義兄さん。」支えたジョッキを口元につけると、由美は静かにビールを喉に流し込む。ぼくは由美の、白い喉元が上下する様子に思わず、見入ってしまっていた。「う~ん。美味しい♪えっ、お義兄さん何か?。」ビールを1/3程飲みほした由美にそう問われ、我に返った…。『ああ、由美ちゃんお酒は強い方なのかな?って思って…。』一瞬、由美に見入ってしまった事を悟られない様、そう言い言い返した。「うーん、そんなに強くはないですよ。でも、今日はなんか飲みたい気分かな。」『飲みたい気分か…由美ちゃんでもそんな事があるんだ。意外だな。』「だって、今日だって行きたくもない忘年会に参加させられて、セクハラ係長の相手でもうヘトヘト…。」注文した品がテーブルに並べられる。ビールを追加注文しすると、由美は驚く様なペースでビールをお代わりを続ける。妻の実家では、大人しい感じしか受けなかった由美が、ビールが進む毎に多弁になって行く。話の内容は、会社での不満や子どもの事、友人の事であったりした。ぼくは『そうなんだ…大変だね由美ちゃんも。』そう相槌をうちながら、由美の聞き役に徹していた。ただ、由美の話の中には家での事は話してくれなかった。妻の実家の話に興味は無かったが、共通の義父、義母を有する二人の間でその事に触れなかった事が気がかりではあった。4杯目のジョッキがテーブルに置かれた頃には、由美の頬は赤く染まりテーブルの一点を見つめる由美。そんな由美を見た事の無かったぼくは、由美を安じて『大丈夫、由美ちゃん?』と酩酊した由美に問いかけた。「…あっ、はい。大丈夫です。…ふふ、優しいんですねお義兄さんは…。」そう言われたが、その時は何を意味しているのか、ぼくには分からなかった。酩酊状態の由美の様子に、連れ帰る事を決めたぼくは、女将に会計を告げると、タクシーを呼んで貰った。『もう帰るよ、由美ちゃん。今日は実家に送ればいいよね。』そう言って、席を立つと由美を促す。「もう、帰っちゃうんですか…。」そう言いながら、由美は腰をあげたがその足元は覚束ない。『そんなに酔ってたら、もう帰らないと…』由美のバックを手に取ると、由美の脇に腕を差し込み上体を支える。【あらあら、そんなに酔わせて。柊ちゃんこの娘をどうしよって言うの?。】冗談まじりに女将が言う。『何言ってんだよ…この娘は妹だよ…。』終始、由美に対して如何わしい事を想像してぼくは、見透かされた様な口ぶりに慌てて、否定していた。『ほら、由美ちゃん。立てる?』漸く立った由美が靴を履
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タクシーの支払いを済ませ、降車すると由美は【空】と表示されたネオンを見つめていた。微かな明かりに照らされた由美の横顔を認めると、こちらの視線に気付いた由美が顔を向け、微笑んで見せた。『ここって…ホテルだけど…。』突然、タクシーを停めさせた由美の真意が分からないぼくは、そう問いかけた。義妹とは言え、女性と二人ラブホの前にいるシチュエーションに、思わず期待をだきながらも、由美の意思を知る必要があった。「うん、ホテル…。」そう言うと、由美の笑顔が困惑に似た表情に変わる。『ホテルって…まさか由美ちゃん…。』由美の真意は分からなかったが、どうやら決定権はぼくにあるらしい。由美の横に立つと、引き寄せる様に由美の腰に腕を回すと、由美はよろける様に身体を寄せてきた。『じゃあ、行こうか。』そう言うと、由美はコクリ頷いてみせた。由美の身体が密着し、甘い香りが鼻をくすぐる。明りの落とされた、薄暗い廊下を由美を支えながら歩いていく。廊下の床に視線を落としたまま、寄り添う由美。部屋の扉を開け、室内灯のスイッチをつけると豪奢な室内の中央に置かれたベットが目に入る。【ガシャッ…ウィィィン】扉が閉まると、オートロックが施錠した。義妹の由美と二人っきりの部屋、そう考えただけで興奮を覚えた。『由美ちゃん…』由美の肩に手を置くと、ゆっくり由美の身体を引き寄せる。由美は無言で、されるがままに身体を寄せる視線を向けてきた。由美の顔に顔を近づけると、察した様に由美の目が閉じられる。由美を抱きしめると、唇を重ねた。由美の手がぼくの頭を抱え、唇をおしつけるように顔を引き寄せる。ぼくは顔を傾かせ、その行為を受け入れると唇が開かれ、由美の舌が入ってきた。ぼくは口を開き、由美の舌を迎え入れた。【チュバチュバ…】何度も舌を絡ませ、お互いを感じる行為に股間が破裂するのではないかと思う位に、ぼくの肉棒はいきりたっていた。「はぁぁぁ…。」唇を離すと、由美が溜息に似た甘い息を吐く。由美の脇とひざ裏に腕を差し込むと、由美を抱え上げる。小柄な身体が浮き、不意に抱きかかえられ事で身体を固くする由美。由美をベットまで抱えていくと、その身体をゆっくりベットに下す。ベットに下された由美は、身体を横に向けると、こちらに背を向けた。『本当にいいのかな…由美ちゃんは…?』由美の背中に向かって問いかける言葉は、最終確認を意味していた。「…お義兄さんは…?」背中を向けたまま、そう問いかける。『ぼくは、由美ちゃんとなら…』こんなやり取りは久しく、子どもじみた言い方に苦笑した。「わたしも、お義兄となら…それに、お義兄さんなら秘密を守れそうだし…。」そう言うと、由美はベットを下り立ち上がる。『どうしたの?。』思いがけない由美の行動に、そう問いかける。「お風呂、沸かしてくるね。」ぼくの横を通り抜け、浴室に向かう由美の背中に『お風呂なんて、後にしたら?。』浴室に向かってそう叫ぶ。「だって、お義兄さんと初めてなんだから、綺麗じゃないと嫌じゃない。」そう、返事が返ってくる。【ジャッ、ジャァァァ…】浴槽にお湯が注がれる音が聞こえてくる。浴室から戻った由美は、コートを脱ぐとハンガーに掛ける。「お義兄さん、先に入って。」『あっ、ああ…』そう言って背広を脱ぐと、由美は背広をハンガーに掛ける。「ここで脱いでって。」促され、下着姿になったが、さすがに全裸は憚られ下着姿で浴室に行って、下着を脱いだ。浴槽に身体を沈めていると、すり硝子の扉に人影が写り扉が開かれる。「一緒でもいい?。」恥ずかしいそうに、胸元と下半身を
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