僕の性体験は大学に入ってからでした。
小さいころから女の子に間違えられることが多く、ニックネームはずっと まこ もしくは まこちゃん。女子からもかわいいとか女の子みたいと嫌われこそしなかったものの恋愛対象としては見てもらえず。
第二次性徴らしきものも自分では覚えはなく声変わりの記憶もない。162cm、43kg、大学時代は女の子みたいな男の子というよりすこし男の子っぽい女の子と見られることが多かった。大学に入学したときに男らしく見えるようにスポーツ刈りにしてみたものの、モード系女子にしか見えずかえって目立ってしまったためそれ以来無難なマッシュルーム系に・・・・ もちろん僕の友だちは僕が男性ということは知ってる。
大学2年まで、僕にとって女の子に間違われるのよりもずっと厄介だったのが幼く見られること。友だちと飲みに行くときになんとなく敬遠される。僕は必ず年齢を確認できるものの提示を求められる。18歳であることを示すことになり、いつもは聞かれることはもない他の友だちも年齢を聞かれることになり、お酒を出すのを断られることもあったから。
大学1年の秋、友だち3人と街を歩いていて焼き鳥のいい匂い。入ろうということになったものの僕はあまり気がすすまない。まこだけお酒を頼まなければ大丈夫だろうということになる。まだ明るいのでお店は僕たちだけ。カウンターだけのお店。これから混むから奥から座ってねと言われ友だち3人が奥から座り僕はいちばん端に座る。生ビール3つとウーロン茶ひとつって注文したので年齢を聞かれることもなく、僕の前には当然のようにウーロン茶が置かれる。
気がつくとお店は満席でみんな肩が触れるくらいに詰めて座ってる。ウーロン茶とはいえそこそこ飲んでるので当然トイレに行きたくなる。トイレを見るとドアが二つあり男女別。。。。。 これ僕あまり好きではない。共用のほうがいいのに。立ち上がって男子トイレに入って帰ってきたけどお酒飲んでるし誰もそんなことは気にはしてなかった。
あれ!? なんか隣の人とカウンターの下で手が触れるなあとは思ったものの、肩が触れるくらい詰めて座ってるし仕方ないよなと思ってたけど・・・・ しばらくしたらしっかりと手を握られてびっくりして手を引っ込めようとしたけどしっかり握られていて放してくれない。横を見たらサラリーマン風のひとがなにごともないように一緒に来た人たちと話しているし・・・・・ 僕もどうしようこれと思いつつも友だちがすぐ隣にいるしなにごともないように友だちと話すしかなく。
やっと手を放してもらったのはその人がトイレに立ったとき。戻ってきたらカウンターの下でまた手を握られ折りたたんだ紙を握らされた。しばらくしてその人のグループは帰った。
トイレに行って折りたたんだ紙を見る。 「※※※の前で待ってます。もしよければ少しだけお話がしたい。090-****-****」。。。。。。。 ちょっとムッとしてしまい 「僕は男です! ごめんなさい!」 って言ってやりたくなり、盛り上がっている友だちに先に帰ることを告げお店を出た。
「あのっ! 僕は男ですからっ!」
「でしょ。だよね。」 予想してた反応とまったく違うので言葉が出なくなってしまった・・・・・
「・・・・・」
「あそこのトイレって男子用は立ってする便器だけだったし 君はそこに入ってたしね」
「・・・・・」
「少しだけお話しようよ。もちろん高校生にお酒は進めないから」
「僕は大学生ですっ」
「えっ・・・・・」 ここはいつもの反応・・・・・
なんか 勢い込んで来たものの予想外の反応だったこともあり まあお話だけならという気になり その人の知っているお店に行くことに。