もうこの世界に存在しない、記憶の中だけの人々。
生きている人達や、この身がどんどん老いていくのとは違い、いつまでもこの記憶の中、時が止まったままの姿でいる。
中には約束を交わしたり、何かの宣言をした相手もいる。
約束は破るためにある、なんて台詞は相手も生きているから言えること。
解除も反故も。その気になれば許可を得ることも通告もできる。
死者と交わした約束はそれができない。
一方的に反故にする、なかったことにするのは簡単だ。
けれど。
負い目、後ろめたさを生涯抱き続けることになる。
放棄してそれに耐え続けるか、或は尊重し守り続けるか、選択と例は千差万別、になるけれど。
ただひとつ言えるのは、
死者に嘘はつけない。
なんでもお見通し。
ということ。
だからといって何か起こるわけでない。すべては今生ある者が判断すること、なのだけれど。
ただ(表現悪いけど)一族身内の世代交代的なそれはともかく、全く別の縁で偶然人生に関わった人達と交わしたことは例外なく、深く心に刻まれる。
時に教訓となり、戒めとなり、励みとなり、悩みとなり、枷となる。
自身のそれ、ちょっと増え過ぎた。
反故にはしない。けれど。
みんな早く逝き過ぎ。
言い逃げズルい(笑)